鏡に映っている自分を見て、「いつのまにこんなに老けたの?」「体は元気なのに、顔色が悪く見える」と思われていないでしょうか。
もしかすると、それは肌のトーンが下がっているせいなのかもしれません。
老けて不健康そうな自分…それは本来の自分ではなく、肌のトーンを明るくすることで、若々しくて元気な自分を取り戻すことができます。
肌のトーンはなぜ下がってしまうのか、その原因から肌のトーンを上げるための食べ物やスキンケアといったセルフケアのやり方、メイクのポイントなどについて紹介していきます。
肌のトーンが下がる原因は?
皮脂が多い
皮脂が多い人は、洗顔しても肌の表面に皮脂が残ったままになっていることがあります。皮脂をそのまま放置すると、酸化して過酸化脂質になり、肌の細胞を傷つけて炎症を起こします。
この肌の炎症が肌をくすませて、肌のトーンが下がってしまうのです。
血行が悪い
血行が悪いと、顔の血色が悪くなるので、肌のトーンが下がってしまいます。目の下にクマができやすく、顔色は青黒く、不健康そうに見えます。
体が冷えやすい人や、日常的に喫煙している人も、タバコに含まれるニコチンが、血管を収縮して血行を悪くしてしまうので注意しましょう。
肌が乾燥している
肌が乾燥していると、ツヤがなく肌のトーンが暗く見えます。さらに乾燥した肌は荒れやすく、炎症を起こしたり代謝が悪くなったりして悪循環です。
肌の乾燥はしわを増やす原因にもなるので、乾燥しやすい季節は特に注意したいですね。
古い角質がたまる
肌の表面に古い角質が積み重なると、肌がくすんでトーンが下がった状態になります。角質が分厚くなるので、肌が硬くゴワゴワするのが特徴的です。
肌のターンオーバーが正常に行われれば、古い角質は垢となって自然に剥がれるのですが、さまざまな条件が重なって、ターンオーバーが滞ると、古い角質がたまってしまうのです。
紫外線の影響
紫外線を浴びると、肌の防衛本能によりメラニン色素が生成されます。このメラニン色素が、肌のターンオーバーが上手くいかないと色素沈着して、肌全体が黒ずんで見えます。
部分的に色素沈着すると、しみの原因にもなるので注意が必要です。
肌のトーンを上げるセルフケアの方法は?
古い角質を除去する
古い角質をピーリングによって人為的に剥がすことで、新しい角質が肌表面に出るので、肌のトーンがアップします。
ピーリングは、病院やエステで行わなくても、自宅で簡単にできる、石鹸タイプやジェルタイプのものがあります。
ピーリング化粧品は、肌に刺激が強すぎるものもあるので、どのような成分が含まれているのか、しっかり見極めることが大切です。
植物由来成分で刺激の少ないAHA(アルファヒドキシリ酸)配合のものが安心で、次のような商品がおすすめです。
美白成分配合の化粧水を使う
ピーリングや洗顔の後は、しっかりと化粧水で保湿するようにしましょう。紫外線などの刺激を受けた際には、美白成分配合のものを使うことで、くすみやシミを予防できます。
ただし、美白化粧水は肌の色を元々の色より明るくする効果はないので注意してください。また、美白化粧水は、長く使い続けることが大切なので、肌に合うもの、高価過ぎないものを選ぶと良いでしょう。
節約しようとして、化粧水をお徳用サイズで購入し、なかなか使い切れないこともあります。しかし、化粧水は1年を目安に使い切ることが望ましく、古くなった化粧水は肌荒れの原因になるため、使わない方がいいでしょう。
開封時に日付を書いておくと、どれくらいの期間経っているのか分かりやすいです。
生活習慣を見直す
睡眠をしっかりとることや、適度な運動、ストレスをためないようにする、など生活習慣を見直してみましょう。規則正しい生活によって、肌のターンオーバーを正常に保つことができます。
特に、夜10時から夜中の2時の間は、ターンオーバーが活発に行われる時間なので、この時間には熟睡できているように、睡眠リズムを整えましょう。
ゆっくり湯船に浸かる
暑い季節や忙しい時など、つい入浴をシャワーだけですましてしまうものです。しかし、湯船にゆっくり浸かることで、リラックスできるし、血行促進効果もあって、顔の血色が良くなるのです。
特に、37~39度のぬるめのお湯がおすすめで、この温度が副交感神経を優位にしてリラックス効果をより高めます。
熱すぎると交感神経が優位になって、体が疲れて逆効果になることがあるので注意しましょう。
肌のトーンを上げる食べ物を取り入れる
肌のトーンを明るくするためには、ターンオーバーを正常に行って、メラニンが色素沈着したり古い角質が残ったりするのを防ぐ必要があります。
食べ物によって体の中から、ターンオーバーが正常に行われるように働きかけましょう。
次に挙げる栄養素を意識して摂取することで、ターンオーバーを促進し、肌を健康な状態に保つことができます。それぞれの栄養素が多く含まれる食品もみていきましょう。
鶏レバー、豚レバー、あんこうの肝、うなぎの肝、ホタルイカ、銀ダラなど。
ビタミンEあんこうの肝、すじこ、いくら、いわし、あゆ、たらこ、モロヘイヤなど。
ビタミンC赤ピーマン、黄ピーマン、ゆず、アセロラ、パセリ、芽キャベツ、レモンなど。
ビタミンB群牛レバー、豚レバー、さんま、さば、さつまいも、かつお、たらこなど。
亜鉛牡蠣、豚レバー、ほや、牛肉、卵黄、はまぐり、タラバガニ、コンビーフ缶など。
セラミドこんにゃく、しらたき、黒豆、小豆、そば、玉ねぎ、ひじき、わかめなど。
あたたかい飲み物を飲む
あたたかい飲み物を飲むことで体の中からあたたまるので、代謝アップ、血行促進効果があって、肌のトーンアップが期待できます。
逆に、暑い季節に冷たい飲み物をガブガブ飲むことは、体を冷やしてしまうのでおすすめできません。暑い季節でも、あたたかいもの、または常温のものを飲むようにしましょう。
ビタミンCが含まれていて美肌効果があります。
生姜紅茶体をあたためる効果があります。
ハトムギ茶ビタミンB群が含まれていて、肌の再生をサポートします。
杜仲茶新陳代謝を高め、血行促進効果があります。
ビタミンCローションパックを行う
ビタミンCには、肌に良いことは知られていますが、具体的にはメラニンの生成を抑えたり、コラーゲンを生成したりする効果があります。
肌トーンアップのために、ビタミンCをサプリメントから経口摂取するのもおすすめですが、ローションパックで、肌に直接染み込ませる方法もあります。
ビタミンCローションパックが効果的な理由
美白成分の1つであるビタミンC誘導体は、他の美白成分よりもゆっくり肌に浸透します。
そのため、ローションパックを行うことで、連続的にビタミンCを肌に送り届けることができて、美白効果を最大限に引き出すことができるのです。
- キッチンペーパー1枚を半分に折って、折り目側に鼻と口の切り込みを入れる。
- 1のキッチンペーパーを小さくたたんで、ビタミンC誘導体配合の化粧水を十分に含ませる。
- 5~10分程度、パックする。キッチンペーパーが乾かないうちにやめるようにする。
顔のうぶ毛を処理する
顔のうぶ毛は見落としがちになっている人も多いでしょうが、きちんと処理することで、お肌に透明感が出て、肌のトーンが明るくなります。
うぶ毛があると、皮脂が絡まって肌の表面に残りくすみの原因になるし、化粧ノリも悪くなってしまいます。3~4週間に1回のペースで、しっかり処理するようにしましょう。
顔のマッサージを行う
顔のマッサージをして、血液とリンパの流れを良くすることで、肌のトーンもあかるくなります。顔だけでなく首や頭もいっしょにマッサージすると、効果がアップします。
ジェルやクリームをたっぷり塗って、指が滑りやすい状態にしてから、次のような手順でマッサージを行っていきましょう。
- 両方の親指を顎の中央下にあて、それぞれフェイスラインに沿って、耳の方に向かって押していく。(数回繰り返す)
- 次に、耳の後ろから鎖骨、肩までのラインを1と同じように親指で押していく。(数回繰り返す)
- 人差し指、中指、薬指の三本指を横にして眉毛の上に置き、そのまま額に向かって押していく。(左右それぞれ数回繰り返す)
- 入浴時には、1~3に頭皮マッサージを追加すると良い。頭皮マッサージは、指の腹で軽く押したり離したりを繰り返す。
肌トーンを明るくするメイクの方法は?
ベースメイクを変える
ファンデーションの色をワントーン上げても、顔が白く浮いたようになって不自然に見えるだけで、肌トーンを明るくする効果はありません。
そこで、ファンデーションの色はそのままで、コントロールカラーを使って、下地を変えることをおすすめします。
イエローやピンク系を使えば、顔色が明るく見え、ブルーやパープル系は肌に透明感を出すので、肌トーンが明るくなります。
チークを使う
チークを使うと、顔色が良く見えて、肌のトーンも明るく見えます。オレンジやピンク系が肌の血色を補うのでおすすめです。
ただ、肌のトーンがひどく下がっている時は、チークの色が浮いてみえるので、その場合は肌色に近いチークを使うようにしましょう。
まとめ
肌のトーンは、生活習慣や肌ケア習慣を見直すことで、明るくすることができると分かりました。
肌のトーンが明るくなるだけで、若々しく元気なイメージの顔になれて、鏡の中の自分が好きになれます。
また、肌のトーンを明るくする方法を実践することは、肌を健康に保つことにつながるので、継続していきましょう。