2024年春土用の期間とその過ごし方|推奨される食事・食べ物と注意点

2024年春土用の期間とその過ごし方|推奨される食事と注意点イベント

「土用の丑の日」と聞くと多くの人は夏を思い浮かべるかもしれませんが、実際には土用は春、秋、冬にも訪れます。

これらの期間は春土用、秋土用、冬土用と呼ばれ、特に夏以外の土用についてはあまり知られていない可能性があります。

そもそも土用とは何を意味するのか、その期間はいつなのか、どのように過ごせばよいのか、といった疑問を持つ方もいるでしょう。

この記事では、土用に関する基礎知識とともに、特に春土用に焦点を当ててご紹介します。

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春土用とはどのようなもの?

春土用は文字通り、春の季節にあたる土用を指します。

土用は「雑節」と呼ばれる一つの区分で、最もポピュラーなのは夏土用の丑の日にうなぎを食べる習慣です。

しかし、土用は季節ごとに存在し、春のほかにも秋や冬の土用があります。

土用は「陰陽五行説」という中国の自然哲学に基づいており、この理論では全ての物質は「木」「火」「土」「金」「水」の五つの要素から成り立っているとされます。

これを四季にあてはめると、春は「木気」、夏は「火気」、秋は「金気」、冬は「水気」となりますが、「土気」の季節が存在しません。

このため、各季節の変わり目に「土用」という期間が設けられ、「土気」とされています。

このようにして、夏だけでなく春、秋、冬にも土用は存在するのです。

2024年春土用の期間

2024年、春土用は4月16日(火)から5月4日(土)に設定されています。

春の土用は、立夏の前18日間にあたる期間として特定されており、毎年その日付は少し変動します。

このため、その年の正確な期間を把握することが大切です。

二十四節気とは、中国から来た季節の変化を示す伝統的な区切りです。

これには夏至や春分、秋分など、日本でもよく知られる節気が含まれます。

例えば、立夏は「この日から夏がスタートする」とされ、2024年では5月6日がその日です。

そこから逆算して、春の土用は4月17日から5月5日になります。

同様に、他の季節の土用も計算可能です。

夏土用は立秋前の18日間、秋土用は立冬前の18日間、冬土用は立春前の18日間となります。

二十四節気は毎年日付が変動するため、春土用もその日付が年ごとに異なります。

春土用の推奨食事

夏土用の丑の日にはうなぎを食べるという習慣が広く知られていますが、春土用にも特別な食べ物がおすすめされています。

この時期におすすめされるのは、「い」で始まる食べ物や白い食べ物です。

「い」で始まる食べ物としては、イワシ、インゲン豆、イチゴ、イカ、イナリ寿司、イモ羊羹、イトコンニャク、イチジクなどが挙げられます。

また、白い食べ物には、シラス、豆腐、白米、うどん、カリフラワー、大根などが含まれます。

春土用にこれらの食べ物を摂取するのは、特に丑の日ではなく、戊の日が最適とされています。

四季ごとの土用に適した食べ物

土用は夏に限らず、春、秋、冬にも訪れる期間です。

夏土用の丑の日にはうなぎを食べることが一般的ですが、他の季節の土用ではどのような食べ物が適しているのでしょうか。

春土用におすすめの食べ物

春土用の戊の日には、「い」で始まる食べ物や白い食べ物を食べると良いとされています。

具体的には、イカ、インゲン豆、イワシ、イチゴ、豆腐などが適しています。

夏の土用におすすめの食べ物

夏の土用と言えば、一般的には丑の日にウナギを食べる習わしが知られています。

しかし、ウナギ以外にも、「う」で始まる食品や黒色の食品を食べることが良いとされており、瓜や梅干し、うどん、海苔なども夏の土用に最適です。

秋の土用におすすめの食べ物

秋の土用期間中には、辰の日に「た」で始まる食品や青色の食品を摂ると良いと言われています。

これには大根や玉ねぎ、青魚(例としては秋刀魚やサバ)などが挙げられます。

冬の土用品におすすめの食べ物

冬の土用期間中には、未の日に「ひ」で始まる食品や赤色の食品を食べると良いとされます。

特にお勧めなのは、ひらめやひらまさ、トマトなどの食品です。

春土用の期間中の過ごし方のポイント

春土用は、春の終わりから夏の始まりまでの18日間にわたる時期です。

この時期は体調を崩しやすく、ストレスが溜まりやすいため、注意が必要です。

特に、新しい生活が始まる春には、新入生や新社会人などが新しい環境に適応しながら健康を維持することが重要になります。

穏やかに過ごすことが勧められており、例えば、長めの入浴でリラックスする、掃除や衣替えで気分転換をするなどが良いでしょう。

土用期間中の避けるべきこと

土用の間は「土公神」という神が土を統べるとされ、土を動かす行為は不吉とされています。

そのため、ガーデニングや畑作業、建築工事などは避けられることが多いです。

一部の建設会社では土用の間は工事を控えるところもありますが、「間日」という特定の日は例外とされ、この日には土を扱っても大丈夫とされています。

また、土地に関する大きな変更、例えば引っ越しも土用の期間中は避けたほうが良いとされています。

その他、結婚や転職など人生の大きな変化も、土用の間は避けることが勧められています。

これは季節の変わり目に心身が疲労しやすいためで、大きな決断や行動は控え、静かに時を過ごすことが良いとされています。

春土用期間中の土いじりへの注意

春の到来と共にガーデニングの季節が始まりますが、春の土用の間は、伝統的に土公神を敬うために、土を触ることは避けるべきとされています。

しかし、現代ではこの伝統が必ずしも厳格に守られるわけではなく、多くの人が春の土用期間中も土作業を行っています。

旧暦時代に比べ自然や神々への信仰心が薄れているため、問題が生じることは少ないようです。

それでも不安な場合は、「間日」と呼ばれる特別な日に土いじりを行うと良いでしょう。

間日は土用の期間中でも土作業が許される日です。

すでに建設工事を開始している場合などは、特に心配する必要はありません。

まとめ

2024年の春土用は4月17日から5月5日までです。

春の土用は夏の土用ほど広く知られていないかもしれませんが、戊の日にはインゲン豆やイワシ、イカなど「い」で始まる食品、豆腐や白米、大根など白い食品を食べると良いとされています。

また、春の土用だけでなく、一般に土用の期間中はガーデニング、引っ越し、結婚、転職などを避けることが推奨されています。