髪の毛の質は十人十色で、うねりがあったりまとまりにくかったりするくせ毛に、悩んでいる人は沢山います。
その中でも、ストレートパーマや縮毛矯正をあてて髪の毛を真っすぐにしたいのに、どちらが自分に向いているのか分からない人も多いでしょう。
そこで今回は、縮毛矯正とストレートパーマでは一体何が違うのか、縮毛矯正のメリット、デメリット、もし気に入らない時は元に戻すことはできるのか、など、縮毛矯正について徹底解説します。
縮毛矯正やストレートパーマについて正しく知ることで、自分に合った方法を選択し、憧れのサラツヤヘアになれるといいですね。
縮毛矯正とストレートパーマの違いって何?
縮毛矯正もストレートパーマも、髪の毛を真っすぐにするパーマという点では同じです。しかし、元々の髪質や髪型によって、どちらを選べばいいかも変わってくるので、次のような違いがあることを知っておきましょう。
ストレート効力
ストレートパーマは、元々直毛の人が、ウエーブなどのパーマを元に戻す際に受ける施術です。そのため、くせ毛の人がストレートパーマをあてても、期待する効果が得られる可能性は低いです。
パーマ技術の進歩で、少々のくせ毛ならストレートパーマで真っすぐにできるようになったものの、元々くせ毛の人には、ややストレートになってもすぐに効き目がなくなるのです。
さらに、ストレートパーマは、ウェーブやカールのパーマと同じものなので、数ヶ月しかストレートが持続できません。
縮毛矯正は、頑固なくせ毛の人でも、半永久的に真っすぐにできます。
ストレートパーマと違って、効力が強い分、元々ストレートの人がボリュームダウンやパーマ落としのためにあてるのはおすすめできません。
施術方法
ストレートパーマは、通常のパーマと同じで、薬剤を2種類使います。まず1剤で髪型の元になっているシスチンという成分の結合を切り離して、2剤で再びくっつける、という方法になります。
2剤でくっつける前に、髪の毛を真っすぐにブローすることで、そのままの状態で固定されるのです。
縮毛矯正のメリット・デメリットは?
縮毛矯正のメリット
何といっても、くせ毛では味わえないサラサラの手触りを実感できます。手ぐしできれいに指が通ることに感動する人もいるでしょう。
さらに、ヘアアイロンをすることで、髪が均一化し、光がきれいに反射するようになるので、ツヤツヤに見えるのも魅力です。サラツヤヘアには次のようなメリットもあります。
- 若々しくみえる
- 髪の毛がまとまりやすい
- 雨の日でも広がらない
そのため、矯正した部分はストレート効果が半永久的に持続されます。
縮毛矯正のデメリット
縮毛矯正の施術料金は、以前よりは安くなったものの、それでも1~3万円が相場です。ストレートパーマなら1万円くらいでできる美容室もあることから、施術料金が高いことがデメリットでしょう。さらに、髪へのダメージを考えると、トリートメントなどのケアを施術にプラスしてもらうことが多いので、その分の費用もかさみます。
また、後から生えてくる髪の毛はくせ毛のままなので、数ヶ月おきに縮毛矯正しなければなりません。
縮毛矯正を受けるには、ヘアアイロンの幅が約3センチと考えると、頭皮にアイロンが当たらないようにするためには、髪の毛の長さが最低でも5センチくらいは必要です。
それに、伸びてきた髪の毛はくせ毛のままなので、短髪ではほとんど効果がないと言えます。
薬剤による髪の毛や頭皮へのダメージは、ストレートパーマなど他のパーマも同じですが、縮毛矯正はそれプラス、ヘアアイロンの熱によるダメージもあります。
元々髪の毛に強いダメージを受けている人は、施術後に髪の毛の断裂やビビリ毛が起こり、サラツヤヘアどころではなくなることも。また、毛根へのダメージで、新しく生えてくる髪のくせが、より強くなることもあるので注意しましょう。
一度縮毛矯正をすると、伸びてきた髪の毛も縮毛矯正して、ずっと繰り返すことになるので、髪型がマンネリ化してしまいます。
さらに、髪の毛が真っすぐになるので、ボリュームが出なかったり、毛先だけピンとはねたりして、ヘアスタイルの悩みも出てきます。
縮毛矯正を元に戻すことはできるの?
髪の毛の主要成分は、卵や肉に含まれるタンパク質です。加熱した卵や肉を生に戻すことができないように、タンパク質は熱によって一度変性してしまうと、二度と元には戻りません。したがって、縮毛矯正をあてた部分は、ずっとストレートのままなのです。
ただ、新しく生えてくる髪の毛にいたってはくせ毛のままなので、これを上手く利用して、縮毛矯正をやめていく方法はあります。
縮毛矯正をやめたい場合
縮毛矯正をやめた時の一番の悩みは、矯正部分と、元々の自分のくせ毛が生えてきた部分の境目です。境目を結んだり、ある程度くせ毛が伸びてきたら、矯正部分をカットしたりするという方法もあります。
これを機会に、くせ毛を生かしたヘアスタイルにしてみるのもおすすめです。
変性したタンパク質は元に戻らないと前記しましたが、同じように熱を加えるデジタルパーマは別です。なので、デジタルパーマで矯正部分をくせ毛に近い形にすると、境目も違和感がなくなります。
ただ、髪の毛へのダメージが心配なので、かかりつけの美容師さんとよく相談することをおすすめします。
ホームケアも必要
ハリとツヤのある美しい髪は、どんなヘアスタイルでもサマになるので、縮毛矯正をやめるにしても、地毛を美しく保つことが大切です。特に縮毛矯正後は、髪の毛に相当なダメージを受けているので、次のようなことを心がけてホームケアをするようにしましょう。
パーマ剤はアルカリ性なので、髪の毛のpHがアルカリ性に傾き、傷みやすい状態になっています。そこで、弱酸性のシャンプーを使って、髪のpHを元の弱酸性に戻すようにします。
シャンプーをする際は、指で地肌をマッサージするようにして洗い、人肌のお湯ですすぐようにしましょう。
ヘマチンには、髪の毛や毛根に残留した薬剤を除去する作用や、髪の成分であるシスチンの結合を促す作用があるので、縮毛矯正後におすすめです。
トリートメントをつけたまま、蒸しタオルをして5~10分置くと、さらにダメージ補修効果がアップします。
髪の毛が濡れている状態は傷みやすいので、しっかりと乾かすようにしましょう。次のような手順で乾かすのがおすすめです。
- 乾いたタオルで水分を取る。摩擦で傷まないようにやさしく拭き取る。
- ドライヤーの熱から守るために、洗い流さないトリートメントなどをつける。
- マイナスイオンドライヤーで、襟足の方から乾かしていく。
まとめ
せっかく時間とお金をかけて縮毛矯正を行っても、自分がイメージしていたのとは違う…なんてこともあります。そうならないためにも、縮毛矯正について、事前に正しい知識を持っているといいですし、気になることは施術前に美容師さんに相談するといいです。
また、縮毛矯正による髪へのダメージを考えることで、日頃のヘアケアや生活習慣を見直すきっかけにして、健康で美しい髪を保てるようにしましょう。