毎年お正月にはお餅を食べ過ぎて太ってしまう…そんな方に、今年は太りにくいお餅の食べ方をご紹介しましょう。
お餅は食べ方の工夫をすれば、ご飯よりも太りにくいんです!これならお餅を食べても太らない!という食べ方をご紹介するので、安心してお餅を楽しんで下さい。
お餅が太ると言われる理由は?
お餅とご飯、どちらが太りやすいのか、どのくらい食べると太ってしまうかなど、お餅が太りやすいといわれる理由についてまとめました。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]お餅のカロリーとご飯のカロリーを比較するとどのくらい違うのでしょうか。
100gあたり- ご飯:168kcal
- 餅:235kcal
100gというと見当がつきにくいかもしれないので、食べる単位で考えると、
- ご飯1膳:約252kcal(150~160g)
- 切り餅1個:約120kcal(50g)
- 丸餅:1個:約80kcal(35g)
ということは、切り餅なら2個ぐらいとご飯1膳がだいたい同じくらいのカロリーということになります。これは覚えておくと便利でしょう。すごく高カロリーだから太るというわけではないのですが、かといって低カロリーでもありません。
ということはお餅を1回当たり2個に抑えておけばそれほど太らないと思われますが、なぜお餅は太るといわれるのか、その理由はこのようなことがあります。
お餅は味付け次第
お餅を焼いたり茹でたりした、そのままで食べる人はあまりいないでしょう。あんこやきな粉をのせたり、海苔を巻いたりしますよね。
その組み合わせによって、総摂取カロリーが変わってくるので、あんこや砂糖醤油など甘いものとの組み合わせは糖質+糖質になるので、それなりにカロリーが高くなってしまいます。1個ならまだしも、それを2~3個と続けて食べてしまうと太ってしまうのです。
最近では、バターを付けたり、ごま油で焼いたりとカロリーが高くなる食べ方も人気ですから、お餅1個でもご飯1膳に匹敵するカロリーになってしまうこともあります。
血糖値が上昇しやすい
血糖値の上昇のしやすさの目安として、GI値というものがあります。ブドウ糖のGI値100を基準とし、目安として70以上の食品を高GI値とします。カロリーとはまた違った考え方で、GI値が高いほど消化吸収が良くて血糖値を上げやすい食べ物です。
では、お餅はどうかというと、82となっています。(シドニー大学のデータベースより:rice cakeで検索)
参考URL:http://www.glycemicindex.com/
血糖値が上がりやすいということは、肥満ホルモンと呼ばれるインスリンが分泌されやすく、余った糖質をせっせと中性脂肪として溜め込んでしまうので、太りやすくなるといわれています。
つい食べ過ぎてしまう
ご飯1膳とお餅1個を比べると、お餅の方が食べやすい、というのがもう一つ理由として考えられます。ご飯2膳は食べられないけど、きな粉餅1個、あんころ餅1個、お雑煮に2個、というようにすれば3~4個くらいぺろっと食べられてしまうのではないでしょうか。
特にお雑煮などにすると汁物と一緒ですからのどごしも良くなって食べやすくなります。それでついつい食べ過ぎてしまう、というのも「お餅が太る」と言われるようになった理由だと考えられます。
太らないお餅の食べ方ってあるの?
それでもお餅が食べたい!お正月にお餅は欠かせない!という人のために、少しでもカロリーを抑え、太りにくいお餅の食べ方をご紹介します。これで安心してお正月でもお餅を楽しめます。
1.磯辺巻き
シンプルに食べるなら磯辺巻きがおすすめです。なんといっても海苔の栄養素。ビタミンやミネラルが豊富で、ダイエット中でも必要な栄養素がたっぷり摂れるからです。
特にヨウ素は甲状腺ホルモンを構成するために必要なミネラル。甲状腺ホルモンは成長ホルモンの分泌を促すなど、身体の新陳代謝には欠かせないホルモンです。カロリーも低く、1枚(3g)でたった6kcalしかありません。最もカロリーを気にせずお餅を食べられる食材であるといえます。
2.きな粉餅
きな粉のカロリーは100g当たり436kcalと決して低くはないのですが、ビタミンやミネラル、そしてダイエットには欠かせない食物繊維も豊富に含まれています。女性ホルモンのバランスを整える大豆イソフラボンも豊富です。
きな粉は大豆を炒って皮を取り除いたものを粉末にしたものです。普通の大豆よりも水分が少ない分、栄養素が凝縮されているので、同じ量の大豆を食べるよりも栄養価は高くなります。
量さえ加減すれば太りにくい食材なので、大さじ2(10g)くらいに留めておけばカロリーも抑えながら栄養もしっかり摂取できます。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]きな粉に混ぜるのは砂糖よりも蜂蜜!カロリーが低く少ない量で甘味を感じるからです。きな粉をかけてその上から蜂蜜をかけて食べるのがおすすめです。また、ミネラルが豊富な黒蜜でもいいでしょう。
3.辛味餅
大根おろしのカロリーは100gでも18kcalしかないんです!カロリーから考えてもとても優秀なお餅のお供です。ジアスターゼという消化酵素で胃もたれなども予防してくれます。暴飲暴食しがちなお正月にはピッタリです。食物繊維も豊富で血糖値を上げにくい食材です。
そして大根おろしがお餅に適しているのは、「イソチオシアネート」という辛味成分です。これは大根をすりおろすことで生まれる成分なので、煮物などで加熱してしまうと摂りにくい成分なのです。このイソチオシアネートには、血液をサラサラにしたり抗酸化作用などもあるので、美肌効果も期待できます。
大根の青い首の方よりも先の方により多く含まれているので、ここを皮ごとおろしてお餅にかけるのがおすすめです。
4.納豆餅
納豆1パック当たりのカロリーはおよそ100kcalです。大豆やきな粉と比べるとカロリーは半分くらいです。カロリーがそれほど高くないことも魅力ですが、お餅との組み合わせでおすすめしたい理由は豊富な栄養素。
食物繊維やカルシウム、お肌を作るためのビタミンB群、アンチエイジングに欠かせないビタミンEなど、女性に嬉しい栄養素が豊富に含まれています。そして大豆に含まれるサポニンには、脂肪燃焼効果も期待できるのです。
お餅にかけるなら1パックまでにしておけばそれほどカロリーオーバーにもなりませんし、たっぷり栄養を摂れることを考えるととてもおすすめの食材です。
5.お餅ピザ
ピザ生地のカロリーは100g当たり268kcalなのでお餅よりも若干高め。小麦粉の生地を使うよりもお餅を薄く切って、ピザ生地として食べるのもおすすめです。
具材も野菜を中心にすれば食物繊維も摂れますし、カロリーも抑えられます。
6.雑煮
雑煮は使う素材次第で、カロリーを抑えながら血糖値の急上昇も抑えられる食べ方です。入れる具材は地方によっても違うと思いますが、繊維質の多い野菜や青菜を使うのがおすすめです。
キノコ類、ごぼう、小松菜、人参など、ビタミンや食物繊維が豊富な野菜をたっぷり使いましょう。いも類はカロリーが高めなので控えた方がいいかもしれません。肉類は脂身の少ない鶏ムネ肉などを使うとカロリーを抑えられます。
そして食べる順序が大事です!最初にお餅を食べないこと。野菜をよく噛んで食べてからお餅を食べるようにします。満腹感を得やすく、食べすぎを防ぎます。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]雑煮にお餅を入れる時は、食べる直前に焼いたものを入れて、固めのお餅を食べると太りにくいのです。汁と一緒に柔らかくなるまで煮込んでしまうと、消化吸収がよくなります。そうするとGI値が上がり、血糖値も上昇しやすくなります。
ですから、しっかり噛んで食べられるくらいの固さで雑煮に入れるのがおすすめです。
7.チーズ餅
ピザとは違い、チーズをのせて焼くだけのシンプルな食べ方です。スライスチーズ1枚でおよそ60kcalですし、GI値も30台。1/2枚とお餅1個でカルシウムも摂れる朝ごはんになります。
8.食前に酢を飲む
お餅による血糖値の上昇を抑えるために、食前にお酢を飲むという方法があります。食前に大さじ1杯のお酢を飲むことで、食後の血糖値の上昇がゆるやかになるので、太りにくくなるというわけです。
ただし、空腹時にお酢を飲むことは胃腸の弱い人には向いていないので、牛乳やチーズなどの乳製品を食べて胃を保護してから飲むことをおすすめします。
9.玄米餅
普通のお餅と玄米餅を比べると、お餅1個40~45gくらいで100kcal前後と若干低くなります。また、太りにくさという点で考えるとGI値の違いがあります。玄米餅も普通の玄米と同様に55~58程度なので、血糖値が上がりにくい食材です。
プチプチとした食感も美味しいので、どうせ食べるなら玄米餅がおすすめです。
10.よもぎ餅
よもぎを練り込んであるお餅もおすすめです。よもぎはほうれん草の3倍もの食物繊維が含まれており、β-カロテン、鉄分なども豊富な和のハーブです。
焼いてそのまま食べてもほんのり味がついているのでおいしいです。
お餅を食べる際の注意点は?
食べ合わせについてはお分かり頂けたと思いますので、その他に、お餅を食べる時に注意したい点についてお話しします。これらのことに気をつけるだけで、ぐんと太りにくくなるはずです。
食べ過ぎに気をつける
食べる時には先に食べる量を決めましょう。2個なら2個、それ以上食べないことです。1個のお餅を4等分にするなどして、かさを増して食べるとたくさん食べたような気になるので試してみて下さい。
最初に食物繊維などを摂る
お餅はとても消化がいいので腹持ちが悪いです。それでついつい食べ過ぎてしまうので、最初に食物繊維などを摂るといいでしょう。
野菜類、キノコ類、海藻類などを食べて、お腹を膨らませてから、最後にお餅を食べれば1個でも十分満足できますし、血糖値の急上昇も抑えられます。おせちの具材で言うと、煮しめのタケノコやこんにゃくなどを先に食べるといいでしょう。
よく噛むこと
毎年、正月には必ずといっていいほど餅を飲み込んだお年寄りのニュースが流れますが、お餅はご飯と違って、しっかり噛まないと危険です。
でも、このしっかり噛むということがとても大事です。少量ずつ、しっかり噛んで食べることを心がけて下さい。そうすると、1個でも十分満足できるはずです。よく噛んで満腹中枢を刺激することで、腹持ちも良くなります。
お汁粉は控えよう
あんこはカロリーで考えるとそれほどでもないのですが、GI値が高い食材の代表格です。あんころ餅やお汁粉は要注意です。特にお汁粉にするとお餅が柔らかくて食べやすくなるので、食べ過ぎにも注意です。
どうしてもお汁粉が食べたい時には、豆を多くするか、昆布など食物繊維が豊富なものを箸休めとして一緒に食べるといいでしょう。
夜遅く食べない
食べる順番を工夫したとしても、やはり餅は糖質なので、できれば日中に食べる方がいいでしょう。特に朝ごはんにお餅を食べるのはおすすめです。消化もよくすぐにエネルギーに代わり、体温を上げる効果もあります。
他の炭水化物を減らす
ご飯も食べて、汁物代わりに雑煮を食べて、なんてことをしていると当然カロリーオーバーです。お餅はご飯と同じですから、お餅を食べる時には他の炭水化物は減らすようにして下さい。
まとめ
お餅、それ自体はそれほど太りやすい食材ではありませんが、食べ方次第だということが分かりました。
ゆっくり過ごせるお正月、ついつい気がゆるんで食べ過ぎてしまいますが、量を加減しながら、食べ合わせを工夫すれば、お餅を食べても太る心配はありません。
お餅はお正月以外でも朝ごはんなどにおすすめの食材ですから、組み合わせを楽しみながら食べて欲しいと思います。