ガスが溜まってお腹が苦しい…年齢関わらず、女性が多く抱えている悩みです。ガスが溜まっているとお腹が痛くなることもあるし、服もきつくなるし、いいことありませんよね。
今すぐ何とかしたいガスだまり、その原因から解消する為の方法までをご紹介しています。
ガスだまりになる原因は?
通常でもお腹の中にガスはあるんです。お腹の中にはだいたいコップ1杯程度(200ml)のガスがあるとされていますが、出ていくガスと産生されるガスのバランスが保たれていれば問題ないのです。
ところが、このバランスが崩れると産生されるガスが増えてしまうのでお腹が張りやすくなってしまいます。なぜガスが増えてしまうのか、原因をみていきましょう。
腸内環境の悪化
ガスだまりの大きな原因は腸内環境の悪化です。悪玉菌が増えてガスが発生しやすくなる生活習慣や食べ物などに注意が必要です。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]ストレスで腸の動きが悪くなってしまうことがあります。内臓の動きは自律神経がコントロールしていますが、ストレスによって自律神経のバランスが乱れると腸の働きが悪くなります。
腸の動きが悪くなると、消化不良などから悪玉菌が増えて腸内環境が悪化します。ストレスを感じやすい人、緊張するとお腹が痛くなりやすい人は要注意です。
食べ物・飲み物
腸の動きを弱めたり、ガスが発生しやすい食べ物や飲み物にも注意が必要です。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]高タンパク、高脂肪の食事は悪玉菌のえさがたっぷり。腸内の悪玉菌が増えてガスだまりの原因になります。焼き肉やステーキ、クリームたっぷりのケーキなどが好きな人はガスが溜まりやすいのではないでしょうか。
肉を食べるなら野菜も一緒に食べるなど、食べ合わせの工夫が必要です。
便秘にいいからと食物繊維ばかり摂っていると、それが逆効果になることがあります。
不溶性食物繊維は消化が悪いので、摂りすぎると消化をするのに時間がかかり、ガスがたまります。さつまいもを食べ過ぎるとおならが出るのはそういうことです。消化しきれなかった食物繊維は、悪玉菌のえさとなり腸内環境を悪化させる原因になるので、摂り過ぎには要注意です。
コーヒーは1日2~3杯くらいまでなら特に問題はありません。カフェインの覚醒作用で眠気もスッキリしますし、脂肪燃焼効果でダイエット効果まで期待できます。
ただしカフェインは刺激物ですから、飲み過ぎると自律神経のバランスを乱してしまうので腸の動きに影響します。空きっ腹に飲む、1日5杯以上飲むという人は飲み方にも注意しましょう。量を少なくして、胃腸に負担がかからないように食後に飲むといいですね。
炭酸飲料は二酸化炭素が入っているので、飲み過ぎるとお腹にガスがたまります。
炭酸飲料というのはコーラなどの清涼飲料水だけでなく、ビールやサワーなどのお酒ももちろん含まれますので、ジュースを飲んでいないからと安心しないで下さいね。
ガムに含まれているソルビトールやキシリトールがお腹のガスを発生させる原因といわれています。
また、ガムを噛む時に口を開けて噛んでいるとどうしても空気を一緒に飲み込んでしまうので、それもガスの原因になりますね。
ガスが出にくくなっている
ガスが発生してもそれがすんなりと外に出ていっていれば溜まることはないのです。ガスが出にくくなっていることも溜まる理由のひとつです。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]1日中椅子に座りっぱなしなど、同じ姿勢でいるとお腹に負担がかかります。デスクワークの多い人は腸を圧迫している時間が長いですね。また、家にいて1日中パソコンをいじっているのも同じことですから要注意ですよ。
女性の場合は着圧ストッキングやガードルなどでお腹を締め付けているので、それにお腹を圧迫する姿勢が組合わさるとガスが出にくくなってしまうのです。
女性は仕方ないと思いますが、会社や外ではおならが出来ませんよね。我慢すればするほどお腹にガスが溜まって苦しくなりますから、出来るだけ我慢しないように。
お腹が張っているなと思ったらトイレに行くなど、少しでも出す工夫をして欲しいと思います。
運動不足で腹筋が弱いと腸の蠕動運動が弱まって、ガスや便が排出しにくくなります。また、女性ホルモンの影響もあります。
生理前によく便秘になりませんか。これは、妊娠を維持するために(実際妊娠していなくても)子宮に余計な刺激を与えないようにと女性ホルモンのプロゲステロンが腸の蠕動運動を抑えるためです。
疲労
夕方になるとお腹が苦しくなるという人は疲労が原因でガスが溜まっているのかもしれません。1日仕事をしてきて、夕方16時以降というのはどっと疲れが出てくる時間帯です。
身体の筋肉も疲れていますし、内臓の動きも弱っているのでガスが発生しやすくなります。
空気を飲み込んでいる
早食いの人、食事中によくしゃべる人は、食べ物と一緒に空気を飲み込んでしまっているので、それがお腹の中でガスになります。このような「空気嚥下症(くうきえんげしょう)」と呼ばれる症状は、日本人の8人に1人いるといわれ、特に女性に多いそうです。
女性の方が食事中に人とお話しすることが多いからでしょうか。おならの原因となるガスは、7割が飲み込んだ空気だといわれていますから、食事の仕方にも注意が必要ですね。
フードアレルギー
アレルギーにはすぐに症状が出る即時型と、時間が経ってから症状が出る遅延型とあります。遅延型にはさらに、数時間でわかるものもあれば、症状が出るまでに数日かかるものもあります。
時間がかかるほど、アレルギーが原因であると気づきにくいのが厄介です。卵、乳製品、小麦、そば、ピーナッツなど、基本的には即時型アレルギーと同じ食品がアレルゲンとなります。ただ、症状が出てくるのが遅いだけなんです。
遅延型アレルギーは下痢や便秘、胸やけなど他の症状が出る場合もあります。お腹の張り以外にも辛い症状が重なっている時はフードアレルギーを疑ってみてもいいかもしれません。
費用はかかりますが、病院でアレルギー検査が出来ますし、今は自宅で指先から採血して病院に送ることが出来るキットなども売っています。
病気が原因
お腹の張りを強く感じるのには、病気が原因であることも。あまりに辛い時は病院を1度受診した方が良いかもしれません。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]イレウスと呼ばれる病気で、開腹手術の後によく起こるとされています。腸の中にガスや便などがたまって詰まることにより腸がねじれたりするのですが、手術の後におならが出たかどうかを聞かれるのは、腸にガスがたまっていないか、確認するためでもあるんです。
腸閉塞は放置すれば命に関わることもあるのですぐに病院で処置を受けることが必要です。他にも、誤飲や消化不良にもよって起こるので、他人事ではありませんよ。
顔や脚と一緒で、腸もむくむんです。大腸は便に含まれる水分を吸収して排出していますが、その水分が何らかの理由でうまく排出できなくなると腸がむくんでしまうのです。
腸がむくんでいると腸の動き自体が悪くなるので、便秘やガスだまりの原因になります。
ねじれ腸とは病気ではありませんが、その名の通りでねじれてしまった腸の状態を指します。欧米人には見られず、日本人に圧倒的に多い症状だとされ、体質的な問題ですが1度なると完治は難しいといわれています。
腸がねじれて便が出にくくなっているために有毒ガスが発生しやすいのです。ねじれ腸を改善するためのマッサージなどで便秘を解消することが大事です。
ガスだまりになるとどんな症状が出るの?
お腹にガスが溜まると苦しいですが、具体的にはどのような症状が出てくるのでしょうか。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]ガスだまりを自分で解消法する方法は?
辛いガスだまり、早急になんとかしたいですね。自分で解消する方法をご紹介します。ガスだまりの原因が色々あるので、解消法もいくつか組み合わせて行うと効果的です。
1.ガス抜きのエクササイズ
溜まったガスを排出するには、外からの刺激が一番手っ取り早いでしょう。エクササイズやマッサージを取り入れてみましょう。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]腸の中にガスを溜めないように、マッサージをしてガスを抜きましょう。
- 仰向けに寝て軽く膝を曲げます。
- 右の下腹部→右の肋骨の下→左の肋骨の下→左の下腹部→おへその下と時計回りに両手で痛くない程度に上からゆっくり押します。
このマッサージを朝起きた時に2〜3分やってみて下さい。大腸の形に添ってマッサージすることでガスの排出を促します。
ゆっくり押した後に、「の」の字を描くようにしてマッサージするとさらに効果的です。腸の動きを良くするので、便秘の解消にも役立ちます。
座ったまま出来るので、辛いなと思ったら仕事中にでも試してみて下さい。
- 両手で拳を作って、まずはお尻をトントンと軽く叩きます。
- 徐々に上にずらして腰の付近をトントンします。
- ウエストラインの下、次に上もトントンします。
- 最後は出来る範囲で腰の上の方もトントンします。
これは、腰の筋肉を和らげることによって腸の正常な動きを促す、というものです。仕事や家事の合間にも出来るので、ぜひやってみて下さい。
これも寝る前の習慣としておすすめの簡単な方法です。
- 仰向けに寝て両膝を抱えます。
- 息を吐きながら、ゆっくり膝を引き寄せて上体を起こします。
- お尻も持ち上げた姿勢のまま5回呼吸をします。
これを数回繰り返して下さい。両膝が難しい場合には片足ずつでもかまいません。いずれにしても、腸の中のガスを押し出すようなイメージでやってみましょう。
2.ツボを刺激する
胃腸の働きを良くするツボを指摘してみましょう。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]膝の皿から指4本分下がり、すねのやや外側、指2本分くらいずれたところにあるツボです。お腹だけでなく、脚のむくみにも良いツボです。
手の親指と人差し指の間、水かきの部分にあるツボです。便秘にも良いし肩こりにも効果があるといわれる万能のツボです。
腰の当たりにあるツボで、ちょうどウエストラインくらいの高さ、背骨の中心から指2本分くらい外側にあります。腰に手を回して親指でグリグリするとき持ちがいいですよ。
3.逆立ちをする
物理的に大腸を動かしてガスだまりを解消する方法です。加齢によって腹筋が弱り、大腸の位置が下がってきてしまっている人にはとても有効な方法です。
とはいっても、普通の人は逆立ちなんて難しいと思います。無理して両手だけで逆立ちしようとせずに、椅子に脚をのせてお尻を持ち上げたり、壁を使ってお尻を上にあげてみるなど工夫をしてみて下さい。要はお腹が逆さになればいいんです。
4.ガスが溜まりにくい寝方
寝る向きによって腸を刺激してガスだまりを解消しやすくなることもあります。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]5.身体を締め付けない服装にする
スキニーパンツやガードル、きついタイツなどお腹を締め付ける服装は腸を圧迫して動きを弱めてしまいます。いつもタイトなファッションが多い人は、身体が楽になるような服装を心がけましょう。
6.整腸剤を利用する
整腸剤にも色々種類がありますが、ガスをつぶれやすくする消泡剤の入ったもの、消化を促進する消化酵素の入ったものを利用するといいでしょう。
また、元々便秘がちな人はビオフェルミンなど乳酸菌の力で腸内環境を整えるタイプの整腸剤もいいでしょう。
7.乳酸菌で腸内環境を整える
腸内環境を整えるために、ビフィズス菌などの乳酸菌は積極的に摂りたいもの。ヨーグルト、キムチ、ぬか漬け、味噌など乳酸菌が含まれた食べ物を意識して食べるといいですね。
ヨーグルトは寒い時期に毎日食べるのは辛いので、ホットヨーグルトにして食べるのがおすすめです。蜂蜜をかければオリゴ糖も同時に摂れるので、お腹の調子を整えるのに役立ちますよ!
食事だけで取れない場合にはサプリメントなども上手に取り入れてみて下さい。
8.朝食をしっかり食べること
起きている時間、内臓が働いている時間に何も食べないでいるとガスの塊ができて、お腹に溜まりやすくなります。また、朝食をしっかり食べると胃腸の働きが活発になり、腸の蠕動運動を促進します。
朝ごはんはもちろん、3食しっかり食べることがガスだまりの予防になります。
9.食事の仕方に注意
食べ物と一緒に空気を飲み込まないように、食べ物が口に入っている間は喋らないようにしましょう。そしてよく噛んで食べるようにします。そうすると早食いも予防できるので、ガスだまりを防ぐとともにダイエットにも役立ちますよ。
10.お腹を冷やさない
お腹が冷えると血行が悪くなり、腸の動きも悪くなってしまいますから、とにかく冷やさない!下記のような点を心掛けましょう。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]- 薄着をしない
- 短いスカートを履かない
- 冷たいものばかり食べない
- お風呂は湯船にもしっかり入る
カイロやタオルで温湿布を作ってお腹を温めるのも有効です。
11.食物繊維はバランスよく
食物繊維は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があります。それぞれを1:2の割合で摂ることが理想とされています。
不溶性食物繊維ばかり摂ると消化不良を起こしますから、水溶性食物繊維も意識して摂って下さい。
リンゴ、柑橘類、海藻類、山芋、オクラなどのネバネバしたもの、こんにゃく、ごまなどがおすすめです。
12.アレルゲンとなるものを食べない
もし色々な方法を試してもガスだまりが解消されない場合、食べ物が原因であるということも考えられます。毎日必ず食べているものがあれば、いったんそれをやめてみるか、3日食べたら1日休むなど、続けて食べないようにしてみて下さい。
食べたものを記録してみるのもいいでしょう。食べたものや食材をザッとメモします。それとお腹が張った日や時間帯なども書き込んでいくと、お腹の張りと食べ物のとの関係が見えてくるかもしれません。
お腹が張る原因となっている食べ物がわかれば、しばらくそれをやめて様子を見てみましょう。
病院ではどのような治療をしてくれるの?
自分ではどうにも解消できない場合は1度病院を受診してみてはいかがでしょうか。もしかしたら、何らかの病気が隠れているかもしれません。特に、痛みがある場合は注意して下さい。
お腹の症状なので、内科もしくは消化器科を受診するとよいでしょう。
過敏性腸症候群(ガス型)の治療
ガスだまりの原因が過敏性腸症候群であれば、運動療法、食事療法などを組み合わせながら治療していきます。薬物療法も併用していきますが、治療には長い時間がかかります。
この病気の原因がストレスですから、リラックスすることも大事。自分なりのストレス解消法を見つけ、ストレスが溜まらないようにしていくことが改善への近道です。
胃腸薬や下剤の処方
ガスだまりは、病気が原因でなければ生活習慣からくるものがほとんどです。ですから、治療としては便秘を解消したり、痛みを抑えたりといった対処療法になってきます。
ブスコパン、ガスコン(ジメチコン)などが処方されることが多いようですが、それも症状しだいなので、市販薬で治らなかった人は自分に合った薬を見つけるためにも病院で相談してみましょう。
手術
腸閉塞や巨大結腸症、潰瘍性大腸炎など薬だけではどうにもならない病気が原因の場合は開腹手術が必要なこともあります。
まとめ
お腹のガスだまりの原因は生活習慣にあるものがほとんどです。つまり、病気以外は生活習慣を見直していけば、薬に頼らなくても改善できるということです。
ガスだまりが解消されれば、苦しみからも解放され、見た目もスッキリします。今回ご紹介した解消法は便秘にもいいですから、ぜひ試してみて下さいね。