スマホは依存症になるだけでなく肩にも影響が出てしまうのか…スマホ巻き肩という新たな症状が急増しているそうです。
え、スマホ巻き肩ってなに?とスマホを見ながら思ったそこのあなたもすでにスマホ巻き肩になっているかもしれませんよ!
スマホ巻き肩とはどのような症状で、なってしまったらどうすれば良いのか、また予防法はあるのかなど、スマホ巻き肩について解説いたしましょう。
スマホ巻き肩とは?
スマホ巻き肩とは、スマホの見過ぎで肩が前に出て、肩周りの筋肉が凝り固まってしまった状態のことです。まさに現代病の一つと言えますね。その原因やスマホ巻き肩によって起こる症状についてみてみましょう。
スマホ巻き肩の原因
今この記事をスマホで読んでいる方、どのような姿勢になっていますか?前かがみになって、肩を内側に巻き込んだ姿勢になっていませんか?
スマホに限らずですが、タブレット、ノートパソコンなど手元を見ながら操作する機器を使うことによって段々と前のめりになり、その姿勢のまま長時間過ごしてしまう、ということがあると思います。
スマホ巻き肩とは、その姿勢が原因で体調不良などを引き起こしてしまう状態のことをいいます。つまり、「悪い姿勢を長時間続けていること」が大きな原因です。
動作が少ない
パソコンもデスクワークも以前からありましたし、新聞や雑誌を読むなどの行為は大昔からありますよね。にもかかわらずスマホの登場によって巻き肩がクローズアップされるようになったのは、その動作の少なさに原因があるようです。
新聞や雑誌はページをめくらなくてはいけませんし、パソコンはキーボードを打つなどの動作があります。しかしスマホは指先一つで操作できてしまうので、長時間同じ姿勢のままになってしまう危険が。それによる筋力低下も巻き肩の大きな原因であると考えられています。
スマホ以外の原因
スマホを使っている人に多く見られることから「スマホ巻き肩」という名前がついていますが、原因は他にもあります。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”] [surfing_su_list_ex icon=”icon: arrow-circle-right” icon_color=”#f63156″]- 細かい作業を長時間続けている
- 腹筋力、背筋力がない、またはバランスが悪い
- 腕を組むくせがある
- ハイヒールを履く
- 運動不足
など、筋力不足なども巻き肩の原因になることがあります。
スマホ巻き肩の症状
スマホ巻き肩になると様々な不調が起こりやすく、また身体全体も歪みやすくなってしまうんですよ。次の章な症状が常に出ていたら要注意です。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”] [surfing_su_list_ex icon=”icon: angle-double-right” icon_color=”#413682″]- 肩こり
- 腰痛
- 眼精疲労、頭痛
- 肩がだるい
- 肩が痛い
- 腕が上がらない
- 胸のたるみ
- 息苦しい
- めまい
- 二重あご
- 顔のたるみ
- 内臓機能の低下
- 身体が冷えやすい
- 身体が太りやすい
なんともまあ辛い症状ばかりですね。
肩こりは日本人の国民病ともいえる症状ですから、それだけでは巻き肩とはいえませんが、息苦しさを感じたり、胃腸が弱くなって消化不良を起こしやすくなるのが巻き肩の特徴ともいえます。
肩甲骨が開きっぱなし
巻き肩は前傾姿勢で肩が内側に巻いていますから、肩甲骨が開いた状態で筋肉が凝り固まり、腕も前に出てしまっています。
血流が悪くなる
これは巻き肩に限らずですが、姿勢が悪いと肺が圧迫されて吸い込む酸素の量が減り、全身の血行が悪くなります。血流が悪くなることで身体の隅々まで酸素や栄養素が行き渡らなくなるとともに、肩こりや頭痛の原因になります。
他にも冷え性になったり、疲れやすくなったり、ひどい場合には耳鳴りが起きたりすることも。全身に症状が出てきますから、巻き肩=肩こりと軽く考えてはいけないですね。
顔がたるんで二重あごに
女性にとってはこれが一番恐ろしいのではないかと思います。下をずっと向いていることで頬がたるみほうれい線や二重あごの原因になります。
これを「スマホ顔」と呼ぶそうですが、巻き肩になった上に老けた顔になってしまうなんて、なんとしても巻き肩を解消しなくてはいけませんよ。
肺機能が低下する
常に肺が圧迫された状態ですから、肺の機能も低下してしまいます。実際に、スマホ使用時の姿勢とそうでない時の姿勢を比べると、スマホ使用時の方が肺機能は低下し、肺年齢も悪化してしまうそうです。
”被験者は実年齢が33歳。もともとスポーツ経験者で喫煙歴もないため、通常の姿勢での結果は、肺年齢が18歳でした。しかしスマホをやっている姿勢、首と肩を前に出したスマホ巻き肩の姿勢では、41歳という結果になりました。”
姿勢が悪いだけで肺年齢にこれだけの差が出るというのは恐ろしいことですね。
[surfing_su_box_ex title=”猫背との違いは?” box_color=”#0c8082″]ものすごく簡単に言うと、スマホ巻き肩は肩の歪みですが、猫背は背骨の歪みであるという違いがありあます。
私たちの背骨は自然なS字カーブを描いているのが正しい状態ですが、背中が丸まっているとそのカーブが強まって、下記のような症状が見られます。
[surfing_su_list_ex icon=”icon: check-square”]- 首が前に出る(ストレートネック)
- 腰が曲がる
- 背中の中心が曲がる
- 腰が反って下腹部がぽっこり出る
どちらも前傾姿勢を長時間続けていたり、身体に負担をかける姿勢が続いていることが原因なので、巻き肩な上に猫背、という人も少なくありません。
[/surfing_su_box_ex]スマホ巻き肩かどうかをチェックするには?
え、私もスマホ巻き肩かも?とちょっと不安になった方へ、セルフチェックする方法をご紹介しましょう。まだなっていないかもしれませんし、もし当てはまるものがあれば早めに改善していきましょうね。
スマホ巻き肩セルフチェック
鏡の前で力を抜いて腕をだらんとたらして自然に立ちましょう。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]- ひじが真後ろではなく外側を向いている
- または手の甲が鏡に映る
- 両手が身体の側面ではなく前にくる
肩が正常の位置にあれば、手は身体の脇にストンと落ちるので、鏡に手の甲は移りませんし、ひじは身体の後ろ側を向くはずなのです。そうなっていない場合、巻き肩になっていると考えてよいでしょう。
他にもある自覚症状
全身が映る鏡がなくてよくわからないという人は、身体の症状からチェックしてみましょう。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”] [surfing_su_list_ex icon=”icon: check-square” icon_color=”#d40212″]- 鎖骨の下(大胸筋)が凝っている、さわると痛い
- 呼吸が浅い、息苦しさを感じる
- 喉のつまりを感じる
- ブラジャーの肩ひもを以前よりも長くした(胸がたれている)
- 両腕を上げた時に腕が耳につかない
- 1日5時間以上スマホやパソコンを使っている
もしもこれらの自覚症状があれば巻き肩の可能性大です。早めに改善しましょう!
スマホ巻き肩を自分で改善させる方法は?
スマホ巻き肩の怖いところは単なる肩こりで終わらないところ。スマホ巻き肩になってる!と思ったら、健康への悪影響が出る前に何とか対処しましょう。
ストレッチ
凝り固まった肩周りの筋肉をほぐすことを心がけましょう。時間をかけて悪い姿勢が習慣づいてしまったので、改善には多少の時間がかかると思って毎日少しずつ続けるようにして下さい。毎日続けることで肩甲骨はがしにもなり、血行も良くなってくるので肩こり解消にも役立ちます。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]肩をぎゅーっとすぼめて持ち上げ、ストンと一気に力を抜きます。それを何回か繰り返しましょう。仕事や家事の合間に、1時間に1回くらいはやってみて下さい。
右手は右肩を、左手は左肩をつかみ、ひじが肩と水平になるくらいに腕を上げます。そのまま前に10回、後ろに10回肩をゆっくり回しましょう。肩甲骨が動いていることを意識して。慣れてきたら回数を増やして下さい。
両手を身体の後ろで組んで、そのまま後ろにぐーっと腕を伸ばします。胸を開くことを意識して下さい。肩の筋肉もほぐれますが、大胸筋にききますよ。
両手を上に上げて耳につくようにします。肩甲骨を寄せるようにしながらひじを曲げます。これを何度か繰り返すと肩甲骨周りの筋肉の動きが良くなってくるでしょう。呼吸を止めずに、肩甲骨の動きを意識しながらゆっくり行うのがコツです。
[/surfing_su_note_ex]エクササイズ
ストレッチをこまめにしながら、時間があるときは軽いエクササイズも取り入れて巻き肩を改善していきましょう。血行が良くなるので冷え性の予防にもいいですよ。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]両手を広げてタオルを持ち、腕をゆっくりと上げながらタオルを持ったまま後ろに回します。後ろまでいったらまた前に持ってきます。これを何度か繰り返して下さい。最初のうちはスムーズに出来ないかもしれませんが、回を重ねるごとに楽にできるようになります。
背中の筋肉を鍛えることも巻き肩改善に役立ちます。ジムに行く時間があれば良いのですが難しいですよね。お休みの日にでも公園の鉄棒で懸垂をしてみましょう。おそらく数回できればいい方だと思いますが、肩周りから広背筋をしっかり鍛えることが出来ます。
もしくは、「肩甲骨を寄せる」ストレッチをする時に、ダンベルなどの重りを持ってやると筋トレを兼ねることも出来ますよ。
バランスボールに座って転ばないようにするには、腹筋に力を入れて正しい姿勢を保つ必要があります。体幹が整っていないとしっかり座れないんですね。
仕事中に、椅子の位置を少し下げて小さなバランスボールを置いて座ってもいいでしょう。正しい姿勢を保つトレーニングになるのでぜひやってみて下さい。
筋肉をつけるために行うのではないので、回数をたくさんやる必要はありません。まず腕立て伏せの姿勢になってそれを30秒キープします。そして腕を曲げた状態で30秒。これだけです。難しい場合は10秒くらいから始めて、段々伸ばしていくといいですよ。
腕の筋肉ではなく、肩甲骨と大胸筋が動いていることを意識して下さい。膝や腰に痛みがある場合には膝をついた形でやってみて下さいね。
[/surfing_su_note_ex]その他の改善法
運動が身体にいいのはわかっているけど、どうにも億劫で、という方は普段の生活の中に取り入れられる方法で巻き肩を改善していきませんか。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]少し長めの布があればできます。ひも状のものだと食い込んでいたいかもしれないので、少し幅広い布がいいですね。和服を着る時の腰紐のようなものでもいいでしょう。たすきがけをすることで自然と胸を開いた良い姿勢を保つことが出来ます。
姿勢矯正ベルトのようなものを使うと便利ですね。それなら仕事に行く時にもしていけるので、普段からいい姿勢を保てますよ。
[/surfing_su_note_ex]スマホ巻き肩にならない為の予防法は?
今はスマホ巻き肩になっていなくても、注意してスマホを使わないと巻き肩になってしまう可能性はあります。そうならないように、日常生活で注意できることとはどのようなことでしょうか。
良い姿勢を保つこと
スマホを見ているときだけでなく、普段から良い姿勢を保つように心がけるのが大切です。スマホ巻き肩の人は猫背の人も多く、スマホがなくても姿勢が悪いことが多いのです。
頭のてっぺんから尾てい骨まで棒が1本入っているようなイメージで姿勢を正してみて下さい。その姿勢を意識するだけでもずいぶん変わってきますよ。
正しい座り方
正しい姿勢で座るには、椅子の高さ、デスクの高さが適正であることが大切です。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”] [surfing_su_list_ex icon=”icon: hand-o-right” icon_color=”#286ddb”]- 足が床についた状態で座れること
- 太ももと床が平行になっていること
- 手をデスクに置いた時に、ひじは90度くらいになるようにする
- パソコンのディスプレイはやや目線が下ぎみになるように
椅子は深めにしっかり座って骨盤を立てるようにしましょう。椅子の高さを変えられなくてデスクに合わせると足が浮いてしまう場合は、足の下に何か置いて高さを調節するといいですよ。
寝るときの姿勢
巻き肩の人は横を向いて寝た方が楽なので、ついつい横向きで寝るくせがついている人が多いといわれています。しかし横向き寝は寝ている間も肩が内側に入ってしまうのでよくありません。巻き肩の人は仰向けで寝るのが一番なのです。
慣れていないため身体に痛みが出る人は、膝を曲げたり、腰の下にバスタオルをたたんでいれると少し楽になります。また、枕を首の下に入れると首周りの筋肉がゆるんで楽に眠ることが出来ますよ。
深呼吸をする
1時間に1回、ゆっくり深呼吸をする習慣を付けましょう。腕を広げて胸を開いてゆっくり深呼吸します。5~10階くらいするといいですね。
スマホを見ているときも途中で中断してやってみてください。長時間同じ姿勢を続けることを防げますし、肩や胸の筋肉を動かすことで巻き肩の予防になります。
スマホの持ち方を工夫
スマホを見る時に下を向いた姿勢を続けるのが何よりよくありません。片方の手でスマホを持ち、もう片方の手をスマホを持った方の手のひじの下に入れて支えます。
そして普通に前を向いた姿勢でスマホを見るようにすれば前傾姿勢は防げます。目の高さでスマホを見るようにしましょう。
まとめ
スマホの見過ぎで肩こりが起こるのはわかりますが、バストがたれて顔もたるんでしまうとはなんとも恐ろしいことですね。
姿勢が悪いと老けた印象を持たれますし、健康にも美容にもよくありません。とはいえ、スマホ巻き肩は病気ではありませんから、日頃のちょっとした心がけで必ず改善できます。
生活を便利にするためにあるはずのスマホで健康を害したら何の意味もありません。今更スマホのない生活は無理でしょうが、使い方には気をつけたいですね。