インドでは5000年も前から行われている「アーユルウェーダ」(インドから生まれた伝統医学)ですが、その中でも有名なものがごまうがいです。
白ゴマ油でうがいをするだけで様々な効果が期待できるごま油うがいはその効能のすごさで密かに話題になっています。ここでは、その効果、やり方、注意する点を紹介していきます。
ごま油うがいとは
読んで字のごとく、ごま油でうがいをします。ただし、使用するごま油は「白ごま油」と決まっています。
白ごま油はふつうの黒いごま油とは違う白いごま油を使用します。白ごま油の中には、ごまの抗酸化物質でも有名なセサモリン、セサモール、セサミノールなどが豊富に含まれています。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]私たちの体が紫外線やストレスなどで刺激を受けると、体内から活性酸素を呼ばれる物質が発生します。この物質は本来ならば外から入ってくる雑菌などを攻撃して体外へ排出させる味方なのですが、あまり過剰に作られると私たちの体の組織を攻撃するようになります。
この活性酸素が攻撃してダメージを受けた組織や器官がいわゆる、「体がさび付く=酸化=老化現象」となるのです。
しかし、この過剰な活性酸素を消滅させたり、抑制したりするのが抗酸化物質です。ごま油は油ですので、脂溶性の酸化防止に役に立つんです。
このごま油うがいは、胃の中に油を入れません。ただ、うがいの際に舌の内側に入り込み、唾液腺などの分泌を促したり、皮膚や粘膜に浸透し血管内に毒素を集めてくくれると言われています。
しかし、その浸透する量は食べる量よりもわずかのため、カロリーの取りすぎや太る心配は全くありません。
ごま油うがいの効能
上記でも述べましたが、ごま油うがいは脂質の酸化防止効果があります。そのため、以下のような効能がのぞめます。
抜け毛・白髪の改善
抜け毛や白髪はホルモン性のよるものや遺伝性によるものなど様々な原因が考えられますが、それらの原因によって髪の毛の成長やメラニン色素の活性化(髪の毛の黒い色の素)が乏しくなるため抜け毛や白髪になってしまうと考えられています。その乏しくなる原因=体が酸化=さび付いてきているからなのです。
ごま油うがいはその抗酸化物質が血液中に入りこみ酸化するのを防ぐため、抜け毛スイッチ(栄養や血流が悪くなると男性ホルモンが自動的に脱毛スイッチをオンにしてしまう仕組み)が作動せずに済みます。さらに、ごま油の栄養も頭皮に行き渡りますので白髪防止にもつながるでしょう。
ほうれい線の改善
肌が酸化しだすと、肌の真皮層にあるコラーゲンやエラスチンなども酸化され新しく作られなくなってしまいます。それが、しわやたるみ、またはくすみが出る原因です。
しかしごま油うがいによって、それらの酸化が防止されますので肌にはりが出てきます。特にほうれい線はごま油うがいを行う口の周りなので、より効果が実感できやすいかもしれません。
口臭・歯周病菌の予防
口臭は歯の隙間などに入り込んでいる歯垢や歯石が原因により虫歯菌(何百種類もの菌が該当しますので、総称して虫歯菌と言います)が発生し嫌な臭いを発生させることが多いです。
歯周病も同じ原因で歯の表面にバイオフィルムができ虫歯や歯肉炎などが発生します。ごま油はそれらのバイオフィルムを壊し、虫歯菌の酸と中和し虫歯菌を消滅させます。そのため、口臭や歯周病予防にも効果が期待できます。
免疫機能の活性化
舌から吸収されたごま油の抗酸化物質は血液によって体中に運ばれ、酸化してもろくなっている機能を回復させます。
そのため、総合的に体の免疫機能が活性化されます。それにより、風邪などのウィルス感染にも強くなり風邪防止や喉の炎症にも効果があると言われます。
美肌効果
肌は約28日周期で新陳代謝(ターンオーバー)を行います。そのため、直ぐには効果が出ないかもしれませんが、ごま油の抗酸化成分が肌の真皮層にあるコラーゲンやエラスチンの産生を助けることによりみずみずしい肌になります。
また、糖化したコラーゲンや古い角質なども表面へ浮き上がらせて排出(垢として剥がれ落ちます)させやすくします。そのため、長期的に継続してごま油うがいを行えば美肌効果も期待できます。
※糖化とは、コラーゲンの間に糖分解の途中で派生した物質やタンパク質と結合した老廃物などが付着している現象で、くすみの一番の原因になります。
ごま油うがいのやり方
ごま油うがいは慣れてしまえば簡単に行うことができます。ここで大切なことは、「キュアリング=低温加熱する」ということです。キュアリングによって、ごま油の抗酸化物質が生成され働きやすくなります。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]用意するもの
- 白ごま油1本:スーパーで売っているもので大丈夫です
- ミルクパンなどの鍋
- 温度計(あれば便利です)
作り方
キュアリングすると冷蔵保存で1週間程度保存できます。そのため、一度に作って1週間分保存しておくと便利です。
- 白ごま油を鍋に入れます:1回に使用する量は大さじ1杯から2杯程度ですので、7回分を用意します。(大さじ7杯から14杯程度)
- 鍋を温め、鍋の中のごま油が100℃になるまで加熱します:温度は温度計で計ってください。
- 火を切り、口にいれれるくらいの温度まで覚まします。
やり方
- 冷ましたごま油を大さじ1杯か2杯分口に入れます。
- 次に喉うがいの要領で、ガラガラしながらうがいを30秒から1分。
- マウスウォッシュのように口の中の隅々まで行き渡るようにくちゅくちゅします。それを30秒から1分続けます。舌の内側にも行き渡るように行ってください。
- 最後にティッシュやクッキングペーパーに口の中の油を捨てます。
- 口の中は油を含んでいたのにかなりさっぱりしています。しかし、仕事や出かける人などは気になる人も居ると思うので、ティッシュで口の周りをふき、水やお茶などでうがいし直しても大丈夫です。
効果的な時間
アーユルヴェーダによると、1日2回が効果的と言われます。
- 朝6:00~10:00
- 夜16:00~18:00
しかし、できない人も多いと思うのでおすすめは朝起きた時と夜のご飯前がおすすめです。
体験から言うと、ごま油うがいをすると食欲が以前よりもなくなります。そのため、ダイエット目的ではないのですが朝食・夕食前に行うのをおすすめします。
[/surfing_su_note_ex]ごま油うがいの注意点
いくつかの注意点はしっかり守ってください。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]また、お子さんなどが居る場合にも加熱によりごま油特有の良い匂いがしますので、お子さんが目を離した隙に間違って飲んで火傷するなどの事故を起こさないよう気を付けてください。
肌のハリなどは直ぐに効果が見られますが、ほうれい線や風邪予防などは中々成果が上がらない人もいます。
そのため、症状が出たらすぐに使用を止めて最寄りの内科に行き、ごま油を使った旨を伝えてください。
まとめ
ごま油うがいは、簡単で気軽にできる方法ですが、その効果はバラエティーに富んでいます。とくに髪の毛や美肌に効果が出やすいので、それらの悩みがある人はぜひ試してみてください。