朝から飲まないと始まらないという人も多いコーヒーですが、中にはコーヒーの飲みすぎにより体調を壊す人もいます。
実はこの体調不良の原因はコーヒーではなく、コーヒーに含まれているカフェインが原因なのです。
ここでは、コーヒーや他の飲み物に含まれているカフェインの量を紹介しつつ、カフェイン過剰摂取の症状(カフェイン中毒)からコーヒーを飲むメリット、1日に飲むコーヒーの目安などを紹介しています。
コーヒーに含まれているカフェイン
カフェイン自体を知られるようになったのは最近の若者の死亡事故が多くなってきてからです。
それまでは、あまり知られていなかったカフェインが、過剰摂取すると毒性があるものだとはあまり感じる人もいなかったのではないでしょうか。
カフェインの含有量の目安
最近のお茶や炭酸飲料にはカフェイン入りの物が多く見られます。この中では玉露が圧倒的にカフェインの含有量が多いです。
しかし、コーヒーもかなり他のお茶に比べるとカフェイン含有量は2倍から3倍多くなっています。コーヒー100mlには約60mg。紅茶、煎茶などにも含まれています。
大人の適切なカフェイン摂取量
カフェインの摂取量について、日本では法的規制はありませんが、欧州食品安全機関やカナダ保健省では、以下のように1日当たりの悪影響のない最大摂取量の規制を設けています。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]- 400mg/日
- コーヒー4.4杯分(1杯 150ml、カフェイン量 90mg換算)
カフェイン摂り過ぎによる症状
カフェインは適度に取れば集中力のアップや、情報解析能力、リラックス効果が望めますが、過剰に取りすぎてしまうと以下のような症状を起こしやすくなります。
ここでは、急性カフェイン中毒、慢性カフェイン中毒、カフェインの離脱症状(カフェインを急に止めた場合)に分けて紹介します。
急性カフェイン中毒
コーヒーを飲んで6時間以内に起こることが多いようです。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]- 頭痛
- イライラ・焦燥感
- 不安感
- 動悸・手の震え・心拍数が増える(頻脈)・トイレに行く回数が増える
- 不眠症:寝入りが悪かったり眠れなかったりします。
- 胃腸の調子が悪い:胃痛、むかつき、膨満感など。
- 目の異常:目がチカチカしたり、物が見えにくくなったり、目が痛む場合もあります。
- 耳の異常:音が異様に反響したり、何もしていないのにグアングアン何かが鳴っているような気がします。
以上の症状が現れます。人によってもその酷さは違うため、軽度の人ならばそのまま見過ごしてしまうことも多いです。重症になると話せなくなったり、意識がなくなることもあります。
慢性カフェイン中毒
毎日コーヒーやエナジードリンク、カフェインタブなど大量にカフェインが含まれている物を飲んだり、摂ったりしていると起こります。原因が何なのか最初は分かりにくいため、治療が難しくなることが多いです。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]- 睡眠障害
- 疲労感・倦怠感
- 胃腸不良など
- トイレの回数が多く、夜でも起きてしまう
- 焦燥感やうつ病の症状:気持ちが落ち込んでやる気が出なくなったり、そのままベッドから起きられなくなる人もいます。
これらは、ストレスが溜まっている人や忙しく疲れている人なども同じ症状を示すため中々診断が難しくなります。
カフェインの離脱症状
カフェインを取りすぎたからといって、急にカフェイン摂取を止めると以下のような症状が起きやすいです。
人によっては起きない人もいたり、反対に離脱症状が酷い人もいます。離脱症状が出た場合には自分で我慢したりカフェインをまた取るのではなく、病院の医師の治療に従ってください。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]- やる気のなさ
- 急激な眠気
- 倦怠感・疲労感
- 筋肉の疲労感
- 不安感
- 動悸・息切れ・息苦しさなど
コーヒーを飲む事のメリット
コーヒーを飲みすぎる事での影響について紹介させて頂きましたが、もちろん、コーヒーを飲むことで期待できるメリットも色々とあります。そこで主な5つのメリットについてご紹介していきます。
1.目が覚めるまたは目が冴える
コーヒーに含まれているカフェインの作用により、眠気が収まったり深夜に飲めば目が冴えてきます。そのため、寝起きに必ずコーヒーを飲むという人も多いです。
2.コーヒーの匂いに癒される
コーヒーの匂いは2つの効果があると言われています。杏林大学医学部の古賀良彦教授によると、以下の効果が得られるそうです。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]コーヒーの匂いを嗅ぎその時の状態を脳波で計ると、リラックスする時に表れるα波が検出されます。
全てのコーヒーで高い数値が検出されるわけではないですが、ほとんどのコーヒーの匂いでかすかながらもリラックスできることが分かりました。
出典:香りから生まれる、 「癒し」と「集中力」。 | 全日本コーヒー協会
[/surfing_su_note_ex]3.手軽に飲める
外国と違い、日本ではかなりの数のインスタントコーヒーやコーヒーショップがあります。そのため、誰でも手軽にコーヒーが手に入りお湯を沸かすだけで美味しいコーヒーを飲むことができます。
4.ポリフェノール類による抗酸化作用
コーヒーには、フラボノイド、フェノール酸塩(クロロゲン酸が含まれる)、リグニン、スチルベンなどのポリフェノールが含まれており、強い抗酸化作用を示します。そのため、以下のような様々な効能があると言われています。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]- 抗ガン作用
- 脳卒中、パーキンソン病の予防
- 肝硬変の抑制
- 2型糖尿病
しかし、いまだ研究途中(コホート実験段階)であり明確な結果は出ていません。
5.生活に組み込まれているため、安心できる
心理学でいうと、認知行動の儀式(寝る前には本を読むと眠くなるというような習慣)と同じように、日本では私たちの体に「コーヒーブレイク」というものが当たり前になっています。
また、禁煙が多くなったためタバコからコーヒーへ移行した人も多く、食事後や休憩時の1杯のコーヒーは多くの人が習慣になっています。
コーヒーを飲みすぎる人向けの対策案
ここでは、コーヒーを飲みすぎる人にはどうしたらいいのかその対策方法を紹介します。ぜひ試してみてください。
1.飴やカフェイン無しのガムをかむ
口寂しかったり食後の習慣でコーヒーを飲む人も多いです。そこで、その代わりの飴やカフェインが入っていないガムをかんだりするのをおすすめします。
また飴は慣れるまではミントキャンディなどの少し刺激のある飴などを食べてみてください。刺激が少ないとまたコーヒーを飲んでしまうことも多いです。
2.カフェインフリーコーヒーを飲む
自分で用意するのでしたら、カフェイン無しのコーヒーをオンラインで購入するのも一つです。
日本は水に豆を通しカフェインを抽出する方法を取っていますので、日本製のカフェインフリーやカフェインレスコーヒーでしたら風味も損なわず美味しさそのままでコーヒーが飲めます。
3.カフェインが入っていないお茶を飲む
ルイボスティーやカモミールティーまたは、ほうじ茶や麦茶などは小さな赤ちゃんでも飲めるお茶です。
そこで、それらのカフェインが少ない、または入っていないお茶をコーヒーの代わりに飲むのをおすすめします。
4.コーヒーを飲んだ分だけお水を飲む
カフェインの濃度もうすまり、早く体の外に排出できます。またお水を飲むのでその分コーヒーを飲む量が少なくなります。
まとめ
コーヒーは適量さえ守って飲むようにすれば、決して害のある飲み物ではありません。また、コーヒー自体が悪いのではなく含まれているカフェインの毒性が体調不良を引き起こします。
そこで、コーヒーの代わりに他のカフェインが少ないお茶を飲んだり、カフェインレス・フリーのコーヒーを飲んだりするのもコーヒーを飲む量を減らす良い方法です。