トマトに美白効果があるってホント?効果的な食べ方・使い方まとめ

トマト美容

トマトに美白効果があると話題ですが、実際のところはどうなのでしょうか。

トマトが健康にいいということはすでに知られているところですが、美白に関してはどのような効果があるのか、詳しく知りたいところです。

トマトの美白に対する効果やその他の効果、どのように摂ると効果的なのか、ということについてまとめました。

スポンサーリンク

トマトに美白効果があると言われる理由は?

肌を触る女性

トマトの美白効果の秘密はどこにあるのか、トマトに含まれる栄養素を見てみましょう。

リコピンの美白効果

リコピンはトマトの赤い色素です。このリコピンがメラニンの生成を抑えて、シミを防ぐといわれています。

紫外線を浴びると肌を守るためにメラニン色素が作られますが、これが沈着するとシミになってしまいます。

リコピンはシミの元であるメラニン色素を作り出すチロシナーゼという酵素の働きを抑えるため、シミの予防に役立つのです。

よく化粧品に配合されているアルブチンという美白成分に匹敵する美白効果があるとされています。

活性酸素も除去する

直接メラニン色素を作らないという作用の他に、体内の活性酸素を除去するという働きも美白に役立ちます。

活性酸素は本来体を守るために必要なものではあるのですが、増えすぎると細胞を傷つけ、シミやシワの元になったり、病気の原因にもなるちょっと迷惑なもの。

リコピンには強力な抗酸化作用があるので、この活性酸素を除去して肌をシミから守ります。

同様に抗酸化作用があるビタミンEと比べ、そのパワーは100倍以上ともいわれています。美白対策としてはビタミンEよりも高い効果が期待できるということです。

メラニンを抑えるビタミンC

トマトにはビタミンCもたっぷり。ビタミンCにもリコピンと同様に活性酸素を除去する働きとメラニン色素の生成を抑える働きがあるので、美白には欠かせない栄養素です。

ビタミンCにはシミを予防するだけでなく、出来てしまったメラニン色素を薄くするという「還元作用」があります。摂り続けることで今あるシミも薄くしていくことが出来ますから、あきらめずにトマトを食べたいものです。

日焼けから肌を守る効果も

イギリスのニューカッスル大学のマーク・バーチ・マチン教授の研究によると、「トマトを多く食べる女性は肌の保護効果が高まり、日焼けで肌が赤くなることや、UVによってDNAが損傷を受ける影響を軽減する」ということが分かったそうです。

紫外線を浴びた時に肌が赤くなりやすい人はトマトを食べることでそれを防ぐことが出来るのです。

日焼けから肌を守る力が強まれば、メラニンそのものを作りにくくしますから、美白に役に立つということです。

トマトの美白以外に期待できる効果は?

「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざ通り、美白以外にも様々な美容・健康効果が期待できます。

コラーゲンを守って肌のハリを保つ

肌をさわる女性

紫外線の影響で怖いのはシミだけではありません。コラーゲンを破壊し、肌の弾力を失わせるなどのダメージもありますが、リコピンはコラーゲンが損傷するのを防ぐとともに、増やす働きもあるのです。

トマトを摂ることで、美白と同時にコラーゲンの生成を促し、しわやたるみを予防することにもつながるのです。

肌荒れを防ぐ

トマトに含まれるβカロテンは、皮膚や粘膜を保護してくれるので、肌荒れや乾燥から守る働きがあります。

むくみを予防する

トマトはカリウムも豊富です。カリウムは余分な塩分や水分を排出し、むくみを改善・予防します。

血糖値の急上昇を抑える

血

トマトの皮には水溶性食物繊維であるペクチンがたっぷり含まれています。水溶性食物繊維は胃の中でゲル状になり、食べ物を包み込んでゆっくりと腸の中を進んでいきます。

すると消化するのに時間がかかるようになるため、血糖値の急上昇を抑え、インスリンの分泌も穏やかにします。

血糖値が急激に上昇するとインスリンが大量に分泌され、せっせとエネルギーに変換して糖分を使おうとしますが、余って使い切れなかった糖分はすべて中性脂肪になってしまいます。

血糖値の上昇を抑えるということは中性脂肪がたまりにくくなり、ダイエットにもつながります。

便秘の解消にも
食物繊維を摂ることは腸内環境を整えるためにも役に立ちます。

水溶性食物繊維は腸の中の善玉菌の餌となり、悪玉菌の増殖を抑えてくれるのです。

中性脂肪を減らすダイエット効果

トマトに含まれる「13-oxo-ODA」という成分が中性脂肪を減少させる働きがあることが、京都大学の研究によってわかっています。

日本デルモンテ株式会社、千葉県農林総合研究センターとの共同研究で、脂肪肝や高中性脂肪血症などの脂質代謝異常の改善に有効な新規成分13-oxo-9,11-octadecadienoic acid (13-oxo-ODA) をトマトから見出し、肥満マウスにおいて顕著な改善効果が得られることを確認しました。

引用元:京都大学

ダイエットはもちろんのこと、脂質異常症やメタボリックシンドローム、動脈硬化などの生活習慣病を予防する効果も期待されています。

トマトジュースに特に多く含まれているということなので、ダイエットをしたい人は積極的にトマトジュースを飲んでみてはいかがでしょうか。

美白対策としてのトマトの活用法は?

トマトが美肌作りや健康によいと分かっても、独特の酸味や青臭さが苦手な方もいるでしょう。トマトが苦手でも美白対策に使えるように、その活用法をまとめました。

トマトは赤いものを使う

トマト

トマトは赤い色が強いほど栄養価が高くなります。トマトの赤はリコピンの赤ですから、赤い色が濃い=リコピンがたくさんある、ということになるのです。

トマトのリコピンを美白に役立てるには、トマトの選び方も大切です。

赤い品種を選ぶ

日本でよく売られている「桃太郎」などはピンク系トマト。流通しているトマトの8割はピンク系ですが、たまにイタリアのトマトが売られています。

赤系トマトの方がピンク系トマトよりもリコピンの量が多いので、美白のために食べるなら赤系トマトがおすすめです。

  • サンマルツァーノ
  • シルビアーナ
  • カナバロ

などは赤系のトマトです。

赤系トマトは酸味が強く加熱料理に向いていますが、汁気が少ないのでサンドイッチなどにも適しています。

家で追熟する

とはいえ、なかなか赤系トマトが手に入らない場合も多いでしょう。その場合は、ピンク系であっても出来るだけ完熟に近い状態にすることでリコピンの量を増やすことが出来ます。

スーパーで売っている生のトマトは、青いうちに収穫されているのでそれほど赤みが強くないものもあります。その場合は買ってきてから家で追熟させましょう。

日当りの良いところに置いておくだけで追熟できますが、もし追熟を早くしたい時にはリンゴと一緒に保存すると良いでしょう。リンゴから発生するエチレンガスの影響で、追熟が早くなります

加工品を積極的に利用する

トマトケチャップ

完熟の赤系トマトをたっぷり摂るにはトマト缶などの加工品を利用するのもおすすめです。海外では主流である赤系トマトは、加工にも適しているので、下記のようなものに使われています。

  • トマト缶
  • トマトピューレ
  • トマトジュース
  • トマトケチャップ

加工用のトマトは見た目にこだわる必要がないので、太陽の光をたっぷり浴びて、しっかり完熟させてから加工されています。その分、生のトマトよりもリコピンの量が多くなるのです。

リコピンをたっぷり摂るなら、生のトマトよりも加工品を使った方がいいでしょう。

トマト缶のビスフェノールA

近年健康問題が指摘されている「ビスフェノールA」という物質があります。環境ホルモンの一種で、トマト缶の内側などに使われていることがあり、トマトの酸によって溶け出し、中身に移行した場合、健康への影響が心配されています。

特に妊娠中の人や乳幼児が摂取した場合に影響が大きいのではという懸念があり、日本では食品衛生法によって規格基準が定められています。

もし心配な方は、国産の缶詰を利用するか、紙パックや瓶詰めの加工品を利用するといいかもしれません。

トマトよりミニトマト

ミニトマト

生のトマトを食べるなら、大玉トマトよりもミニトマトをおすすめします。それはリコピンの含有量が違うからです。

  • トマト 3mg
  • ミニトマト 8mg

※100g当たり

同じ重さならミニトマトの方が2.5倍以上もリコピンを含んでいるので、効率的にリコピンを摂るならミニトマトの方がいいでしょう。

ミニトマトなら小さなタッパに入れて会社にも持っていけます。小腹が空いた時にお菓子を食べるよりもミニトマトを食べた方が、美白だけでなくダイエットにも役立ちます。

加熱する

リコピンは加熱に強い栄養素で、むしろ加熱調理をした方が体内への吸収が良くなることが分かっています。

ですから生でサラダなどに入れて食べるよりも、スープやシチューなど加熱して食べた方がいいということです。

ビタミンEと一緒に摂る

アボカドとアーモンド

リコピンのメラニン生成抑制作用はビタミンEと一緒に摂ることで高まることが実験によって分かっています。また、ビタミンEと組み合わせることで、リコピン単体で摂ったときよりも3倍も吸収が良くなることが分かっています。

ビタミンEといえば、アボカドやアーモンドにたっぷり含まれています。トマトのサラダにこれらを加えれば、身体への吸収も良くなり、さらに美白効果がたかまります。

油と一緒に摂る

リコピンは油に溶けやすいという性質があるので、油と一緒に摂ると効率よく摂取できるのです。

例えばトマトをソテーにしたり、ナポリタンなどパスタを炒めた後にケチャップやトマトピューレをたっぷり使うようなレシピもおすすめです。

料理が面倒な方は、トマトジュースにスプーン1杯程度のオイルを加えて飲むのもいいでしょう。どうせ入れるならサラダオイルではなく、ビタミンEたっぷりのオリーブオイルにすればリコピンとの相乗効果で抗酸化作用が高まります。

スムージーもおすすめ

スムージー

トマトのリコピンはすりおろしたり潰したりして、組織を壊した方が吸収が良くなるといわれています。ですからケチャップなどの加工品の方が効果が高いのですが、生のトマトを利用するならスムージーもおすすめです。

ミキサーで撹拌することでトマトの組織が壊れますから、生のトマトをカットして食べるよりもリコピンの吸収率が良くなり、美白効果が高まるでしょう。

1日の摂取量

リコピンの1日の摂取目安量は15mgといわれています。ただしこれは普通の生活をしている場合が前提なので、タバコを吸う人や紫外線にさらされる時間の長い人はその分活性酸素が増えているので、これ以上の摂取が望ましいでしょう。

15mgというと、例えば生のトマトなら大玉2個が必要ですが、トマトジュースなら約160g(1本弱)で済んでしまいます。

トマトは水分も多く重量もあるので、毎日2個食べるというのは結構辛いかもしれません。そういった意味でも、ジュースやピューレなどの加工品を上手に利用した方が美白には役立つでしょう。

摂取のタイミング

リコピンは空腹の時に摂った方が吸収が良くなることが分かっています。つまり、美白のためにトマトを食べたりトマトジュースを飲むなら、ずばり朝です。

時間栄養学的には、野菜に多いリコピンの摂取は朝が効果的であると考えらえる。~中略~リコピンの体内ヘの吸収は摂取時刻によって異なり、特に朝の摂取が重要であることを浮き彫りにした。

引用元:トマトの摂取時刻の違いによるリコピンの生体内利用

トマトパック

トマト

トマトをそのまま顔に乗せてパックにするという方法もあります。食べてみてあまりおいしくなかったトマトは、パックとして利用しましょう。食べるのは苦手でも、パックなら使えるのではないでしょうか。

シンプルなトマトパック

よく洗って潰したトマトを顔に塗って、10分ほどおいてからぬるま湯で洗い流します。美白と同時に、肌のキメを整える働きがあります。

水分が多いと垂れてしまって塗りにくいので、種の部分を取り除いて潰すといいでしょう。

トマトヨーグルトパック

同じく美白に良いとされるヨーグルトと混ぜてパックにしてみましょう。

トマト1/2個分をすりつぶし、スプーン2杯分のヨーグルトを加えてよく混ぜます。10~15分ほどおいてからぬるま湯で洗い流しましょう。ヨーグルトは無糖のものを使ってください。

まとめ

トマトは食べても飲んでも塗っても美白に効果があります。ただ、肌には生まれ変わるための時間が必要です。

今日トマトを食べたからといって、急に美白効果がでるわけではありません。毎日、数ヶ月は続けていく必要があるでしょう。

でもトマトなら、そのまま食べたり加工品を使ったり、様々な利用法があるので、飽きずに続けられるのではないでしょうか。

トマト成分のリコピンも含まれている飲む日焼け止めなら、美白対策や紫外線対策として最近利用されている方が増えています。

→ 飲む日焼け止めって本当に効果あるの?副作用の心配は?選び方を紹介