米油の効能は?危険性はある?他の油と違うのか揚げ比べた結果は…。

米油食事

健康に良いと人気が高まる米油。美容にも健康にも良い成分がたっぷり含まれた、とても栄養価の高い国産の油です。

米油にはどのような栄養素が含まれていて、どんな使い方をすれば良いのか?これから米油を使ってみたい!と思っている方に、米油の魅力をご紹介しましょう。

スポンサーリンク

米油とは?

米

米油とは米ぬかから絞られた油です。商品名によっては米ぬか油、米胚芽油などといったりしますが、どれも同じものです。名称が違うだけなのでどれを選んでも同じだと思って下さい。

米油の特徴

日本のおいしいお米が原料の米油。国産の美味しい油ですから、もう少し日本の食卓の主流になっても良さそうですね。

米油のカロリーは他の油と同じ、1g当たり9kcalです。でも他の油にはない健康効果が期待できますから、その特徴はどのようなものなのかをみてみましょう。

[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]
加熱に強い

米油は加熱したときの安定性に優れているので、揚げ物や炒め物に最適な油です。普通油は揚げ物をしているうちにだんだん色が濃くなってきたり、温度が上がると煙やイヤなにおいがしますよね。

米油は他の油と比べて油酔いをしてしまう物質が発生しにくく、しかも劣化しにくい!だから、一度揚げ物に使用した油を繰り返し使うことも出来るのです。

しかも揚げ物をしているときの泡立ちが少ない、というデータもあり、サクサクしてカラッと揚がるんです。米油を使って天ぷらやフライを作れば、いつもより美味しくできるかもしれませんよ。

抗酸化作用が強い

米油が繰り返し揚げ物に使えるのは、抗酸化作用の強さもその理由の一つです。酸化しにくいので加熱しても色や香りに変化が少ないんですね。

普通のサラダ油は繰り返し使うといってもせいぜい2回くらいでしょう。米油はなんと4回使っても透明感を保っているそうです。

1度使った油に少し新しい油を加え、途中で差し油をすることでよりフレッシュな状態で揚げ物が出来ますよ。

そして酸化しにくい米油を使って作った揚げ物は、冷めても美味しいのです。質の悪い油を使うと冷めた時にいやな油臭さがありますが、米油ならその心配がないので、食べても胸やけや胃もたれすることがありません。お弁当のおかずにも最適ですよ。

油のにおいが少ない

揚げ物をたくさんするとそれだけでもうお腹いっぱいになってしまった、という経験は、主婦の方なら誰でもあるのではないでしょうか。

それは油が加熱によって劣化した時に出るガスのせいなんですね。でも米油はとても加熱に強い油なので、そのイヤなガスが出ないんです。そのおかげでたくさん揚げ物をしても大丈夫!イヤなにおいに悩まされることなく、揚げ物が出来ますよ。

サラサラしている

さわってみるとわかりますが、油のべとべと感が少なくサラっとしているのも米油の特徴です。肌への浸透が良い米油はハンドクリーム代わりに使うことも出来るんですよ。

もちろん、ひじや膝、すねなど乾燥が気になるところに摺り込んでもOK。美容にも良いすぐれものです。

カスが少ない

調理後の揚げ鍋や揚げ物を入れたお皿などに付着する油の成分が少ないという、ちょっと変わった特徴もあります。油切れがよくて食器がべたべたしないので、洗い物が楽になるそうですよ。

[/surfing_su_note_ex]

米油に含まれる栄養素

米油の成分

揚げ物に最適な米油。どんな栄養素が含まれているのでしょうか。

[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]
オレイン酸

オリーブオイルなどにも含まれるオレイン酸は悪玉コレステロールを減らして血液をサラサラにする働きがあります。また、人の皮脂に近い成分なので、マッサージオイルとして使うと肌へのなじみもとても良いのが特徴です。4割くらいをオレイン酸が占めています。

リノール酸

オレイン酸についで含有量が多いのがリノール酸。必須脂肪酸のひとつで血中コレステロールを低下させる働きがあります。

ビタミンE(トコトリエノール)

ビタミンEといえば抗酸化作用ですね。細胞が酸化してしまうとシミやシワの原因になるので、アンチエイジングには欠かせない栄養素です。米油には良質なビタミンEが含まれていますから、老化防止に役立ちます。

ビタミンEには実は8種類があるのですが、中でも抗酸化力が強いトコトリエノールが米油には含まれていて、「スーパービタミンE」とも呼ばれるビタミンEなのです。

このスーパービタミンE、トコトリエノールは普通のビタミンEのおよそ50倍もの抗酸化作用をもつといわれていますから、どれほどすごいかわかりますよね。美容のためには欠かせないビタミンです。

γ-オリザノール

γ-オリザノールとはポリフェノールの一種で、油の中では米油特有の成分なんです。米胚芽や米ぬかに多く含まれています。

悪玉コレステロールを減らして善玉コレステロールを増やす他、血行を良くする働きもあり、生活習慣病の予防に役立つとされています。

また、自律神経のバランスを取ることで更年期障害の不快な症状を緩和するともいわれています。日本では医薬品としても使われる成分です。

植物ステロール

油の食物繊維と呼ばれるもので、植物由来のステロールを植物ステロールと呼んでいます。動物性のステロールがコレステロールです。

コレステロールの低下に役立つ他、前立腺肥大による排尿障害を改善する効果も期待できるそうです。

[/surfing_su_note_ex]

米油に期待できる効能は?

米油には他の油にはない栄養素などが含まれていることがわかりました。それでは具体的にどのような美容効果や健康効果が期待できるのでしょうか。

美容効果

肌を触る女性

お肌にも嬉しい米油。特に年齢を感じ始めたお肌には最適な油といえるでしょう。

[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]
美肌効果

油はカロリーが高いのでダイエットの大敵とされがちですが、質の良い油はむしろ適量を摂った方がお肌のためには良いことです。

脂質は細胞膜を構成する重要な物質ですから、不足するとお肌がカサカサに。乾燥肌になることもあるんですよ。適量のオイルを摂ることでつやのある肌を保つことが出来ます。

アンチエイジング

なんといっても「若返りのビタミン」といわれるスーパービタミンE、トコトリエノールの働きで、シワを予防するとともにシミを防ぐ美白効果が期待できます。紫外線を浴びてしまったら、米油でシミ予防したいものです。

トコトリエノールのはメラニン色素の生成を抑えてシミを予防する他、その強力な抗酸化作用で活性酸素を除去することによって真皮の弾力を保つ事に役立ち、シワの予防が出来るとされています。

ふっくらした肌に

米油のトコトリエノールは肌の水分を保持するヒアルロン酸を生成する働きがあるとされているので、水分不足で潤いの足りなくなった肌をしっとりふっくらさせてくれます。

毛穴の黒ずみ

毛穴の黒ずみの原因は、毛穴に詰まった皮脂の酸化です。抗酸化作用によって皮脂が酸化して黒ずんでしまうことを防ぐことが出来るので、毛穴の黒ずみ解消にも役立ちます。

そして毛穴の黒ずみが解消できれば、皮脂が詰まっていたことに夜毛穴の開きも解消できるでしょう。毛穴が皮脂でつまって開きっぱなしになっていると「たるみ毛穴」が出来やすくなり、それがつながると小じわに見えてしまいますから、米油で毛穴の開きを改善したいですね。

[/surfing_su_note_ex]

健康効果

背伸びをしている女性

生活習慣病が気になる、だけど揚げ物が好き!という方は揚げ油を米油に変えれば少しは健康維持に役立つかもしれません。

[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]
コレステロールの低下

揚げ物好きな人が一番心配なのはコレステロールがたまることでしょう。トコトリエノールやγ-オリザノールの働きで、血中の悪玉コレステロールを低下させ、善玉コレステロールを増やす働きがあるので、動脈硬化や脂質異常症などの生活習慣病を予防できるとされています。

脂肪を燃焼しやすくする

米油の抗酸化作用によって体の脂肪も酸化しないようになると、燃焼しやすくなりダイエット効果も高まるのだとか。

もちろん、米油は油ですから、食せば痩せるというものではなくあくまでも脂肪燃焼効果をサポートするものです。運動の効果が思うようにでない、という方は米油で脂肪燃焼を促進させてみてはいかがでしょう。

脳の機能改善

γ-オリザノールが脳の視床下部に働きかけ、自律神経失調症の症状を改善する働きがあります。自律神経失調症とは、疲労やストレス、ホルモンバランスの乱れなどによって起こり、下記のような症状が起こります。

[surfing_su_list_ex icon=”icon: angle-double-right” icon_color=”#3551e8″]
  • めまい
  • 動悸
  • だるさ
  • 頭痛
  • ホットフラッシュ
  • 不眠
[/surfing_su_list_ex]

米油でこれらの症状が緩和できるのだそうです。また、老人性認知症の治療薬としても用いられる成分なのだそうです。

[/surfing_su_note_ex]

米油には何か危険性はあるの?

米油は米ぬかからとれますから、米にアレルギーがある場合は注意が必要です。また、米油のリノール酸は摂りすぎるとアレルギーを悪化させてしまうこともあるとされているので、心配であれば病院で一度アレルギー検査をしてから食べるのが安全です。

米油の選び方のポイントは?

パソコンをしている女性

スーパーに行くとその人気を反映してか、米油がたくさん並んでいます。どんな米油を選んだら良いのでしょうか。

[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]
低温圧搾(コールドプレス)

他の油についてもいえることなのですが、油は温度が加わることで劣化しやすくなりますから、精製していない低温圧搾(コールドプレス)されたものが質の良い油であるといえます。

しかし、スーパーではなかなかそれほどの質の良い油は少ないので、インターネットなどでメーカーから直に買う方法がよいでしょう。

製造過程がわかるもの

実際には米ぬかから油を抽出し、それを精製することで作られている米油が多いのですが、スチームリファイニング法と呼ばれる精製法なら栄養分もきちんと残っていて、溶剤等の残留物もなく安全だとされています。

残留農薬の心配などはないのか、他のオイルが添加されていないかなど、そのメーカーのホームページをよく見て製造過程がわかる米油なら安心ですね。

原材料表示はしっかり見て、米油100%のものを選びましょう。

[/surfing_su_note_ex]

人気の米油商品を徹底比較

桑名とボーソーの米油

今回比較するのは、ネット通販でも人気の「桑名 こめ油」、「BOSO こめサラダ油」という商品でどちらも国産原料を使っています。

成分面

商品名桑名BOSO
エネルギー 126kcal 126kcal
たんぱく質 0g 0g
脂質 14g 14g
コレステロール 0g 0g
炭水化物 0g 0g
食塩相当量 – 0g
ビタミンE 5.8mg 4.9mg
植物ステロール 168mg 150mg
 γ-オリザノール 30mg 14mg
トコトリエノール7.7mg6.3mg
オレイン酸6g6g
リノール酸5g5g

※大さじ1杯(14g)あたり

[surfing_voice icon=”https://mrslife.jp/wp-content/uploads/2016/09/hennsyuubu.jpg” name=”編集部” type=”l” bg_color=”eee” font_color=”000″ border_color=”eee”]ビタミンE、植物ステロール、γ-オリザノール、トコトリエノールの配合量に関しては、桑名 米油の方が上回っています。[/surfing_voice]

摂取面

商品名桑名BOSO
匂いなし若干油っぽい
クセがなくまろやか若干油っぽい
[surfing_voice icon=”https://mrslife.jp/wp-content/uploads/2016/09/hennsyuubu.jpg” name=”編集部” type=”l” bg_color=”eee” font_color=”000″ border_color=”eee”]あくまで編集部で検証した結果ですので、個人差はあると思います。ただ、ホント若干の違いなので、直接飲むつもりでないのであれば、それほど気にする必要はないかなといったレベルです。[/surfing_voice]

価格面

商品名桑名BOSO
内容量1500g1350g
価格1,420円756円
1gあたりの単価約0.95円0.56円

※価格はamazonを参照

[surfing_voice icon=”https://mrslife.jp/wp-content/uploads/2016/09/hennsyuubu.jpg” name=”編集部” type=”l” bg_color=”eee” font_color=”000″ border_color=”eee”]桑名の米油の方が、1gあたり約0.39円高くなっています。ただ実際に成分面、摂取面を検証した結果を考えると納得ですね。[/surfing_voice]

米油はどういった使い方ができるの?

健康い良い米油、日常の食事にはどのように使ったら良いのでしょうか。また、食べる以外にも使い道があるのかを調べてみました。

料理に

料理をする女性

炒め物や揚げ物などに活躍する米油、それ以外にはどのような使い方があるのでしょうか。

[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]
ご飯を炊く

ご飯を炊く時に米油を少しだけ入れてみましょう。お米2合につき小さじ1/2程度の米油を加えて普通に炊きます。お米のツヤが良くなって甘味も増すので試してみて下さい。

ドレッシング

まろやかな米油はドレッシングにも向いています。他の素材の味や香りを邪魔しないので、すっきりした味のドレッシングが出来ますよ。

米油のドレッシング

材料

  • 米油 大さじ5
  • 酢 大さじ3
  • しょうゆ 大さじ2
  • 塩 小さじ1/2
  • 砂糖 小さじ1

作り方

材料をすべて混ぜ合わせるだけ。

[/surfing_su_note_ex]

そのまま飲む

料理をするのは面倒、忙しくて料理をする暇がない、という人は、1日スプーン1杯の米油をそのまま飲みましょう。くせのない油なので、油臭さはそれほど気にならないと思いますが、どうしても気になる場合は飲み物に混ぜて飲んだり、パンに塗ったりしてもOKです。

スキンケアに

肌を触る女性

美容効果も高い米油はスキンケアにも使えるんですよ。肌がしっとりして乾燥肌の予防にもなるので、ぜひ使ってみて下さい。

[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]
クレンジングに

スプーン1杯程度の米油を手にとり、手の平でしっかりと温めてから顔全体に塗ってメイクと優しくなじませます。ティッシュで吸い取るようにして拭き取り、あとは普通に洗顔します。

乳液代わりに

化粧水で肌を整えた後、乳液やクリームの代わりとしても使えます。数滴手にとり、顔全体にハンドプレスでなじませます。乾燥が気になるときは、米油を先に塗ってブースター代わりに使うのもおすすめです。

[/surfing_su_note_ex]

ヘアケアに

肌にもいいものは髪にもいい!洗髪後、タオルドライした髪に数滴米油をなじませましょう。手の平に米油を毛先を中心になじませます。ドライヤーの熱から髪を守ってくれるので、髪のパサつきを抑えることが出来ます。

手作り石けんの材料に

劣化に強く安定した米油は、廃油を手作り石けんの材料としても使うことが出来ます。もちろん、1度も使っていない油でも良いのですが、せっかくですから料理で味わってからリサイクルをかねて石けん作りに役立ててみてはいかがでしょうか。

米油と菜種油で天ぷらを揚げ比べてみた結果…

米油が本当に揚げ物などに最適な油なのか、米油と菜種油(キャノーラ油)で揚げ比べて、違いについて検証してみました。

今回使った材料は、カボチャ、さつまいも、ニンジン、ウインナーです。

米油とキャノーラ油

米油よりも、キャノーラ油の方が、泡が大きくてバチバチと音が鳴って、油が跳ねてきます。

米油とキャノール油で揚げた天ぷら

出来上がりました。

食べた時の食感に違いは感じられませんでした。今回新しい油を使って揚げましたので、何度か使った油で比較すれば、食感などに違いが出たかもしれません。

ただ味には違いがありました!

特にニンジンの天ぷらを食べた時ですが、

キャノーラ油で揚げた天ぷらは、口に入れた時に、お馴染みの天ぷら臭というか油っぽさがあったのですが、米油で揚げた天ぷらでは、天ぷら臭や油っぽい味はまったくなく、野菜そのものの味、ニンジンの甘みがダイレクトに伝わってきました。

これなら、食べ過ぎて気持ち悪くなる、ということもなさそうです。

まとめ

健康に良いといわれる植物オイルのほとんどが海外の原料から作られるものであるという中で、米油は国産の原料を使い、日本で作られている油です。

しかも、他の健康オイルに負けないほどの健康効果や美容効果を持っています。日本が誇るべき油だといえるでしょう。

あまりなじみのなかった方も、これを機会に米油を使ってみてはいかがでしょうか。きっとこれまでよりもずっと美味しい天ぷらが食べられますよ!