肌を美しく見せるために塗っているはずのファンデーションが、逆に毛穴を目立たせて、美肌とは程遠い状態になってしまう…このような毛穴落ちに悩んでいるアラフォー女子は少なくないのです。
そこで今回は、鼻や頬などに起こるファンデーションの毛穴落ちとはどういった状態のことなのか、その原因から、防ぐ為にできる対策、毛穴落ちしている時のメイク直しのコツについて、紹介していきます。
ファンデーションの毛穴落ちとは?
本来毛穴を目立たなくして肌をきれいに見せる役割を果たすファンデーションですが、どれだけ塗り重ねても、毛穴が目立ってしまうことがあります。
これを「毛穴落ち」と言い、何らかの原因で広がっている毛穴に、ファンデーションが落ち込んでいる状態になっているのです。
朝はきれいにメイクできていても、時間が経つと小鼻などに白いポツポツが目立つようになるのも毛穴落ち現象の1つで、女性なら一度は経験していることでしょう。
ファンデーションが毛穴落ちする原因は?
開き毛穴が原因
毛穴の入り口が広がっている開き毛穴に、ファンデーションが詰まって、毛穴落ちの原因になります。開き毛穴になるのは、皮脂が過剰に分泌されることで毛穴を広げてしまうからです。
皮脂が過剰に分泌される理由としては、次のようなことが考えられます。
皮脂が多いのは、オイリー肌だからと思っている人もいますが、実は乾燥肌の人の方が、皮脂が多く分泌されやすいのです。
それは、肌が乾燥していると、外の刺激から肌を守ろうとする防御本能から、皮脂を余計に分泌するからです。そのため、本来は乾燥肌なのに、自分はオイリー肌だと思い込んでいる人が多く、間違ったケアによってますます肌を乾燥させてしまいます。
このような、外側はオイリー肌で内側はカサカサ肌の「インナードライ肌」の人は実は多いと言われていて、注意が必要なのです。
皮脂の主な成分は中性脂肪なので、食事によって中性脂肪になりやすいものを摂り過ぎることで、皮脂が多くなります。脂っこい食事や糖分が多いもの、アルコールなどは中性脂肪になりやすいので控えましょう。
また、皮脂をコントロールするビタミン類が不足することでも、皮脂の過剰分泌を招いてしまいます。和食を中心に、栄養バランスの取れた食事を心がけてください。
たるみ毛穴が原因
肌のハリが失われてたるんでくると、毛穴周りもたるんできます。たるんでしずく型になったたるみ毛穴には、ファンデーションが詰まりやすく、毛穴落ちの原因になってしまうのです。
たるみ毛穴を引き起こす要因としては、次のようなことが考えられます。
年を重ねるごとに、肌のハリを保つために必要なコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸は減少してしまいます。
また、顔の筋肉も加齢とともに衰えていくので、重力に負けてしまい、たるみ毛穴を引き起こすのです。
肌のターンオーバーが正常に行われれば、古い角質が自然に剥がれるので、肌を良い状態に保つことができます。
しかし、ターンオーバーが乱れて、古い角質が肌表面に残ると、それが積み重なって厚くなり、たるみ毛穴などの肌トラブルを引き起こします。
紫外線の中でも波長の長いUVAは、肌の内側にある真皮まで届き、線維芽細胞にダメージを与えます。
線維芽細胞はコラーゲンやエラスチンなど、肌の弾力を保つために必要な成分を生成しているため、ダメージを受けると、肌がたるんで、たるみ毛穴ができてしまいます。
血行が悪くなると、肌細胞に十分な酸素や栄養が行き渡らなくなってしまいます。
酸素や栄養が行き渡らないと、肌の新陳代謝が悪くなったり、線維芽細胞の働きが妨げられたりするので、肌がたるみ、たるみ毛穴を作り出します。
毛穴落ちを防ぐ為の対策法は?
保湿ケアをしっかり行う
肌を乾燥させないために、保湿ケアをしっかり行うようにしましょう。洗顔後やメイク前には化粧水で保湿ケアを行うといいです。
乾燥肌とオイリー肌の人それぞれにおすすめの化粧水をご紹介します。
乾燥肌の人におすすめ化粧水
乾燥肌の人は、セラミド配合の化粧水を使うといいです。肌は網目状になっていて、細い線である皮溝とそれに囲まれている皮丘(ひきゅう)で成り立っています。
皮丘が水分不足で沈んでいると皮溝が剥きだしになって、皮溝にある毛穴が目立つようになります。
セラミドによって皮丘をふっくらさせることで、毛穴は目立たなくなるので、毛穴落ち対策としては、次のような商品をおすすめします。
オイリー肌の人におすすめ化粧水
オイリー肌の人は、ビタミンC誘導体配合の化粧水を選びましょう。ビタミンC誘導体は、皮脂分泌をコントロールする働きがあるので、皮脂の量をコントロールして肌を保湿します。
ビタミンC配合の化粧水には、次のような商品があります。
化粧下地を使う
面倒だからと言って、ファンデーションを肌に直接塗るのはNGです。
化粧下地はファンデーションと肌を密着させるのりのような役割をしている他、余分な皮脂を防いでメイクを崩れにくくしたり、毛穴の凹凸を目立たなくしたりするので、毛穴落ちを防ぐ効果があるのです。
リキッドかクリームタイプのファンデーションを使う
パウダーファンデーションは粒子が大きいため、毛穴を目立たせてしまいますが、リキッドやクリームタイプは、肌にフィットするのでおすすめです。
薄く塗るのがコツで、伸ばすのではなくポンポンと優しく叩くようにして塗り込むようにします。毛穴やキメの粗さなど凹凸が目立つ部分は、綿棒で叩いて塗りましょう。
泡洗顔を心がける
毛穴落ちが気になると、毛穴汚れを落とそうとしてゴシゴシ洗ってしまいますが、これは絶対にNGです。強い摩擦刺激により肌が傷つけられると、余計に肌が乾燥してしまい、ますます毛穴落ちがひどくなるからです。
肌の角質層を破壊しないように、洗顔料をよく泡立て、泡を肌に乗せる感じで、優しく丁寧に洗うように心がけましょう。
毛穴洗浄を行う
洗顔だけでは落ちにくい、毛穴に詰まっていた皮脂汚れや雑菌を落とすために、毛穴洗浄を行うのもおすすめです。毛穴洗浄を行うと、毛穴の開きや汚れがなくなって、きめ細やかな透明感のある肌になります。
ただし自宅で行うと、洗浄し過ぎて必要な皮脂まで取り除き、肌を乾燥させたり荒れさせたりすることもあるので、エステで毛穴洗浄を行ってもらうといいでしょう。
生活習慣を見直す
毛穴落ちが起こらないようにするためには、規則正しい生活習慣や食事を心がけて、肌のターンオーバーを正常に保つことが大切です。特に睡眠不足になると、ターンオーバーを乱れさせてしまうので注意が必要です。
ターンオーバーを正常に保つことは、すべての肌トラブルの改善につながるので、美肌のためには大切なことと言えます。
毛穴落ちしている時の化粧直しのコツは?
毛穴落ちしている時は、ファンデーションを重ねれば重ねるほど毛穴が余計に目立つので、注意しなければなりません。さらに、塗り重ねたファンデーション汚れは毛穴が開く原因となって、毛穴落ちをますます悪化させてしまいます。
そこで、次のような手順で化粧直しを行うようにしてください。
1.余分な皮脂とファンデーションを取り除く
まず、あぶら取り紙で余分な皮脂を取り除きます。それから、ティッシュで、浮いたファンデーションを拭き取りましょう。
あぶら取り紙がなければ、コットンなどで皮脂とファンデーションを一度に拭き取ってもOKです。
2.化粧水で保湿する
余分な皮脂やファンデーションを取り除いたら、まずは化粧水で保湿します。化粧直しの際は、スプレータイプの化粧水が便利です。
3.化粧下地を塗る
メイク直し部分のみ、化粧下地を塗りましょう。
後からファンデーションを重ねる場合、肌にフィットしにくいので、化粧下地を塗っておく方が自然に仕上げられます。綿棒を使うと小鼻など細かい部分も塗りやすいです。
4.ファンデーションを重ねる
同じように、メイク直し部分だけ、ファンデーションを重ねます。ファンデーションの厚塗りが気になるようなら、ルースパウダーを重ねるといいです。
ルースパウダーは、メイクブラシやパフで、軽くのせるように付けるのがポイントです。
まとめ
毛穴落ちを隠そうとしてやってしまうことが、実は毛穴落ちをさらに引き起こしてしまうこともあります。間違ったケアをしないためにも、毛穴落ちの原因や対策など正しい知識を持つことが大切です。
また、毛穴落ちの対策は他の肌トラブルの改善にもつながるので、ぜひ実践してみてください。