お風呂は毎日入るものですから、どうせ入るならもっと健康や美容に役立てたいと思いませんか?
そんな方におすすめなのが「温冷浴」です。アスリートやモデルなども実践しているという温冷浴にはどのような効果があるのか、それを知ったら今日からでも試してみたくなるはず!
手軽なのに効果絶大の温冷浴法について、詳しくご紹介します。
温冷浴とは?
温冷浴とは、その名の通り、温かいお湯と冷たい水を交互に浴びるというお風呂の入り方です。入浴というと一般的には温かいお湯を使いますが、その合間に冷たい水も浴びるのです。
血管を伸縮させる入浴法
温かいお湯に入ると血管が拡張するので血行が良くなりますが、その後に冷たい水を浴びると血管は収縮します。収縮したらダメなのではと思うかもしれませんが、体は「冷たい!」と感じると、さらに血管を広げて血流を良くしようとします。
そこでもう1度温かいお湯に入ることで、ずっと湯船に入っていた時よりも血管の伸縮作用が高まって血流が良くなるというメリットがあるのです。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]グローミューとは動脈と静脈を直接つなぐ避難経路のような血管のことです。通常血液は心臓を出ると、動脈→毛細血管→静脈と通って心臓に戻ってきます。
ところがこの毛細血管は髪の毛よりも細い血管ですから、とてもつまりやすいんです。しかも、寒さを感じるとキュッと収縮するので、血液が通わなくなり、顔色が青くなったり体が寒くなったりするのです。
このとき血液はグローミューという避難経路を通って静脈に戻ってくるのですが、加齢などによりグローミューがダメになってしまっていると、収縮した毛細血管を通るしか方法がなくなります。その結果、毛細血管が破れやすくなり、脳出血や心筋梗塞を起こしやすくなるのです。
温冷浴で血管を鍛えるとグローミューも活性化し、血行が良くなるだけでなく、循環器系の疾患も予防するなど、様々な健康効果が期待できます。
湯冷めしにくい
湯船から出た後は、血管が拡張しています。ということは、せっかく温まったからだからどんどん熱が放出されていき、湯冷めしてしまうのです。
最後に冷たい水を浴びて血管を収縮させることにより、体に熱を閉じ込めて湯冷めしにくくなるのです。
温冷浴によって期待できる効果は?
温冷浴でどのような健康効果や美容効果が得られるのかをご紹介します。
ダイエット効果
血行を促進して体がしっかり温まるので、基礎代謝を上げて痩せやすい体を作っていけます。半身浴ではダイエット効果が感じられなかった人にも試して欲しい方法なのです。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]体は寒さを感じると、危険を感じてエネルギーを作り出そうとします。このとき、エネルギーを作り出すための細胞の器官であるミトコンドリアが活性化して増えるのです。
ミトコンドリアが増えれば、エネルギーを作りやすい体になる=代謝の良い体になり、痩せ体質を作ることが出来る、というわけです。
褐色脂肪細胞とは発熱して体温調節をしながら、脂肪を燃焼する働きもあるといわれている細胞です。
新生児に最も多く見られ、加齢とともにどんどん減少していきます。ただ、少なくなったとしても、その働きを活性化させることで、ダイエット効果を高める可能性があります。
褐色脂肪細胞は肩甲骨周りや首などに多く分布しているので、水シャワーを浴びる時に、特にこの辺りに当てることで、脂肪燃焼効果をアップさせる効果が期待できます。
むくみの解消
夕方になると足がむくんだり、朝起きた時に顔がむくみやすい人は、温冷浴で体の巡りを良くすることで、むくみの解消につながります。
疲労回復
血行を良くして疲労回復や老廃物を排出しやすくすることによって、疲労回復効果を高めます。
アレルギー症状の改善
はっきりとした科学的根拠がまだ分かっていないものの、温冷浴をすることによって花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状の改善効果が期待できます。
これは細胞を活性化し免疫力を強化すること、また副腎の機能を強化することで改善につながるのでは、と考えられています。
自律神経のバランスを整える
温かいお風呂に入ると副交感神経が優位になりますが、冷水を浴びることで交感神経も刺激します。それを繰り返すことで自律神経の働きを活発にし、バランスを整えていきます。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]手足の先など末端の冷えは自律神経の乱れが原因であることが多く、更年期を迎えた女性にも多く見られる症状です。
自律神経のバランスが乱れて血管が収縮してしまっているために手足の先が特に冷えやすいので、血管を広げて血流を良くする温冷浴は慢性的に冷えている方におすすめの入浴法なのです。
低血圧は原因がよく分からない場合もあり、体質的な問題であることも多いのですが、血圧の調整は自律神経が司っているので、自律神経の働きが低下している時に起きやすい症状でもあるのです。
朝起きる時は自律神経の交感神経が優位になってくるはずが、ずっと副交感神経が優位のままだと血圧が下がったままで目覚めが悪くなったりします。そのため、自律神経のバランスを整えていくことで、低血圧が改善される可能性があります。目覚めを良くしたい人は、朝行うと効果的です。
自律神経のバランスが乱れていると、疲労や体調不良を感じるだけでなく、「自律神経失調症」になることもあります。それを放置しておくと精神的にも落ち込みや不安を感じることが多くなり、しだいにうつ病などの精神疾患に移行してしまう可能性も。
自律神経のバランスを整えることは、ストレスを解消して気分をすっきりさせるだけでなく、うつ病などの予防にもつながるのです。
美肌効果
肌の血行が良くなる、そして毛穴を引き締めることで、肌にはハリも出てきます。くすみ、しわ、たるみなどの肌トラブルの改善や予防効果が期待できます。
育毛効果
新陳代謝が良くなるのは肌だけではありません。シャンプーの時に温冷浴をすることで頭皮の血行を促進し、抜け毛や薄毛の改善や予防につながります。
温冷浴の目的・状況別のやり方を紹介
銭湯やスパなどでは、温かいお風呂の他に水風呂が別にあったりするので、そういった場所なら簡単に出来ますが、浴槽が2つある家はあまりないでしょう。銭湯やサウナ、家でできる簡単な温冷浴の方法をご紹介します。
銭湯で温冷浴
銭湯やホテルのスパなど水風呂があるところなら、温冷浴も簡単です。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]- 最初に髪や体は洗っておきます。
- 温かいお風呂に1〜2分入ります。
- 水風呂に1分はいります。
- これを5〜11回繰り返します。
慣れないうちはいきなり水風呂に入らずに、足だけ冷やすのでもOKです。
サウナで行う温冷浴
サウナに行く機会があれば、体を温めるだけでなく、ぜひ温冷浴でも試してみてください。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]- サウナで5分体を温めます。
- 水風呂に1分入ります。
- これを何度か繰り返します。
水風呂がない場合は水シャワーを浴びましょう。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]自宅で行う温冷浴
湯船とシャワーを使って行う方法です。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]- 40〜42度の湯船に1分つかります。
- 水シャワーを1分浴びます(温度は10〜15度くらい)
- これを6〜11回繰り返します。
- 最後は水で終わるようにします。
最初をお湯ではなく水シャワーから始めると、さらに効果が高まりますが、それは慣れてきてからでOKです。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]CWT is most likely to enhance performance recovery when equal time is spent in hot and cold water, individual immersion durations are short (~1 min) and the total immersion duration is up to approximately 15 min.
冷たいシャワーを手や足だけにかけ、お湯は普通に浴びるようにします。慣れてきたら徐々に範囲を広げていけばいいでしょう。
自宅のシャワーだけでもOK
湯船に入る時間がない時は、シャワーで温冷浴をしましょう。お湯→水とシャワーの温度を変えながら浴びていきます。
その際、シャワーの水圧も役立てたいので、下記のようにそれぞれ当てることによって、リンパの流れを促進して、ダイエット効果やむくみ解消効果を高めていきます。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]- 足首から膝裏、脚の付け根に向かって
- 手の先から脇の下に向かって
- おへそを中心に時計回りで
特に首周りのツボに当てるのはおすすめです。交感神経を優位にして体を活性化させる働きがあるので、代謝が良くなります。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]体だけでなく頭を洗う時にも、温水と冷水で交互に洗ってみましょう。頭皮の血行を促進して抜け毛予防に役立ちます。
ただし、最後に水をかけると毛穴が引き締まってしまいますから、しっかりと頭皮を洗って毛穴の汚れを落としてから温冷シャワーをして下さい。
顔の温冷浴
温冷浴を顔のスキンケアとして行いたい場合は、40度以上のお湯では顔の皮膚には刺激が強すぎるので、ぬるま湯(32度くらい)と冷たい水で交互に洗うようにします。
その際、シャワーを直に顔に当てずに、手でお湯や水をすくって優しく顔に当てるようにしてください。シャワーの水圧が肌への刺激となり、乾燥してしまう恐れもあります。
温冷浴で注意する際のポイントは?
温冷浴の効果を最大限に引き出すために、また、体調不良などを起こさないために注意するポイントをお伝えします。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]温冷浴は体への負担もある入浴法ですから、毎日やる必要はありません。冬の寒い時期などに無理して「寒くてイヤだ」と思いながらやっても逆に体によくないので、水風呂や水シャワーの時間を短くしてもいいですね。
特に、風邪気味のとき、疲れているとき、生理中など、余計に疲れてしまうことがあります。体調を見ながら行うようにしてください。
温冷浴法は短時間で血行を良くしていくので、循環器に負担がかかります。高血圧など持病をお持ちの人は向いていない場合があります。
また、よく貧血を起こす人も注意が必要です。体調を見ながら、場合によっては主治医に相談するなどして、無理のないように行ってください。
まとめ
手軽に出来てお金もかからない温冷浴という健康法、いかがでしたか?健康になるだけでなく、思わぬ美容効果も得られそうです。
慣れてくると冷たい水シャワーも快適に感じるようになるそうです。様々な健康効果が得られる温冷浴、冷え性など様々な不調にお悩みの女性の方に、ぜひ今日からでも試して欲しいと思います。