ダイエットや健康のためにウォーキングを始める人は多いのではないでしょうか。
特に夏は冬とは違って、早起きをするとしても、それほど億劫ではありません。そういう意味では、夏はウォーキングを始めやすい季節といえるでしょう。
しかし、気軽に始められるとはいっても、いざ始めようと思えば、初心者にとっては何かと疑問が出てくるものです。
ここでは、服装や持ち物、注意すべき点など、夏のウォーキングに関する疑問をスッキリわかりやすく解説します。
夏のウォーキングにおすすめの女性の服装は?
運動としてウォーキングをするのであれば、普段の散歩をするときのような服装はふさわしいとはいえません。
ウォーキングにふさわしい服装
ウォーキングは、ジョギングやランニングのように走る運動ではありませんが、「のんびり歩く」というものでもありません。
少しスピードをあげることが多いでしょうし、1時間以上続けてウォーキングをすれば、かなり汗もかきます。特に、夏は大量の汗をかいてしまう可能性が高くなります。
つまり、ウォーキングでは、多くの汗をかくことを前提に作られたウェアの着用が望ましいのです。
望ましいウェアの素材
夏のウォーキングの服装のポイントは、ずばり、吸水性、速乾性、通気性です。
「熱がこもらないように通気性がよく、汗を素早く吸収し、そして、すぐに乾く」ということが夏のウォーキングウェアでは重要になってくるのです。
この3つの条件をクリアする素材はというと、それはポリエステルです。また、夏のウォーキングウエアには、紫外線対策としてUVカット機能も外せません。
綿が肌触りや吸水性などすべてに優れていると思われがちですが、実は速乾性に関しては、非常に劣っています。
速乾性に劣っていると、汗でウェアが濡れてべタベタして肌にまとわりつきます。
そうなると、不快感をもちながらウォーキングを続けることになってしまうだけでなく、体から体温を奪い、夏であっても「冷え」の原因になるのです。
綿とポリエステルの混合素材の場合は、少しでもポリエステルの含有率の高いものがおすすめです。
ポリエステル70%以上のウェアであれば、比較的心地よくウォーキングすることができるでしょう。
トップス
上半身は特に汗の影響を受けやすいので、ポリエステル素材のものを選びましょう。
素材さえしっかりポイントを押さえていれば、デザインや色などは自分の好みのものを選ぶとよいでしょう。
ボトムス
できるだけポリエステル素材のものから選ぶのがおすすめです。
女性用のボトムスは、パンツ、スカート、タイツなどバリエーションがあります。
同じパンツにしても、ロング丈からショート丈まで、長さには種類があるので、自分の好みで選ぶことができます。
デザインが豊富にあり、可愛らしいものから大人っぽいものまで、ウォーキングで活躍するおしゃれなスカートが数多くあります。個性を出すことができ、ファッションとして楽しむこともできます。
タイツには、ウォーキングによる疲労を軽減し、ひざの負担を和らげるという機能的に大きな役割があります。また、筋肉がぶれないうえ、足の負荷を減らし、血行促進効果もあります。
ただ、タイツだけでは、体のラインが目立ってしまうため、重ねばきをすることがおすすめです。ショート丈のパンツやスカートをタイツの上からはくことで、体のラインを隠すことができ、おしゃれ度もグッとアップします。
インナー
インナーにも、吸水性、速乾性、通気性が求められます。NIKIなど大手スポーツブランドにも適したものが多くありますが、ユニクロのエアリズムは、低価格でありながら、機能面ではかなり優秀な製品です。
ウェアより重要なウォーキングシューズ
ウォーキングを始めるにあたって、もっとも重要なのがシューズです。もともと持っているスニーカーやランニングシューズで代用することはおすすめできません。
ウォーキングとランニングとではフォームが異なるため、足の負担を軽減するためのシューズ設計も異なります。
ウォーキングとランニングのフォームの違い
ウォーキングとランニングでは、明らかにフォームが違います。つまり、足に負担のかかる部分が異なります。
足は「かかと」から地面に着きます。
足は「つま先」や「足の中間」で着くことがほとんどです。
ウォーキングシューズの特徴
もっともクッション性に優れているのは、かかと部分です。そして、「かかと」から「つま先」へとかかる力が負担にならずに、自然な着地ができるような造りになっています。
- ある程度の重さがある
- 高い耐久性
- 高い安全性
- 靴底は厚め
衝撃がかかる「つま先」や「足の中間部分」のクッションの量が多くなっています。
- 軽い
- スピードのある着地からの衝撃に強い
- 柔らかい
- 高い通気性
ランニングシューズをウォーキングに代用をしていると、足への負担が大きくなり、疲れやすくなる可能性があります。また、場合によっては、足を痛めてしまうおそれがあります。
ウォーキングの効果を高めるには、ウォーキングシューズを履くことが大切です。
正しいシューズ選び
ウォーキングシューズの重要性を理解していても、シューズを正しく選べていなければ意味がありません。
インターネットで手軽に購入するより、お店で試着をして少し歩いてみるなど、実際に確かめることを強くおすすめします。わからないときには、専門家であるお店の人に相談するのがよいでしょう。
実際にウォーキングで履く靴下を持参しましょう。別の靴下で履いてみても、靴のゆとりやフィット具合をしっかりとつかむことができません。
ウォーキングのフォームの特徴は、つま先から蹴りだし、かかとで着地することです。つま先には少しゆとりのある、指先に圧迫感のないシューズを選びましょう。
逆に、着地するかかと部分は、ぴったりフィットしている必要があります。
足が自由に動いて疲れないためには、柔らかい靴底のものを選びましょう。柔らかすぎてもいけませんが、硬い靴底のシューズはすぐに疲れてしまいます。
また、歩いたときの衝撃が伝わりにくく負担を少なくするには、かかと部分と足裏部分に厚みとクッション性が必要です。
夏のウォーキング時に準備しておきたい持ち物は?
夏のウォーキングをするときに、絶対に必要なもの、あったら便利なものを紹介します。
汗かき対策
夏のウォーキングでは汗をかくのは必至です。少しでも快適に過ごせるように、小物を活用しましょう。
汗はやっぱりタオルで拭くのが一番です。十分な長さがあり、首にかけておけるマフラータオルのような細長いタイプのスポーツタオルが便利です。
タオルが邪魔になると思う人にはリストバンドがよいでしょう。リストバンドがあれば、ウォーキングの邪魔にならず手軽に汗を拭くことができます。
また、ヘアバンドを併用すれば、頭や額からの汗を吸収してくれます。
熱中症対策
熱中症を予防するために持っておいた方がよいものがあります。
ウォーキングを続けていると汗をかくため、熱中症予防のために水分補給が重要です。小銭やボトルポーチを持っていると、途中でこまめに給水を取ることが可能です。
水に濡らすだけでひんやりと冷感が持続するクールマフラーやネックカバーがあります。首を冷やすと体全体が涼しく感じ、また、覆うことで首の紫外線対策にもなります。
紫外線対策
紫外線は年中降り注いでいますが、夏に長時間外を歩くとなると紫外線対策は必須です。
肌が露出している部分には、必ず日焼け止めを塗りましょう。汗ですぐに流れてしまうので、こまめに塗り直すことを心がけ、可能ならウォータープルーフの日焼け止めの使用がおすすめです。
SPF値が高い方が日焼け止め効果は高くなりますが、肌の弱い人は肌の負担を考えて選びましょう。
飲む日焼け止めとの併用することで、より紫外線からのダメージを防ぐことができます。
→ 飲む日焼け止めって本当に効果あるの?副作用の心配は?選び方を紹介
顔や髪、頭の紫外線対策だけでなく、熱中症対策にもなります。
つばの大きいキャップがおすすめですが、邪魔にならなければ、全体に広いつばの帽子もよいでしょう。首の後ろにつばがあれば、タオルなどを巻いていなくても、首の紫外線対策になります。
目に紫外線を多く浴びると、角膜炎や白内障など目の病気になる場合があります。UVカット機能のあるサングラスを選んで予防しましょう。
夏は半そでのトップスを選ぶことが多くなりますが、日焼け対策や紫外線対策を考えて肌を露出したくない場合には、アームカバーを利用するのがおすすめです。
長袖を着て日焼け対策をするよりアームカバーを使用した方が、半そでの袖口から風が通るため、熱がこもらず涼しいといえます。
夏にウォーキングを行う際の注意点は?
夏のウォーキングは、青い空を仰ぎながら爽快な気分で行うことができますが、その一方で、他の季節とは異なり、熱中症や脱水症状、そして紫外線には十分気をつける必要があります。
脱水症状と熱中症
夏のウォーキングでもっとも注意しなければならないことは、熱中症と脱水症状です。この2つには大きな関わりがあります。
熱中症になるメカニズム
人間の体は体温が上がると、汗をかくことで体温を下げようとしますが、その際には体内の水分が必要です。このときに、十分な水分補給をされなければ、体内では水分が足りずに脱水症状となります。
脱水症状になると、体温を下げることができなくなり、体内には熱がどんどん蓄積されます。その結果、体温が上がり続けるために熱中症となるのです。熱中症の予防には、こまめな水分補給が非常に重要です。
万が一、以下のような症状が現れた場合には、即座にウォーキングを中止し、場合によっては医師に相談してください。初期症状のうちに対処することが大切です。
初期の症状 | 後期の症状 | |
脱水症状 |
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熱中症 |
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熱中症・脱水症状の予防
大切なのは、こまめな休憩と水分補給です。
- 20分毎や30分毎など、時間を決めて休憩をする
- 体に違和感や負担を感じたときには、時間に関係なく即、休憩を取る
- 休憩は風通しがよく、日陰など少しでも涼しい場所で取る
- およそ15分毎に水分補給をする(のどが渇いていなくても)
紫外線対策
夏の強い紫外線にはしっかりと対策をすることが必要です。
意識して日陰を歩く
日差しが照っているところばかりを歩かないで、意識して日陰を歩くことも大事なポイントです。
12時~15時の時間帯は避ける
日中の12時~15時の時間帯は、紫外線も気温も1日のうちで最高になるため、この時間帯は避けましょう。
夏のウォーキングのおすすめは、朝早く、もしくは、夕方以降の時間帯です。朝は9時まで、夕方は16時以降であれば、紫外線量は日中と比較するとかなり少なくなります。
夏は、気温が下がる夜ウォーキングもおすすめです。
ただし、夜ウォーキングをする場合には、安全性を重視することが大切です。反射素材のついたウェアや帽子、ポーチを身に着けていると交通事故防止や痴漢防止になります。
また、運動後すぐには寝つきが悪くなることが多いので、夜ウォーキングは就寝の2~3時間前までには終えましょう。
雨の日は休む
ウォーキングが習慣になると、ウォーキングを休むことがいけないことのように思えてくる場合があります。しかし、夏は天気の急変も多く、雨の中でのウォーキングは、見通しが悪く足元も滑りやすいため、交通事故やケガをする可能性が高くなります。
雨の日には無理にウォーキングを行うのはやめて、自宅でストレッチをするなど他の運動をすることがおすすめです。
まとめ
夏はウォーキングを始めやすい季節ですが、他の季節とは違って、暑さから体調をくずしやすい季節でもあります。
自分の体調をしっかり見極めることが大切です。無理をしないで、自分のペースに合わせて楽しくウォーキングを楽しむようにしましょう。
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