ビニール肌という言葉を聞いたことがありますか?ビニールというとつるつるしてぺらぺらなあの素材ですが、お肌がビニールのようになってしまうというのはどういうことなのでしょうか。
せっかく毎日肌のお手入れをしているのに、がんばってスキンケアをしている人ほどなってしまう危険性の高いビニール肌。
ビニール肌とはどのような状態でなぜなってしまうのか、その原因などを詳しくご紹介します。
ビニール肌とは?
ビニール肌とは、その名の通りビニールのように薄くなってしまっている肌のことです。肌を守るための角質層が薄くなってしまっているのでとても刺激を受けやすくなっている状態。
一見つるつるなのですが、健康とはほど遠い状態で、肌のバリア機能がその役目を果たさなくなってしまっていますから、あらゆる肌トラブルの元になってしまうのです。
ビニール肌の特徴
ビニール肌かそうでないか、見極めるためにまずはビニール肌の特徴をみてみましょう。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”] [surfing_su_list_ex icon=”icon: check-square” icon_color=”#0017f9″]- 乾燥しやすい
- それなのに皮脂が多い
- ニキビが出来やすい
- ヒリヒリする
- ビニールのようにテカっている
ただの敏感肌とも乾燥肌とも違います。乾燥肌と敏感肌がまざって進行した状態、だと考えるとイメージしやすいかもしれません。
私はビニール肌?セルフチェックしてみよう!
そういえばこの特徴に当てはまるかも?と思ったら、セルフチェックをしてみましょう。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”] [surfing_su_list_ex icon=”icon: check-square-o” icon_color=”#ff425b”]- 洗顔後に顔がつっぱる
- 化粧水が浸透していかない
- 化粧品をつけると痛い(ヒリヒリする)
- 乾燥して小じわが目立つ
- 毛穴が目立つ
- キメが粗くて化粧ノリが悪い
- すぐにテカってメイクが崩れる
どれかあてはまるものがありましたか?とくに「テカリ」はビニール肌の大きな特徴です。保湿しているつもりが乾燥してテカってしまう人はビニール肌かもしれません。
肌のターンオーバーが早すぎる状態
肌のターンオーバーはおよそ28日周期といわれています。ただし加齢によってだんだんと周期が伸びていくのが普通で、40~50代になるとこの2倍くらいの期間かかることもあります。遅すぎるとくすみの原因にもなるので、およそ1ヶ月くらいが理想のターンオーバー期間です。
肌も十分に育つための適した時間があり、これは早すぎても遅すぎてもだめなんですね。
角質層が未熟な状態
肌は表皮、真皮、皮下組織の3層構造になっていて、そのうちの表皮がターンオーバーを繰り返しています。
表皮はさらに基底層、有棘層、顆粒層、角質層の4層になっており(手の平と足の裏にはさらに淡明層があり5層)、基底層から新しい肌があがってくるまでが2週間、角質層となってはがれ落ちるまでが2週間、これでおよそ4週間です。
それが何らかの原因で角質層がしっかり育つ前にはがれてしまうため、肌が薄くなってしまうのです。
すねもビニール肌に?
ビニール肌になりやすいのは実は顔だけではありません。衣服などでこすれやすいすねもビニール肌の危険があります。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”] [surfing_su_list_ex icon=”icon: angle-double-right” icon_color=”#fa553d”]- ストッキング
- 靴下
- パンツ
などでこすれやすいところです。
すねはムダ毛の処理も頻繁に行うところですね。刺激の少ない方法で行っていればまだ良いのですが、脱毛テープやカミソリなどを多用していると皮膚の表面はどんどん削られていきます。
だからすねもビニール肌になりやすいといわれていますが、刺激を与え続ければ身体のどの部位でもビニール肌になる危険はあります。他の部位でもビニール肌の特徴に当てはまるのものがあれば気をつけてください。
ビニール肌を放置することによる影響は?
ビニール肌の特徴はわかりましたね。もしかしたら私もビニール肌になってるかも!と思った方もいるかもしれません。早めの対策が必要ですが、ビニール肌を放置するとどのような影響があるのか調べてみました。
炎症を起こしてしまう
ビニール肌が進行すると、テカリなど見た目の変化だけでなく肌に炎症が起きてしまうことがあります。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]ニキビの原因は、過剰な皮脂分泌、毛穴の詰まり、悪玉菌の繁殖です。
角質層が未熟だとなぜニキビが出来やすくなるのか、これは肌のキメが粗くて毛穴が開いたままになってしまっているからです。すると毛穴に皮脂や汚れがたまりやすくなり、ニキビの原因となるのです。
肌の角質層が薄くなってしまっているので、普通よりもはがれやすい状態になっています。水分も足りなくなっているので、少しの乾燥ですぐに皮が剥けてしまい、よりカサカサの状態に。皮が剥けているのでファンデーションもノリにくいですね。
皮が剥けるほど乾燥してくると、おのずとかゆみも出てきます。ついついかいてしまうとさらに乾燥を悪化させもっとかゆくなるという悪循環。雑菌のついた手でかいてしまうとさらに炎症がひどくなることもあるので気をつけたいものです。
ビニール肌とはものすごい敏感肌の状態、だと考えるとかゆみがでてくるのもうなづけますね。
ビニール肌とは肌のバリア機能が極度に低下した状態なので、かゆみとともに痛みも出てくる場合があります。
普段使っていた化粧品ですらピリピリと痛く感じることもあります。ここまでくるとかなり皮膚が薄くなってしまっていますから、1度皮膚科に相談してみるのもいいかもしれませんよ。
[/surfing_su_note_ex]見た目の影響
ビニール肌はツヤがよいを通り越してテカっていることが多いのですが、それ以外にも見た目にはどのような影響があるのでしょうか。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]ビニール肌は角質層が未熟で水分を溜めておくことが出来ません。角質層には天然保湿因子(NMF)というものがあり、これが肌の潤いの元になっているのですが、未熟な角質層ではNMFが少なく肌の乾燥が進みます。これによって乾燥小じわが増えていくのです。
敏感肌の人はちょっとした刺激でも赤みが出たりしますよね。ビニール肌もそれと同じで、肌のバリア機能が低下していますから、少しの刺激でも赤みやかぶれの原因になります。
また、毛穴が開いていて皮脂が詰まりやすいので、その皮脂が酸化すると黒ずみの原因になります。
ビニール肌の角質層は未熟なので柔軟性がありません。バリア機能が低下した状態でも何とか肌を守ろうとしているので、より固くなってしまい、それに乾燥も加わると薄いのにごわごわした肌になってしまいます。
毛穴が開いて角栓が出来やすくなること、乾燥してごわつきやすくなることから、全体的に見ると肌がくすんだ印象になってしまいます。これを角質層のせいだと勘違いしてピーリングなどを繰り返すことで、ビニール肌をさらにひどくしてしまっているケースがあります。
ビニール肌は表面が乾燥して毛穴も開いた状態になっています。ここに角栓などが詰まるとつい手で押し出してしまったり、角栓除去用の化粧品を使ったりしてケアしようとしますよね。
普通の肌なら毛穴の中をキレイにしてあげてたっぷり保湿して引き締めてあげれば元に戻るのですが、ビニール肌には保湿力が足りません。毛穴もなかなか元に戻りません。毛穴が開きっぱなしの状態が続くとそれがだんだんクレーターのようになってきてしまうのです。
[/surfing_su_note_ex]ビニール肌になる原因は?
放置すると深刻なトラブルになりそうなビニール肌ですが、がんばってスキンケアをしていたはずなのに、どうしてこのような状態になってしまうのでしょうか。ビニール肌を引き起こす原因についてご紹介します。
一番の原因は「いじりすぎ」
- 肌のターンオーバーを正常化した方が良い
- 古い角質は取った方が良い
- 毛穴に詰まった角栓は取った方が良い
そんな風に思ってスキンケアをしていませんでしたか?
これらはたしかに、肌のくすみ対策やエイジングケアなどでよく言われることで、つやのある肌を作るには必要なことではあります。
ただし、元々の肌が健康であることと、肌に負担をかけない方法で行うことが大前提。元の肌質も考えずにスキンケアをしすぎてしまうとビニール肌を引き起こします。つまり、ビニール肌の大きな原因は「スキンケアのし過ぎ」なのです。
間違ったクレンジング
メイクをしたらしっかり落とすことはとても大切ですが、落とし方が大事なんです。
オイルタイプのクレンジング剤は洗浄力が強く、乾燥肌や敏感肌、年齢肌の人には向いていません。皮脂を落としすぎてしまうので、乾燥がひどくなります。
植物オイルなど、天然100%のオイルを使ってメイクを落とすなら適度な潤いを保ってくれるので問題ないのですが、「オイルタイプ」の合成界面活性剤を使っている化粧品はよくない、ということです。
なぜ強力なクレンジングがひつようになるかというと、それはメイクをしっかりしているから。濃いメイクを日常的に続けていると、その分クレンジングもしっかりしなくてはいけないので、肌への負担が大きくなります。
間違ったスキンケア
スキンケアは朝晩行うものですから、このやり方を間違えるとビニール肌の原因になります。ついうっかりやってしまうことばかりなので気をつけましょう。
顔を洗うときはどのくらいの温度で洗っているでしょうか。お風呂と同じくらい(40度前後)だったら、それは少し顔には熱すぎるかもしれません。
顔の皮膚はとても薄くデリケートなので、ぬるま湯がベストです。ちょっと冷たいかな?と思うくらいでちょうど良いので、温水プールくらいの温度を目安にしてみて下さい。
酵素洗顔は低刺激で乾燥肌や敏感肌にもよいとオススメしているメーカーも多いですね。たしかに泡でゴシゴシするよりも酵素の力で汚れを落としますから、ゴシゴシしない分、低刺激かもしれません。
ただし、酵素洗顔というのは酵素の力で肌のたんぱく質を分解する、という洗浄方法。毎日ではやり過ぎなのです。週に1〜2回くらいで良かったのを毎日酵素洗顔していたことで、角質層を落としすぎてしまったのかもしれませんね。
洗顔後に顔を拭くとき、タオルをどのように使っていますか。正しい拭き方は、優しくタオルの表面で顔を包み込み、水分をタオルに吸わせるようにして拭き取ります。
タオルで顔をゴシゴシとこすって拭いていると角質層を傷つけてしまうのでNGです。
メイク前に毛穴を引き締めようとして収れん化粧水を使ってパッティングしたり、余分な角質を取ろうとして、拭き取り化粧水を多用していませんか?
コットンでゴシゴシと肌をこするのも、タオルでこするのと同じく、肌にとっては刺激でしかありません。スキンケアにはしばらくコットンは使わない方が良さそうです。
ピーリングのし過ぎ
古い角質を落とそうとして、ピーリング用品を多用すると、確かかに角質は落ちますが、落としすぎてしまったのがビニール肌です。肌がくすんでいたりしても、元々角質層が薄い人はピーリングは向いていないのです。
- ピーリング石けん
- ピーリング化粧水
- ピーリングジェル
など、一度にたくさん使ったり、短期間で何度もピーリングをしたりするのはよくありません。
ストレスや睡眠不足も原因に
私たち女性の肌はとてもデリケートなんです。正しいスキンケアを行っていたとしても、それ以外の原因で肌のターンオーバーが早まってしまうことがあります。
- 日焼け
- エアコンなどによる乾燥
- ストレス
- 睡眠不足
などは肌のターンオーバーが乱れる原因です。
まとめ
ビニール肌は、1日、2日で出来るものではありません。肌のターンオーバーは約1ヶ月ですから、少なくとも数ヶ月かけてできてきたわけです。肌の生理機能を考えずに過剰なスキンケアをしてしまったせいで、超敏感肌になってしまっています。
進めば進むほど回復にも時間がかかりますから、セルフチェックをしてみてもしかしてこれってビニール肌?と思ったら、今のスキンケア方法を見直していく必要があるでしょう。
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