シャンプーブラシを使った洗髪は頭皮や髪にダメージを与えるので危険だという声が聞かれるので、使っていいのか迷ってしまいませんか?
ヘアケアのプロフェッショナルである美容師さんも、シャンプーブラシに関しては肯定派もいれば否定派もいるなど、意見が分かれているようです。
実際のところ、シャンプーブラシにはどのような効果があって、どのような危険性があるのでしょうか。
シャンプーブラシを利用するメリットとデメリットを正しく理解しておきましょう。
シャンプーブラシのメリット・デメリットは?
髪を洗うときには、原則として指の腹を使ってやさしく頭皮をもみほぐすようにするものです。
しかし、シャンプーブラシには指で洗うのとは違うメリットが期待できるのも事実。と同時に、間違った使い方をすれば頭皮や髪を傷めてしまうので注意しなければなりません。
メリット
シャンプーブラシは正しく使うと、次のような利点が得られます。
シャンプーブラシの毛先は指よりも細いので、毛穴にたまった汚れをしっかりと落とすことができます。
指で洗うよりも、洗い上がりがスッキリとするでしょう。
シャンプーブラシは弾力のある素材を使っているものが多いので、頭皮に適度な刺激が与えられます。
頭皮にはたくさんのツボもありますから、洗髪しながら血行を促すことができるのです。
シャンプーブラシを使うと広範囲を一度に洗うことができるので、洗い残しが減るでしょう。
また、指で洗うよりも短い時間で洗い終えることもできます。力も均一に加わりやすいので、頭皮全体をまんべんなく洗えるのが魅力です。
爪を伸ばしていると指の腹を使って頭皮を洗うことができません。また、ネイルをしているとシャンプーではがれやすくなるのも心配でしょう。
そういう人はシャンプーブラシを使ったほうが頭皮を丁寧に洗えるのでおすすめです。
デメリット
使い方を誤ると、次のようにシャンプーブラシで頭皮や髪を傷めつけてしまいます。
シャンプーブラシの動かし方を間違うと髪がからまって、抜けてしまう可能性があります。
また、力を入れてゴシゴシとこすってしまうと、毛穴や毛根が弱まって髪が抜けやすくなるので注意しなくてはなりません。
ほとんどのシャンプーブラシはやわらかな素材でできていますが、頭皮にあてるときに力を入れ過ぎると傷つけてしまいます。
傷ついた頭皮にシャンプー剤などがしみて、かぶれてしまうおそれもあるので気をつけましょう。
髪の表面には魚のウロコのような形状をしたキューティクルがあり、ツヤのある健康的な髪を保っています。
濡れた髪のキューティクルはとてもデリケートで摩擦のダメージを受けやすくなっているので、シャンプーブラシでゴシゴシこすられてしまうとはがれ落ちてしまいます。
シャンプーブラシの手入れをせずにお風呂場に置いたままにしておくと、カビが生えてしまいます。
菌が繁殖したシャンプーブラシを使って洗髪をするのは逆効果です。
シャンプーブラシを正しく使うことで期待できる効果は?
正しいやり方でシャンプーブラシを使うと、次のような効果が期待できます。
髪にツヤができる
毛穴に汚れがつまっているとスムーズに髪が生えることができず、うねりやねじれのある髪質になってしまいます。
シャンプーブラシで毛穴の汚れをやさしくかきだしてあげれば、ツヤのある健康的な髪が生えてきやすくなるでしょう。
抜け毛対策になる
髪に栄養や酸素を届けているのは、血液です。血流が滞っていると健康な髪を生やすことはできません。
シャンプーブラシを使って頭皮の血行を促進すれば、髪の毛をつくっている毛母細胞が活性化されて太くて美しい髪が生える手助けになるはずです。
顔のたるみ対策にもなる
頭と顔の皮膚はつながっています。つまり、頭皮がたるむと、顔全体の皮膚もたるんでしまうということ。
シャンプーブラシで毛穴の汚れをしっかりと落としてマッサージをすれば、同時に顔のたるみケアもできてしまうのです。
リラクゼーション効果が得られる
シャンプーブラシを使うと、自分の指で洗ったときには得られない気持ちよさを感じられます。
毛穴の汚れも落ちやすく、頭全体をまんべんなくマッサージできるので洗髪後に独特なスッキリ感が得られるでしょう。
シャンプーブラシは100均でもOK?選び方のポイントは?
頭皮や髪にダメージを与えないためには、シャンプーブラシの選び方にも注意する必要があります。
さまざまなタイプのシャンプーブラシが出回っていますが、次の2点だけは必ずチェックしてください。
頭皮や髪に接する部分はシリコンなどのやわらかな素材のものを選びましょう。
また、ブラシの先の部分が丸みを帯びていると頭皮を傷つける心配がそれほどありません。
シャンプーブラシは濡れた手で持つため、すべりにくくフィットしやすい形状のものがおすすめです。
使う人の手の大きさに合ったサイズか確かめましょう。
100均のシャンプーブラシでもいいけれど…
シャンプーブラシは100均でも手に入れることができます。(↑ダイソーで購入したシャンプーブラシ)
ただし、ヘアケア用品を専門に開発しているメーカーが販売しているものと比べて、頭皮や髪への影響を考慮していないものが多いので選ぶ際には十分に注意してください。
素材が硬めだったり、ブラシの先が細くとがっていたりするものも少なくありません。なかには100円のわりにはよく作られているものもあるので、じっくりと探してみるとよいでしょう。
シャンプーブラシの正しい使い方や注意点は?
適切なシャンプーブラシを手に入れたら、正しい使い方を学びましょう。
シャンプーブラシを使った正しい洗髪法
次にご紹介するようにシャンプーブラシを正しく使って、美しく健康的な髪を目指しましょう。
シャンプー剤は泡立ててから
シャンプー剤を直接頭皮や髪、シャンプーブラシにつけるのはやめてください。シャンプー剤を手にとり、お湯を加えてしっかりと泡立ててから髪にのせるのが正しいやり方です。
髪がからまずに洗い残しの少ない順番で洗う
やみくもにシャンプーブラシをあてるのではなく、部分ごとに順番に洗っていきましょう。
前髪の生え際から頭頂部へと洗い始め、続いて耳の後ろから側頭部、最後にえりあしから後頭部といった順序で洗っていくと洗い残しもなく、髪もからまりにくいのでおすすめです。
後頭部は洗いにくいので、手で髪を持ち上げながら洗うとよいでしょう。仕上げに、シャンプーブラシで軽くとかすようにして全体的に洗います。
シャンプーブラシの動かし方
頭皮にあてたシャンプーブラシは左右に1~3センチくらいずつ細かく動かすのがコツです。
大きく動かしたり、円を描くように回したりすると髪がからまってしまうので気をつけてください。特にロングヘアや髪が傷んでいる人は要注意です。
力を入れずに小刻みに動かしつつ、頭皮全体をマッサージするように洗っていきましょう。
シャンプーブラシを使用する際の注意点
シャンプーブラシを効果的に活用するためには次の注意点をしっかりと頭に入れておいてください。
頭皮は想像以上にデリケートなので、ちょっとしたことで傷ついて炎症を起こしてしまいます。気持ちいいからとゴシゴシとこすってシャンプーブラシを使うのは厳禁です。
シャンプーブラシをやさしく頭皮にあてて、手で洗うのと同じ加減で洗いましょう。
頭皮がすっきりするからといって毎日シャンプーブラシを使って洗髪すれば、頭皮や髪にダメージを与える確率が高くなってしまいます。
定期的に毛穴の汚れを落とす目的で、週に1回くらいのスペシャルケアとしてとり入れましょう。
シャンプーブラシは使っていくうちに劣化してきます。ブラシの先が折れているようなものを使っていると、頭皮や髪を傷つけてしまいます。
シャンプーブラシの状態が悪くなったら、すぐに新しいものと交換してください。
シャンプーブラシを使い終えたら、きれいにすすいで風通しのよいところで乾かしましょう。
シャンプーや水気が残っていると雑菌が繁殖してしまいます。常に清潔な状態で使えるように心がけてください。
まとめ
シャンプーブラシは使い方次第で、頭皮や髪に悪い影響もよい影響も及ぼすことがおわかりいただけたでしょうか。
シャンプーブラシを使えば抜け毛をはじめとした髪のトラブルが絶対に改善されるわけではありませんが、正しい使い方を心がければ頭皮を清潔に保てるだけでなく血行も促進されます。
通常のシャンプーだけでは汚れを落としきれていない、頭皮の血行が滞りがちという人はシャンプーブラシを用いた洗髪を試してみてもよいでしょう。
ただし、危険な使い方をしないように、今回お伝えした注意点を必ず守ってくださいね。