ダイエットにはウォーキングがいいといわれて始めてみたものの、一向に効果を実感できなくてがっかりしている、もしくはやめてしまったという方はいませんか。
ウォーキングダイエットで効果を出すためには、正しいやり方で行うことが必要なので、ただ歩いてもなかなか効果が実感できないのです。
ウォーキングダイエットで効果がでないのはなぜか、どのようにすれば効果が出るのか、正しいやり方も合わせてご紹介します。
ウォーキングダイエットで痩せない理由は?
毎日がんばって歩いているのになかなかダイエットの効果が出ないのには、以下のような理由が考えられます。
暖かい時期にしかやっていない
秋から冬は気温も下がり寒いですから、身体は体温を維持しようとしてエネルギーを多く使います。従って、カロリーを消費しやすい季節。寒い時ほどダイエットに向いているのです。
ところが寒いからイヤだと冬にはウォーキングをせず、春から夏にかけての暖かい時期だけやっていても実は効果があまり出ません。
暑い季節は汗をかくので運動をしたという実感は得られるものの、身体の水分が排出されただけで、脂肪は燃えにくいのです。同じ距離を同じ時間歩いても、冬と夏とでは脂肪燃焼効果が違ってきます。寒い時こそウォーキングに適した時期なのです。
夜(夕食後)にやっている
体にとって夜は副交感神経が優位になり、胃に血液が集中して食べたものを消化する時間です。身体は休息モードに入っていますから、この時間帯に運動をしても脂肪は燃焼しにくいのです。夜寝る前はストレッチなど筋肉をほぐすためのエクササイズの方が向いています。
もし夜しか出来ない場合は食前、もしくは食後2~3時間経ってからの方がいいでしょう。
逆に朝は排泄と活動の時間、夜は消化と休息の時間です。起きたら交感神経が優位になり始め、コルチゾールというホルモンの分泌量も増えています。
余計なものを身体から出して、活動に備える時間帯なのです。その時間帯にウォーキングをすることで、1日中脂肪が燃えやすい状態を維持することが出来ます。ですからウォーキングをするなら朝、もしくは午前中にすませることです。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]20分未満でやめている
有酸素運動はある程度の時間行わないと脂肪燃焼の効果は出ません。それは、エネルギーを消費する上で、最初に消費されるのは体脂肪ではなく糖質(グリコーゲン)だからです。
この間、脂肪が全く燃えていないわけではありません。ただ、糖質をまずエネルギーとして使ってから、糖質がなくなったら代わりに脂肪をエネルギーとして使う、という順番になっており、その切り替えのタイミングがおよそ20分だということです。
脂肪を後から使うのは、生体の防御反応です。飢餓に備えて脂肪を溜め込んでおかないと何かあった時に生きられないから脂肪は燃焼されにくいのです。
継続できていない
ウォーキングダイエットは残念ながら即効性はありません。1週間程度やったからといって、目に見える効果を感じることは出来ないでしょう。
脂肪は1g当たり9kcal。たんぱく質や糖質の倍のカロリーがあります。脂肪の1kg当たりの脂肪分は8割といわれているので、これを減らそうと思ったら800g×9kcal=7200kcal消費しないといけないわけです。これを数日、数週間で消費するのはかなり難しいといえます。
少なくとも数ヶ月は継続することが必要で、やっている時間帯や歩く分数、スピードなどによっても効果は違ってきます。
食生活を全く見直していない
例えば体重50kgの人が時速4kmで20分歩いたとします。それで消費できるカロリーはわずか53kcal。1時間、4km歩いたとしてもたった158kcalにしかなりません。ご飯1膳がおよそ250kcalですから、ご飯1杯分も消費できないわけです。
自分の基礎代謝量に運動で消費するカロリーを足したものが消費カロリーになります。年齢とともに基礎代謝量が落ちていくところに、せいぜい100~200kcalしか消費カロリーの上乗せがなければ、1日の総消費カロリーはたいした量にはなりません。
ダイエットは消費カロリーよりも摂取カロリーを落とすことが大前提ですから、食生活を全く見直さずにウォーキングだけで痩せようというのは難しいでしょう。
歩く早さの違いによる消費カロリーの違いはこちらのサイトも参考にしてみてください。
ウォーキングダイエットの効果的なやり方は?
これまで効果が出なかった方は、やり方をもう一度見直してみましょう。正しいフォームや時間を守ることで、効果が出やすくなるでしょう。
食前・食間が効果的
朝やるとしたら食前、もしくは朝食後しばらくたってからお昼を食べる前にやるのが効果的です。なかなかまとめて時間をとることが出来ない人は、わざわざウォーキングをするのではなく、仕事帰りに1駅前で降りて20分以上歩くなどすれば、毎日運動の時間を確保できます。
合計で20分以上やること
効果が出ない理由の一つとして20分未満でやめてしまうから、というのがありました。脂肪を燃焼するためには20分以上歩かないとなかなか効果を実感できません。
ただし、この20分は継続していなくても大丈夫です。朝15分歩いて、お昼の後に15分歩くと、それが無駄になるわけではなくて、1日の有酸素運動が合計で20分以上できれば脂肪燃焼効果は高まります。
まとめて時間が取れない人は細切れでもいいので、合計で20分以上歩くようにしてみてください。
筋トレと組み合わせるのが基本
ウォーキングの脂肪燃焼効果を高めるには筋トレと組み合わせてみましょう。無酸素運動である筋トレをすると成長ホルモンの分泌が増えることがわかっています。成長ホルモンには脂肪を分解する作用があるので、ウォーキングの前に筋トレをしておくと脂肪を燃焼しやすくなるのです。
筋トレといってもムキムキになるような激しい運動は必要ありません。下記のような家の中でできるものを10分程度しっかり行ってからウォーキングに出かけましょう。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]- ダンベル
- スクワット
- 腕立て伏せ
- 腹筋運動
正しいフォームで歩く
ウォーキングは姿勢がとても大事です。姿勢が崩れていると運動の効果が出ないばかりか、余計なところに負荷がかかってからだを傷めることもあるからです。
こちらの動画も参考にしてください。
歩く時は足を動かすというよりも腰から脚全体を振り出すようにして、かかとから着地をします。そこから体重を足の指に移し、指で地面を蹴りだすようにします。
腕の動きと足の動きは連動しているので、腕をしっかり動かすと足の動きにもリズムが出てきて歩きやすくなります。この時腕は後ろに向かって振るようにしてみてください。腕というよりは肩甲骨を動かすイメージで後ろに振ると、骨盤が連動して動くので歩きやすくなるのです。
ウォーキングに適した歩幅は身長ー100cmといわれています。それをおよその目安として歩くと、自然とスピードがついてきます。最初からここまで大股で歩くのが無理なら、まずはプラス3cm、次はプラス5cmと少しずつ歩幅を広げていきましょう。
時速4kmだと1km歩くのに15分ですから、普通に歩いている状態です。これですと、効果が出るのも少し遅くなります。
脂肪燃焼効果を高めるには、最大心拍数の40〜70%程度にすることを意識すると良いといわれています。目安としては、「(220ー年齢)×%」で最大心拍数を計算してみてください。
運動中に10秒間脈を測り、それを6倍すれば1分間の心拍数が出ますから、それが上記で計算した数値に近くなるよう、スピードを上げて歩くといいでしょう。
では早く歩けば効果が高まるのかというと、そうではないこともあります。息が上がるほど早歩きしてしまうと、無酸素運動に近くなってしまうので、しっかりと酸素を取込むことが出来ず、有酸素運動としての効果が出にくくなってしまうからです。
効果を高めるにはある程度のスピードはつけながらも、しっかりを酸素を取込んで歩くことがとても大切です。目安としては、人と話せるくらいの運動強度です。
飲み物にも一工夫
ウォーキングの効果を高めてくれる飲み物をご紹介します。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]- 前:コーヒー
- 中:ミネラルウォーター
- 後:豆乳
コーヒーに含まれるカフェインには脂肪分解作用があるので、運動の30分くらい前に飲んでおくと効果的です。
ウォーキングはそれほど激しい運動ではありませんが、汗はかいています。脱水症状を防ぐためと、身体の巡りを良くするために、歩きながら適宜水分補給をしてください。
そして運動後にたんぱく質を摂ると筋肉の疲労回復を早め、筋力ップにもつながります。運動後にコップ1杯の豆乳を飲むと良質なたんぱく質を摂ることが出来ます。
運動前にアーモンド
アーモンドには、下記のような栄養素が含まれています。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]- 糖質や脂質の代謝を促進してエネルギーを作り出すサポートをするビタミンB2
- 成長ホルモンの分泌を促進するアルギニン
- 疲労回復に役立つアスパラギン酸
ビタミンEが豊富でアンチエイジングに良いとされるアーモンドですが、運動の前に食べておくことで疲労回復をサポートして筋力アップにもつながります。筋トレの前にアーモンドを食べて、それからウォーキングをすれば運動効果を高めることが期待できます。
雨の日はその場ウォーキング
せっかくやる気が出て続けていたのに、雨が降ってしまうとちょっとやる気が失せてしまいますが、そんな時は家の中で「その場ウォーキング」をして身体を動かしましょう。
腕は90度に曲げてしっかり振ります。太ももを床と平行になるくらいまで上げてその場で足踏みをします。呼吸が苦しくない程度に、3分間続けてください。
こちらの動画も参考にしてください。
ウォーキングダイエットで効果が出るまでの期間は?
正しいやり方をして、どのくらいでウォーキングダイエットの効果が出てくるのでしょうか。
健康なら1〜2ヶ月
栄養バランスのよい食事をし、摂取カロリーにも気をつけて、正しいやり方でウォーキングを毎日続けた場合、だいたい1〜2ヶ月で「痩せ始めた」と実感する人が多いようです。
ストイックに摂取カロリーを制限し、1日数時間も歩けば、2週間ほどで痩せる人もいるようですが、ウォーキングは本来即効性のある運動ではないので、ゆっくり体重を落としていく方が健康的です。
食事の内容を管理していなかったり、間食がやめられない人は3ヶ月以上かかることもあります。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]どのくらいで効果が出るかは、自分の摂取カロリーと消費カロリーを把握して、しっかりコントロールできるかどうかにかかっています。消費カロリーは基礎代謝量によって違ってきますから、自分の基礎代謝量がどのくらいなのか知っておくことが大事です。
こちらのサイトを参考にしてみてください。
例えば基礎代謝量が1200kcalだとしたら、日中の家事や仕事でどのくらいのカロリーが消費できるのかを計算し、それにウォーキングで消費するカロリーを足すと、1日の消費カロリーになります。
摂取カロリーがそれを上回らないようにし、上回るようならウォーキングの時間を伸ばすなどして、消費カロリーを上げていきましょう。それによって、効果が出るまでの期間を短縮することが出来ます。
痩せる順番は上半身から
女性は下半身痩せをしたいと思っている人が多いでしょう。でも残念ながら、痩せたい太ももやお尻は順番でいくと割と後の方なのです。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]- 手首、足首
- 腕、ふくらはぎ
- 肩、上腕
- 太もも
- 胸、顔
- お腹、腰回り
- お尻
足首やふくらはぎは元々脂肪が少ないところですから痩せやすいのかもしれません。腰回りやお尻などすっきりさせたいところに効果が出るまではしっかり継続していきましょう。
停滞期でもやめないこと
ダイエットには必ず停滞期がやってきます。継続して1〜2ヶ月やって体重が落ちてきた!と喜んでも、その後にどうしても体重が落ちなくなる時期がきて、ダイエットに対するモチベーションも落ちてしまうと思いますが、ここが大事です。
停滞期は、体重が減ってきたことを身体が「よくない変化」であると認識して、これ以上カロリーを減らさないようにするための働き。生命を維持するために省エネモードに入ってしまうのです。
この働きは、1ヶ月で体重が5%以上減った場合に出やすくなるので、短期間で痩せることが必ずしもいいわけではありません。
停滞期にあきらめて運動をやめてしまうと、身体はエネルギーを蓄えやすくなっている状態ですから必ずといっていいほどリバウンドします。停滞期がきても「これを乗り切ればまた体重が減る!」と思って、あきらめずに続けてください。
アプリで計ってみよう
ウォーキングをどのくらいすれば体重に繁栄されてくるのか、グラフ化することでわかりやすくなり、モチベーションもアップします。アプリを使ってみるのも、ウォーキングを楽しく続けるコツです。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]まとめ
ウォーキングは手軽にできる分、効果が出るまでに一定の期間が必要な運動です。でも、特別な器具も運動能力も必要ありませんので、誰でも出来るエクササイズです。
景色を見ながら歩くことはストレス解消にもなりますし、買い物や通勤もウォーキングタイムに出来ますから、結果を焦らず、毎日気長に続けてみてください。