2月10日のTBS「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」(金スマ)で、首都大学東京教授 竹井仁先生が考案された筋膜リリースが特集されました。
この筋膜リリースというストレッチを行うことで、肩こりや腰痛まで楽になるそうです。
そのメカニズムから、肩こりや腰痛を改善することができる4種類の筋膜リリースのやり方について見ていきましょう。
筋膜とは?
筋肉を包み込む伸縮性のある膜の事を言います。筋肉というのは、見た目には1本に見えるかもしれませんが、中は細かい筋繊維が束のようになって構成されており、それらの筋繊維を筋膜でまとめているというイメージです。
筋肉を正しい位置や形に留める事で、この筋膜が歪んでしまうと、筋肉が硬くなって肩こりを引き起こしていることが、近年の研究で判明されているようです。
よく肩こり解消にマッサージ器具などが使われます。確かにその時はスッキリとしたと思っていても、また少ししたら肩が凝ってきたという経験をされたことがある方もいらっしゃると思います。
こういった解消法は、一時的には効果がありますが、筋肉を包み込んでいる筋膜の歪みが正されていないので、根本的な解消にはなっていないんですね。
筋膜の歪みとは?
筋肉に偏った負荷が掛かったりすると、その筋肉を包み込んでいる部分の筋膜がねじられたりして、そういった状態が続くことで歪がみに繋がっていきます。
例えば、女性の場合は骨盤が歪みやすい傾向にありますが、こういった歪みが続くことで、筋膜も歪んでいくというわけです。
ただ筋膜の歪みについて見た眼にはわかりませんので、番組の紹介されていたようなエコー(超音波機器)を使う必要があります。
なので、もし筋膜の歪みを知りたい場合は、エコー(超音波機器)が置いている病院に行けば見てもらえるかもしれません。
ちなみにエコーでチェックしてみると、通常だと白く細い線(筋膜)が、ゆがむことでその場所だけ厚くなって見えます。
筋膜が歪んでいるということは、筋肉に力が入っていて、血管を圧迫して血流が悪くなっていることが考えられます。
血流を圧迫することで、筋肉が硬くなり、肩こりや腰痛を引き起こす原因となるというわけです。
筋膜の歪みを改善するには?
筋膜はボディースーツのように全身でつながっていることで、体の形を保っています。なので痛みなどがある部位だけでなく、全身の筋膜の歪みを正すことが大切。
例離れた筋膜のゆがみで影響を受けやすいのが腰痛で、腰が痛いのに実は違う場所が原因だったということがあります。
その場所とは、もも裏の筋膜で、もも裏の筋膜が歪んで筋肉が硬くなってしまうと、腰から上だけで前傾姿勢をとるようになるので、腰痛のリスクが高まるというわけです。
筋膜リリース前の肩こり&腰痛チェック
下記のチェックで肩が柔らかいか、腰ともも裏の柔らかさをチェックすることができます。
今回ゲスト出演されていたのは、筋膜リリースを実践して肩こり解消以外に、肩甲骨が硬かったのが柔らかくなったという遼河はるひさん、肩こりからくる頭痛に悩まされているという松本伊代さん、万年肩こりで腕を回しづらく片頭痛もあるという川村エミコさんが実践していました。
肩
- 遼河はるひさん:組めました。
- 松本伊代さん:左は組めて、右はギリギリ組めませんでした。
- 川村エミコさん:左右とも10cm以上開いていて、組めませんでした。
番組では川村エミコさんのみ紹介されていましたが、左右45度くらいまでしか上がりませんでした。
腰・もも裏
※立位体前屈のやり方は、台の上に立って、膝を伸ばした状態から上体を前に倒していき、指先を下げていく動作です。
- 遼河はるひさん:14cm
- 松本伊代さん:-13cm
- 川村エミコさん:-9.5cm
遼河はるひさんは、地面からさらに下に14cmまで指先を下せました。松本伊代さんは、地面から13cm手前、川村エミコさんは、9.5cm手前までしか下せませんでした。
もし上記のチェック法で思うような数値が出ていなければ、肩こりや腰痛のリスクが高いかもしれませんので、これから紹介する筋膜リリースを試してみましょう。
肩こりと腰痛を改善する4つの筋膜リリースを紹介
肩こりと腰痛を改善する筋膜リリースの方法は以下の4つです。ただし痛みなどを感じたらすぐに中止するようにしてください。
肩甲骨回転 シェー筋膜リリース
- 右腕を頭上 左腕を背中に回し、両ひじの角度を90度に保つ。
- ひじの角度を保ったまま両腕を反時計回りに動かし20秒キープ。
- 右足を前に交差させ、体の右側面を伸ばして20秒キープ。
- 姿勢を保ち鼻を肩につけるように首を回し20秒キープ。
- 終わったら反対側も計1分行います。
ポイントは、イタ気持ちいい所でやめること。我慢をして無理にやらないようにしましょう。やってみて疲労感がある場合は、最初10秒ずつから初めてもいいそうです。
L字筋膜リリース
- テーブルに両手をつき、下を向いたまま上体を前に伸ばすだけ。
- 両足のかかとはしっかりと床につけ、もも裏が伸びるように意識しながら30秒キープ。
ゲストの方は、すごい運動をした感じがある、もも裏や肩甲骨など色々な所がきているとコメントされていました。
見返り筋膜リリース
- 歩くときと同じ要領で右手をテーブルにつき、左足を前に出す。ポイントは、右ひざをまっすぐ伸ばし、左足のかかとは床につけます。
- 左手を上にあげて20秒キープ。
- 上半身を左にひねり20秒キープ。
- 右ひじをテーブルについてさきほどと同様に上半身を左にひねり20秒キープ。
- 終わったら反対側も計1分行います。
もも裏 筋膜リリース
- ペットボトルなど低めの物に片足を乗せひざを軽く曲げる。
- 両手を腰に当てて、背筋をのばしたまま状態を倒す。
- もも裏の伸びを意識しながら30秒キープ。
- 終わったら反対側も計1分行います。
注意点としては、腰を反ったり、曲げすぎたりしてはいけません。
ゲストさんたちの結果は?
上記で紹介した4つの筋膜リリースの方法は、1セットずつ行えばokですが、今回念入りに2セット行い、その結果についてご紹介します。
- 立位体前屈:14cm→19cm
筋膜リリース実践後は、5cmも下がるようになっていました。
ひっかかりがなくなり、普段の生活がすごく楽になりますとコメントされていました。
- 立位体前屈:-13cm→-3cm
筋膜リリース実践後は、10cmも下がるようになっていました。
背中で両手を組めるかどうかのチェックでも、両手がガッチリと組めるほど届くようになっていました。
そして体が軽くなった感じがするとコメントされていました。
- 立位体前屈:-9.5cm→-1cm
筋膜リリース実践後は、8.5cmも下がるようになっていました。
背中で両手を組めるかどうかのチェックでも、両手がガッチリと組めるほど届くようになっていました。
さらに腕を水平に上げていき、耳につくかどうかのチェックでは、耳につくようになっていました。
さいごに、重みがなくなって、腕が回りやすくなった、立ちやすくなったとコメントされていました。
竹井仁先生の書籍の紹介です。
出典:amazon.co.jp
上記で紹介した筋膜リリース以外に、ねこ背治し、バストアップ、ストレートネック、顔、骨盤の傾きを取り戻す、お尻まわり、むくみ改善など、他にも色々な筋膜リリースのやり方が紹介されています。
興味がある方は参考にしてみてください。