緑茶を飲むと血圧が下がるってホント?効果が期待できるお茶7選!

緑茶食事

緑茶が健康にいいということはすでに良く知られていますが、高血圧にもよいといわれています。

緑茶を毎日飲めば血圧が下がるのか、どのくらい飲めば良いのかなど、緑茶と血圧の関係についてまとめました。

また、他にも高血圧に良いといわれるお茶がありますのでまとめてご紹介します。

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緑茶を飲むと血圧が下がると言われる理由は?

血圧計

緑茶が血圧を下げるといわれる理由は、緑茶に含まれるカテキンなどの栄養素のおかげです。

カテキン

カテキンは緑茶の渋味、苦味の成分です。強力な抗酸化作用があることで知られており、様々な健康効果が期待できる栄養素です。

カテキンは血圧降下剤と同じ働きをすること、また、コレステロール値や血糖値を下げ動脈硬化を防ぐ働きなどもあることから、血液をサラサラにして血圧の上昇を防ぐことができるのです。

カテキンはどのお茶にも含まれているのですが、緑茶など発酵させていないお茶に多く含まれています。

テアニン

テアニンは緑茶の旨味成分です。テアニンが多いとまろやかな味わいになります。

アミノ酸の一種で、カフェインによる刺激作用を和らげ、脳をリラックスさせる効果もあります。緑茶を飲んだ時に何だかほっとするのはテアニンの効果です。

テアニンは脳に取込まれて血圧を下げる効果があるということが分かっています。また同時に、神経細胞を保護してその障害を軽減する働きもあります。

カフェイン

緑茶にはカフェインが入っているので、興奮作用を心配する人もいますが、コーヒーとは違ってテアニンによってその作用が抑えられているために、それほど強く作用することはないのです。

昔は血圧と上昇させると考えられていたカフェインですが、高血圧との因果関係はないという研究結果や、むしろ血圧を下げる効果があるという研究結果もでています。

緑茶の効果的な飲み方は?

緑茶

1日に緑茶を5杯以上飲む人は死亡のリスクが低下するといわれていますが、血圧を下げるためにはどのようにして飲めば効果的なのでしょうか。

効果的な淹れ方

緑茶の効果を最大限に引き出すための効果的な淹れ方をご紹介します。

80度くらいのお湯で淹れる

緑茶はアイスで飲んでも美味しいですが、カテキンをよりたくさん抽出するには熱いお湯で淹れることをおすすめします。

ただ、テアニンは低温の方が多く抽出できるため、沸騰したてのお湯よりも80度くらいのお湯がいいでしょう。

濃いめに淹れる

緑茶3gに対して100~120mlのお湯を注ぐと、およそ100mgのカテキンを抽出できます。

この分量を一つの目安にして、緑茶はやや濃いめに淹れるとカテキンをたっぷり摂ることが出来ます。

抽出時間は1分以上

あまり渋くなってしまうと美味しくありませんが、やや長めに抽出してカテキンなどの量を増やしましょう。

緑茶の抽出時間は通常1分ほどですが(深蒸し茶は30秒)、1分以上時間をかけて抽出するのがおすすめです。

飲むのは2煎目までにする

3煎めになると有効成分がほとんどでなくなってしまうので、血圧を下げる効果を得るためには2煎目までにしておきましょう。

効果的な緑茶の種類

茶葉

緑茶というと一般的には「煎茶」をさすことが多いですが、飲むのはスーパーで売っているような一般的な煎茶で十分です。

玉露や抹茶などの高級茶葉は日光に当てずに育てるのでテアニンの量が多く、渋くないのが特徴ですが、その分カテキンの量が少なくなっています。

緑茶なら新茶より三番茶

カテキンの含有量は茶葉の収穫時期によっても変わってきます。それは茶葉がどれだけ日光に当たっているかによって変わるからです。

5月の初めに摘み取られる新茶よりも、真夏に摘み取られる二番茶、三番茶の方がカテキンの含有量が多く新茶は17.25%、三番茶は21.32%と、およそ1.2倍も量が違うのです。

ただし、番茶(三番茶を収穫せずに秋に収穫)まで時期が遅くなるとカテキンの量はやや減ってしまいます。

1日の目安量

血圧の高さは人それぞれなので、どのくらい飲めば血圧が下がるのかという確実な量はまだ分からないのですが、目安として1日1000mg以上のカテキンを摂ると効果が分かりやすいといわれています。

お茶1杯にカテキンが100mgだとしたら、10杯以上は飲んだ方がいいことになります。

緑茶を飲むタイミング

お茶ですので、いつ飲まなければいけないという決まりはありません。食事中はもちろん、食後でもOKです。

普段摂っている水分の代わりにお茶を飲むようにすれば無理なく続けることができるでしょう。

貧血の人は注意

緑茶のタンニンは鉄分と結合してその吸収を妨げてしまう可能性があります。貧血ぎみの人は、食事中や食後1時間以内の摂取は控えましょう。

もし食事中に飲みたい場合には、クエン酸を含む食材(梅干し、レモンなど)と一緒に摂ると、鉄分とタンニンの結合を防ぐことができます。

※カテキンにはいくつか種類があり、タンニンとはカテキン類の総称です。

効果的な飲み合わせ

他の飲み物や食品と合わせると緑茶の効果をさらに高めることができます。

牛乳と一緒に飲む

緑茶と牛乳、あまり聞かない組み合わせかもしれませんが、これがカテキンの効果を高める組み合わせなのです。

京都大学の研究によって、乳たんぱく質とカテキンを同時に摂ることでカテキンの働きを強化することが分かりました。

お湯の代わりに温めた牛乳で茶葉を蒸らすとロイヤルミルクティーの緑茶版ができます。牛乳180mlに対して茶葉をスプーン1杯入れて作ってみてください。

牛乳は沸騰させるとタンパク臭がでて美味しくないので、沸騰直前くらいまで温めると良いでしょう。

βカロテンと一緒に摂る

βカロテンを含む食品と一緒に摂ることで、カテキンの吸収率が良くなることが分かっています。

βカロテンは緑黄色野菜にたっぷり含まれていますから、下記のような野菜と一緒に飲むと効果的です。

  • かぼちゃ
  • 人参
  • ほうれん草
  • ブロッコリー

緑茶以外に血圧を下げる効果が期待できるお茶は?

お茶

緑茶以外にも血圧を下げる効果があるとされるお茶がいくつかありますので、ご紹介します。

緑茶だけだと飽きてしまう、という方は色々お茶をそろえておくと楽しみながら血圧管理が出来るでしょう。

そば茶

そばにはルチンというポリフェノールの一種が含まれており、血液をサラサラにしたり、血管を健康に保つ働きがあることから、高血圧の予防に役立つとされています。

ただし、そばアレルギーの人は飲むことができないので注意してください。

杜仲茶

花粉症対策でよく飲まれている杜仲茶ですが、杜仲茶に含まれるゲニポシド酸が高血圧の予防に役立つとされています。

通常、血圧を素早く下げるには、軽い運動が効果的だとされています。それは一酸化窒素が体内に増えて、血管を柔らかくして拡張することで、血流が良くなるからです。

杜仲茶を飲むとゲニポシド酸の働きで一酸化窒素が分泌されやすくなることが分かっており、運動しなくても杜仲茶を飲むことで、血圧を下げることが出来る、というわけです。

どくだみ茶

どくだみ茶にはイソクエルシトリンという成分が含まれていて、毛細血管を丈夫にして血行を良くしてくれます。この働きが血圧を下げたり、むくみを予防したりするのに役立ちます。

また、カリウムも豊富なので、利尿作用により過剰な塩分を排出し、高血圧や動脈硬化を予防します。

どくだみ茶については、下記のページで詳しくご紹介していますので、参考にしてみてください。

→ どくだみ茶で期待できる効能&副作用は?市販商品を飲み比べ体験レポ

柿の葉茶

柿の葉茶にもそば茶と同じくルチンや緑茶と同じカテキンが含まれていて、毛細血管を柔らかく丈夫に保つことで血圧を下げる効果が期待されています。

カリウムも含まれており、体内の余分な塩分を排出することで血圧を下げてくれるのです。

ハブ茶

ハブ茶はあまり聞き慣れないお茶の名前かと思いますが、エビスグサという植物の種が原料です。中国では「ケツメイシ」と呼ばれています。

ハブ茶の主成分であるアントラキノン誘導体が高血圧の予防や滋養強壮、胃弱の改善に良いとされています。

イチョウ葉茶

イチョウの葉はサプリメントなどにも使われていますが、ギンコラロイドというイチョウ特有の成分が血流を改善して血圧を下げるのに役立つとされています。

ルチンやケルセチンなどのポリフェノールも高血圧の改善に効果があります。若干苦味があるので、渋いお茶が苦手な方は麦茶など他のお茶とブレンドすると飲みやすいでしょう。

ルイボスティー

ルイボスティーはアフリカの原住民が古くから愛用してきたお茶で、強力な抗酸化作用を持っています。

毛細血管を強化して血流を良くする効果があり、またコレステロールも低下させることから、動脈硬化を防ぎ、血圧を下げることに役立つとされています。

まとめ

高血圧は様々な生活習慣病の原因となりますから、年齢に関わらず注意したいものです。

食生活の改善がなかなか難しい、サプリメントは飲み忘れてしまう、など血圧のコントロールがうまくいかなかった人でも、緑茶を飲むのは続けやすいのではないでしょうか。

普段飲んでいる飲み物を緑茶に変えて、無理なく血圧をコントロールしていきましょう。