毎日欠かさず日焼け止めを塗っているのに、気づいたら肌が日焼けしている時がありますね。
日焼け止めを別のものに変えても、グッズで対策してもなぜか焼けてしまう…そんな時、もしかしたら意外な原因で日焼けしているかもしれません。
日焼け止めの効果が出ない時の原因や、職業別の日焼け止めの選び方などご紹介します。
日焼け止めの効果が薄い時にチェックしたい6つの項目
日焼け止めの効果が薄いと感じたら、まず以下の6つの項目に関してチェックしましょう。
対策もあわせて紹介していますので、思い当たる箇所があればぜひ参考にされてくださいね。
使用期限切れ
真っ先にチェックしたいのが使用期限です。買ったまま未開封だった日焼け止めであれば、およそ3年ほど持ちます。
しかし昨年買ったものをそのまま使っていると、いつの間にか使用期限が切れていたなんてことも。
パッケージに記載されている使用期限を、日焼け止め本体にペンで記入してはいかがでしょうか。底ならデザインを損ねることなくメモしておくことができますよ。
使用期限がわからない場合、乳液やジェル状のものは1年で、スプレーであれば3年で使い切るようにしましょう。
日焼け止めの使用期限については、下記のページで詳しく解説していますので、こちらも参考にしてみてください。
薄くのばしすぎ
毎日使うから少しでも節約したい…と薄くのばして使っていませんか?
薄くのばして使ってしまうと、SPFやPAがいかに高くとも本来の効果を発揮することができず、結果として日焼けしてしまいます。
薄く塗ってしまいがちな方は、二度塗りをするとちょうどいいですよ。
それ以上重ねて塗ってしまうと、かえって落ちやすくなりますので塗りすぎにもご注意ください。
日焼け止めの塗り方については、下記のページで詳しく解説していますので、こちらも参考にしてみてください。
塗り直しをしていない
日焼け止めもファンデーションなどと同じように、時間の経過によってどんどん落ちてしまいます。
ウォータプルーフや汗に強いタイプであったとしても、あくまで「落ちにくい」だけであって「落ちない」わけではありません。化粧直しをするように、日焼け止めでも塗り直しを行いましょう。
3時間おき、長くても4時間おきに塗り直しましょう。
化粧直しの際や、お手洗いに行った際、あわせて日焼け止めも塗り直せるといいですね。より効果的に日焼け止めを使うことができますよ。
外出する直前に塗っている
外出する直前に日焼け止めを塗ってしまいがちですが、実は間違った使い方だとご存知でしょうか。
外出する直前では、せっかく塗った日焼け止めが肌に馴染まず紫外線を防ぐことができないのです。
乳液などと混ぜる
乳液やファンデーションといった、液状の化粧品と混ぜてしまうのはNGです。日焼け止め特有のべたつきや匂いが苦手だったり、混ぜたほうが肌がきれいに見えたりするかもしれません。
しかし、いずれも混ぜて使うことを想定されていないものですので、日焼け止めはもちろん乳液などの効果も発揮されず肌に負担をかけるだけとなってしまいます。
混ぜずにそれぞれ分けて使いましょう。日焼け止めのべたつきや匂いが苦手な場合、もしかしたらその商品が肌に合っていないのかもしれません。
低刺激で匂いも少ない、赤ちゃんでも使えるタイプのものなどに切り替えてみてはいかがでしょうか。
つい体や顔を触ってしまう
体や顔を触るのが癖になっている場合、触ることで日焼け止めが落ちていることもあります。
手には当然ながら皮脂があるため、日焼け止めが意外と単に落ちてしまうのです。
体や顔を触るのが癖になっていないか、改めて確認しましょう。どうしても触ってしまう場合、フェイスシートで触ってしまった箇所全体を拭いて日焼け止めを落としてから塗り直すのがよいでしょう。
触った箇所だけ塗り直すと、ムラになったり肌に負担をかけることになるのでご注意ください。
最も原因となりやすい6つの項目についてお伝えしましたが、当てはまるものはありましたでしょうか。
すべてちゃんとしているのに焼ける…そんな時、もしかしたら日焼け止めの選び方に問題があるのかもしれません。
次の項目では、日焼け止めを選ぶ際に重要なSPFとPAについてお伝えします。
数値が高くても焼ける?シーンに合わせたSPFとPA
日焼け止めは、パッケージなどに必ずSPFとPAについて記載されていますね。SPF30よりもSPF50のほうが焼けにくいイメージがありますが、実はそうではないことをご存知でしょうか。
SPFは日焼けにかかる時間を延長してくれるもの
SPFは正式名称を「サンプロテクションファクター」と言い、紫外線B波の防止効果があります。
紫外線B波は肌に対して、下記のようにあまり嬉しくない働きをもたらします。
- 炎症を引き起こす
- メラニン色素を作る
- メラニン色素が色素沈着を起こし、シミやそばかすの原因となる
この紫外線B波が肌に届く=日焼けにかかる時間を倍にしてくれるのが、SPFです。
例えば外に出て紫外線を浴びた時、10分ほどで肌が赤くなると仮定します。この10分こそ、日焼けにかかる時間なのです。
この時間には個人差があり、20分で赤くなる人もいれば、1時間近くで赤くなる人もいます。SPFはこの時間を倍にしてくれる効果があるのです。
SPFで計算してみよう
仮に20分で日焼けしてしまう人がSPF30の日焼け止めを使った場合、20分が30倍になって600分となります。
日焼け止めを塗らずに外出したら20分で日焼けしてしまいますが、SPF30の日焼け止めを塗ることで600分にまで延長できるというわけですね。
計算方法は「日焼けにかかる時間×SPFの数値=日焼け止めを塗ったあとの日焼けにかかる時間」です。ご自身が日焼けにどのくらいの時間がかかるか思い返して、ぜひ計算されてみてください。
日差しの強さとSPFの数値の高さは関係ない
以上のことから、日差しが強い時ほどSPFも高いものを使わなければならない…と言うわけではないとわかりましたね。正しくは、「長時間にわたって外出する時にSPFも数値の高いものを使う必要がある」のです。
日差しが強いからといって、SPFの数値の高いものを使い続けていると、かえって肌を傷めることになります。外出時間によってSPFの異なるものを使うか、こまめに塗り直しを行うのがよいでしょう。
PAは肌の奥まで届く紫外線A波を防ぐもの
PAは「プロテクショングレイドオブUVA」の略で、紫外線A波の防止効果があります。
紫外線A波は冬に少なくなる紫外線B波と違い、一年中降り続いている紫外線です。
肌の奥、真皮と呼ばれる深い箇所まで届いて、肌を内側から傷つけてしまいます。DNAやコラーゲンなどを傷つけ、シワやたるみといった肌トラブルの原因を引き起こすのです。
窓を突き抜けて届くため、室内にいても日差しに当たると紫外線A波を受けることになりますので、外出しなくても気をつけたいですね。
PAの+は効果の目安
PAはSPFと違い、「+」の多さで表されます。PA+が最も少なく、PA++++が最も高い数値です。日焼け止めを選ぶ際のPAは、日差しの強さによって+の数値も多いものを選ぶと効果的です。
日照りの多い夏ならPA++++、日差しの和らぐ冬ならPA+など、時期によって変えることで肌への負担も減らすことができておすすめです。
職業別!日焼け止めの選び方
一言で日焼け止めと言っても、生活環境が違えばぴったりな日焼け止めも違ってきます。こちらの項目では、職業別におすすめの日焼け止めを紹介いたします。
ただし、通勤に時間がかかるなど生活スタイルによっても変化しますので、あくまで参考程度にご覧くださいね。
事務
内勤が多い事務の場合、デスクが窓の近くであったり日当たりがよかったりしない限りは、SPF30未満のPA+~PA++で充分でしょう。
短時間の外出がある場合はSPFはそのままに、PAを+++にするなど少し増やしておくとよいかもしれません。
パウダータイプの日焼け止めであれば、化粧直しの際にあわせて手軽に塗り直せるのでぴったりです。
販売
店舗内での勤務となる販売であれば、店舗の立地状況によって変えるのがよいですね。大型のショッピングモールなど日差しの届かないお店であれば、SPF30未満PA+で充分です。
日差しのよく入る場所であったり、店先での接客がある場合、勤務時間に応じてSPFを50に上げたりPAを+++か++++にすると焼けにくいですよ。
また、スプレータイプだと頭皮までカバーできるので、外での販売の際におすすめです。
専門職
室内で従事する専門職であれば、事務と同じようにSPF30前後、PA+で効果があります。
ただし美容師といった手先を使う仕事であったり、薬品を扱う場合、顔や首、二の腕などにのみ塗るのがよいでしょう。看護師であれば、勤務形態や患者さんと接する頻度によっては日焼け止めを塗るのは難しいですね。
通勤時にのみ日焼け止めを塗ったり、日焼け対策グッズやアフターケアでカバーしていきましょう。
生産業
工業系で室内での業務であれば、SPFもPAも低いもので効果があります。食品に関する生産業の場合、日焼け止めを使うことは衛生的に難しいでしょう。
汗をかかない環境であれば顔だけ塗ったり、退勤時にスプレータイプのものをさっと塗ったり、帰宅後のケアなどでカバーしていくのがよいでしょう。
サービス業
調理人や介護職員といったサービス業の場合、食べ物や人に触れるため日焼け止めを塗ることは難しいですね。通勤時のみ塗るか、日焼け対策グッズでの対応が必要となります。
ほてりがあるなら帰宅後に冷やしたり、ワセリンで保湿したり、アフターケアを欠かさず行ってください。
まとめ
日焼け止めはつい間違った使い方や選び方をしてしまいがちです。常に多様な日焼け止めが発売されていますので、シーンや生活スタイルに合ったものを探していきたいですね。
絶対に焼けない日焼け止めというのはありませんが、使い方によっては日焼けを限りなく抑えることができます。
ただし、合わないと思ったらすぐに使用を中止して、保湿をしっかり行ってくださいね。
絶対に日焼けをしたくないという女性に人気なのが、飲む日焼け止めです。併用されている方が増えています。