ボトルにイチゴやキウイ、レモンなどのフルーツと水を一緒に入れて冷やすだけのデトックスウォーターが、不足しがちな栄養素を補いながら水分補給ができるということで、雑誌などでもよく取り上げられています。
今回ご紹介するオクラ水も同じ原理で、しかも医師が紹介する食事療法ということなので、かなりの効果が期待できそうです。
そこで、オクラ水を飲むことでどのような効果が期待できるのか、実際に作って飲んでみた感想などについてご紹介しようと思います。
また、残ったオクラのおすすめレシピもいくつか紹介しています。
オクラ水とは?
オクラを水に漬けて置いておくことで、オクラに含まれる栄養素が水のなかに染み出てきます。
そのオクラの栄養素が含まれているお水がオクラ水です。
オクラ水の効果は?
オクラには、ペクチン、βカロテン、カリウム、カルシウムといった成分が多く含まれています。
なので、オクラ水を作ることで、これらの成分が一緒に染み出ている可能性が高いです。
各成分で期待できる効果としては以下のようなことが挙げられます。
腸内の善玉菌を増やして、腸内環境を整える働きがあることから、便秘解消、ダイエットへの効果も期待できます。
また糖分の吸収を抑える働きがありますので、血糖値の上昇を抑える効果も期待できます。
さらに、コレステロール値を下げる働きがあることから、動脈硬化や高血圧の予防にもつながります。
口や鼻などの粘膜を保護したり、免疫機能向上、抗酸化作用、皮膚の新陳代謝を高めて肌トラブルを予防するなどの効果が期待できます。
塩分を摂り過ぎると体内のナトリウムが増えますが、このナトリウムを体外に排出する働きがあります。
ナトリウムを排出することで、むくみを改善したり、高血圧の予防への効果が期待できます。
骨の健康を維持するに必要ですが、体内で吸収されにくい栄養素です。
体内のカルシウムが不足すると、骨からカルシウムが溶けだしますので、カルシウムを定期的に摂取することは、骨粗しょう症の予防にもつながります。
オクラ水の作り方は?
紹介しているサイトによって材料の分量に違いがあります。
私は、本家である市橋医師が紹介している、以下の作り方を参考にして、オクラ水を作りました。
- オクラ 5本(国産、海外産どちらでもOK)
- 水 100~180ml
1.オクラの表面をよく洗ってください。また後でオクラを食べる予定であれば、表面のうぶ毛に塩をまぶして指で優しくこすって取り除いておきましょう。
うぶ毛を1本ずつ取るのが面倒な場合は、袋ごと軽く水で洗ってから、塩を振りかて、前後に擦ればまとめて取ることができますよ。
あと、国産、海外産に限らず、農薬が付着している可能性はゼロではありません。
実際に、冷凍オクラ(インドネシア産)の一部商品から基準値を超える農薬が検出されて回収するというニュースもありました。
2.オクラのヘタを包丁で切り落とします。
3.コップなどの容器に、切った部分を下にしてオクラを入れてから、水を注ぎます。
4.コップにラップをして、冷蔵庫で8~12時間保存しておけば完成です。
一度使ったオクラを、再度オクラ水作りには使わず、お味噌汁の具材など料理に使いましょう。
残ったオクラをすぐに使わない場合は、冷凍保存しておきましょう。
冷凍保存のやり方
オクラの表面についている水気を拭き取ります。
オクラをそのままで、またはカットしてから、料理で使う分量くらいに小分けをし、ラップに包んでからフリーザーパックに入れて冷凍保存しましょう。
または、氷を作る時のような、小分けできる冷凍保存容器であれば、カットしたオクラを小分けして入れて、冷凍保存しましょう。
冷凍保存の期間は、約1ヶ月くらいです。
解凍方法は、常温での自然解凍、または電子レンジで加熱して解凍してください。
オクラ選びのポイント
オクラには白い産毛のようなものが生えていますが、たくさん生えているほど新鮮な証拠です。
新鮮なオクラは、鮮やかな緑色をしています。古くなると部分的に黒いシミのようなものがあったり、黒ずんできます。
大きく育ちすぎると、固くて苦味が出ますので、ほどよい大きさのオクラを選びましょう。
オクラは水分が抜けやすいので、みずみずしさがなく、フニャフニャしてヘタっていないものを選びましょう。
そこまで細かくチェックできないという方は、ネットにまとめられて販売していますので、全体的に小ぶりで、色鮮やかな緑色をしたものを選ぶようにしましょう。
ちなみにうちの近所のスーパーでは、海外産(フィリピン)のオクラしか売っていませんでした。
黒ずみがあり、新鮮!とは言えないオクラではありましたが、仕方ないのでその中から厳選して選ぶことにしました。
オクラ水の飲み方は?
薬などではないので、特に飲み方にこれといった決まりはありません。
ですが、飲み方の目安としては、朝に1~2杯を食前、食後どちらでもいいので、飲むといいそうです。
確かに、寝ている間に汗などで体内から水分が排出されていますので、朝起きてからの水分補給としてオクラ水を飲むのは、私も良さそうな気がします。
※飲む量については、たくさん飲めばいいというものでもないと思います。
ある研究では、多量の水溶性食物繊維を摂取した場合、反対に血糖上昇するというデータもあるようなので、コップ1~2杯くらいが良さそうです。
私は、水分を短時間でたくさん飲むのが苦手なので、180mlを2回に分けて飲んでいました。
朝起きてからと、1日のなかで夕食のカロリーが一番高いので、夕食前です。
1回にまとめて飲むよりも、2~3回と複数回に分けて飲む方が、栄養成分の作用面、吸収率の面からも良いのではないかなと思っています。
飲みにくい場合
レモンやハチミツ、生姜などで味つけすると、飲みやすくなります。
ただ注意点として、レモンやオレンジ、グレープフルーツなどの柑橘類には、ソラレンという光毒性を持つ成分が含まれています。
ソラレンは紫外線を吸収しやすい成分なので、直射日光を浴びると紫外線による影響を受けやすくなります。
もしレモンを加えて飲むのであれば、外出しない日、または紫外線の影響を受けにくい夜に飲むようにしましょう。
飲む際の注意点
オクラは、抗原度が5段階中3と注意するまでにはいかないレベルの野菜です。
ですが、オクラに含まれれる成分や、表面に生えている産毛でアレルギー反応がでることが稀にあるようです。
もしオクラ水を飲んで、口の周りが痒くなったり、湿疹ができるなど、変わったことがあった場合は、飲むのを止めておきましょう。
オクラ水を飲んでみた感想
オクラ水が完成したので、コップからオクラを取り出す際に、ネバネバ成分が染み出ていました。
オクラのネバネバ成分が下に溜まっているはずなので、まずはスプーンなどでクルクルとかき混ぜます。
ただ、透明で水と同化しているので、見た目にはサッパリわかりませんが…。
飲む前のイメージとしては、青臭さが強いのかなと思っていましたが、ニオイに関しては特になかったです。
実際に一口飲んでみたところ、ほんのり青臭さはあるものの、そのまま飲んでも苦ではないくらいのレベルでした。
また、水のように見えるのに、飲んだ時の口当たりが、トロトロとしているので、すこし不思議な感覚になります。
食前に飲めば少しお腹に溜まるので、満腹感が少し早かったような気がしました。ダイエット効果が期待できるかもしれませんね。
残ったオクラのおすすめレシピ
オクラの栄養価をすべて摂りたいなら、生のまま食べるか、炒める、もし水を使って調理する場合は、味噌汁やスープなどにして汁ごと取れるような料理にしましょう。
料理をする前の下処理として、オクラ水を作る際にうぶ毛取りと、ヘタの部分を切り落としているのであれば、何もする必要はありません。
もし、うぶ毛を取っていない場合は、塩をまぶして指でやさしくこすってください。表面が滑らかになれば完了です。
オクラ納豆
- オクラ 3本
- 納豆 1パック
- 塩昆布 適量
- ごま油 適量
1.オクラを薄くスライス切ってから、耐熱容器に入れて、30秒ほど温めます。
2.そこに納豆(タレ付)を入れてかき混ぜてください。
3.お好みで、塩昆布、ごま油を入れれば完成です。
オクラのポン酢和え
- オクラ 5本
- ポン酢 適量
- かつお節 適量
1.オクラを適当なサイズに切ります。
2.オクラをお皿に盛って、かつお節とポン酢をかければ完成です。
オクラのゴマ和え
- オクラ 5本
- めんつゆ(2倍濃縮) 小さじ1
- 水 小さじ1
- 砂糖 小さじ1
- 擦りゴマ 大さじ1
1.オクラを適当なサイズに切ってから、耐熱容器に入れて、30秒ほど温めます。
2.1の耐熱容器に、めんつゆ、水、砂糖、擦りゴマを入れて、混ぜ合わせれば完成です。
オクラとウインナー炒め
- オクラ 5本
- ウインナー 5本
- 塩コショウ 適量
- バター 適量
- 油 大さじ1
1.オクラとウインナーを適当なサイズに切っります。
2.フライパンに油を引いてから中火で熱してから、ウインナーを入れます。
3.ウインナーを2~3分ほど炒めたら、オクラを入れてさらに2分ほど炒め、塩コショウを振ります。
4.火を止めてから、バターを入れて全体に混ぜ合わせれば完成です。
オクラの種って栄養あるの?
オクラの種に限らず、大切な子孫を外敵から守るために硬かったり、苦みがあると聞いたことがあります。
オクラの種を噛むと苦味がありますが、これは植物特有のファイトケミカルという苦み成分で、強い抗酸化作用があると言われています。
オクラ水を3日間飲んでみての私見
オクラ水を飲めば、オクラの栄養と一緒に水分の補給もできるのでいいかもしれませんが、向き不向きがあるのかなと思いました。
- オクラが好き
- 料理が好きで時間的に余裕がある
- 面倒くさがり
オクラ水を3日間続けてみて思ったことは、残ったオクラを後で食べるのであれば、あえてオクラ水にする必要はないんじゃない?という結論に至りました。
- オクラ→オクラ水を作る→オクラを料理に使う
- オクラ→オクラを料理に使う
体内に入る栄養価が同じなのであれば、あえてオクラ水にする方が手間がかかってしまいます。
さっと茹でる程度であれば栄養価は変わらない!
オクラ水と違って、料理に使うときに茹でたりすると、栄養価が流れて減ってしまうのではないかと思われる方もいるかもしれません。
ですが、サッと茹でる程度であれば、栄養価はほとんど変わりません。
それでも気になる方は、生のオクラと納豆を混ぜたり、ウインナーや豚肉などと一緒に油で炒めれば、βカロチンの吸収率はアップしますので、効率よく体内に吸収させることができます。
また、オクラには水溶性食物繊維以外に、不溶性食物繊維も含まれていて、血糖値の上昇を抑制する効果もありますので、オクラ水にこだわる必要はないような気がしました。
残ったオクラを料理などに使わず捨ててしまうのであれば、オクラ水は低カロリーで、手間もあまり掛かりません。
ですが、料理に使う時よりも栄養価は少ないですし、捨てたオクラにもまだ栄養価は残っているわけなので、環境のことを考えると、そこまでしてまで、オクラ水を作る価値があるのか、ちょっと疑問が残りました。
まとめ
オクラ水は、ヘタの部分を切って水と一緒にコップに入れておくだけなので、とっても簡単です。
ですが、毎日オクラ水を作るとなると、作り終わったあとのオクラは、よほど料理が好きな人でない限り、冷凍庫にたまり続けていくのが落ちです。
オクラ自体はとっても体によい野菜なので、毎日は厳しいという方は、まずは週に1~2回くらいから始めてみては如何でしょうか。
個人的な意見ではありますが、オクラの本数、水の量については、無理なく続けられる分量でいいのかなと思いました。
毎回オクラを5本使うのが負担になるようなら、3本に変えてみる。
たくさん飲めないなら、水の量を減らすなどして作ればいいと思います。
あくまで健康法のひとつなので、無理なく続けられる量で、継続して飲み続けることの方が大切だと思います。