クロロゲン酸にダイエット効果も!?多く含まれる食べ物&飲み物

コーヒー健康

コーヒーを飲むとダイエット効果があると聞いたことはありませんか?

それには、コーヒーに含まれるカフェインだけでなく、クロロゲン酸という成分も一役買っているのです。

そこで今回は、クロロゲン酸とはどういったものなのか、その特徴から、期待できる効果や効能、多く含まれている食べ物や飲み物、摂ることで何か副作用やアレルギーなどの心配はないのかについて紹介していきます。

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クロロゲン酸とは?

クロロゲン酸は、お茶に含まれるカテキン、赤ワインのアントシアニン、ココアのカカオポリフェノールなどと同様、ポリフェノールの一種です。

別名「コーヒーポリフェノール」と言うように、コーヒーに多く含まれることで知られています。コーヒーだけでなく、ナス科やキク科、セリ科などの植物に含まれていて、自然界に多く存在しています。

クロロゲン酸の特徴

葉緑素を表す「クロロフィル」のように、「クロロ」には「緑」という意味があり、緑っぽい色なのが特徴的です。

渋みのある独特の味をしていて、コーヒーの重厚な香りや味も、クロロゲン酸のものだと言われています。

クロロゲン酸にはどういった効果が期待できるの?

脂肪の蓄積を抑える

ダイエット中の女性

クロロゲン酸がダイエットにいいと言われているのは、脂肪の吸収を抑制する効果があるからです。

通常、食事によって脂肪が摂取されると、膵臓から膵リパーゼという脂肪を分解する消化酵素が分泌されるしくみになっています。

この膵リパーゼは、脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解しますが、これが再度小腸粘膜の細胞から吸収されるため、皮下脂肪や内臓脂肪として蓄積されます。

クロロゲン酸は、この膵リパーゼの活性化を抑制して、脂肪が蓄積されないように働きかけているのです。

肥満解消効果を証明する実験

缶コーヒーでお馴染みのUCCは、クロロゲン酸を含むケースと含まないケースで、膵リパーゼ阻害活性を測定する実験を行っています。

その結果、9種類すべてのクロロゲン酸に、膵リパーゼ阻害活性が認められました。リパーゼを阻害するということは、脂肪分解や脂肪吸収を抑制する効果が期待できるということです。

参照:クロロゲン酸類:脂肪分解酵素活性阻害

血糖値の上昇を抑える

血糖値

クロロゲン酸には、血糖値の上昇を抑える効果があるので、糖尿病の発症リスクを軽減することができます。

血糖値は食事を摂ることに関係してくるので、食事の前にクロロゲン酸を摂取することで、より高い効果が期待できます。

血糖値上昇を抑制する効果を証明する実験

UCCは、カフェインを除いたコーヒー豆抽出物(クロロゲン酸40%を含む)をラットに経口投与して、糖質負荷試験を行いました。その結果、コーヒー豆抽出物を多く経口投与されたラットほど、血糖値の上昇が抑えられていることが分かっています。

さらに、このコーヒー豆抽出物の血糖値上昇を防ぐ効果は、アカルボース、ボグリボースなどの経口糖尿病薬と同じくらいの効果であることも分かり、クロロゲン酸による血糖値上昇を抑制する効果は高いと言えます。

参照:クロロゲン酸類:糖質分解酵素阻害活性

活性酸素の発生を抑える

クロロゲン酸には抗酸化作用があり、活性酸素の発生を抑えてくれます。

活性酸素とは、体を酸化させるもの、錆びさせるもので、体に良いものでないことはなく、細胞にダメージを与えるものなのです。そのため、活性酸素が過剰に発生すると、肌のしわやたるみの原因となって老化を引き起こしてしまうため、女性の天敵と言えるでしょう。

循環器疾患のリスクを減少

元気な女性

循環器疾患には、心筋梗塞や心不全、脳梗塞、くも膜下出血などがあり、日本人の死因の2割以上を占めています。これらの病気は、血管内部の炎症によってできた血の塊が、血管に詰まることで引き起こされます。

クロロゲン酸には、抗炎症作用があって、血管内部の炎症を最小限にとどめてくれるため、循環器疾患のリスクを減少できます。

紫外線による肌のダメージを回復

紫外線を浴びると肌が炎症を起こしてメラニンが過剰に生成され、それが色素沈着してしみになるのはご存知でしょう。上述したようなクロロゲン酸の抗炎症作用はお肌にも有効で、紫外線による肌の炎症を抑えてくれます

さらに、紫外線を浴びると活性酸素が発生しやすくなることも抗酸化作用によって抑えられ、紫外線による肌のダメージを回復して美肌を保つことができるのです。

クロロゲン酸が多く含まれる食べ物は?

茄子とゴボウ

クロロゲン酸は、次のようなアクの強い野菜に多く含まれています。クロロゲン酸をなるべく多く摂取したいなら、調理前にアクを抜きすぎないことを心がけましょう。

  • なす
  • ゴボウ
  • 春菊
  • ジャガイモの皮
  • ヤーコン
  • ふき

クロロゲン酸が多く含まれる飲み物は?

コーヒー

ドリップコーヒー

クロロゲン酸と言えば、もちろんコーヒーです。カフェインばかりが注目されているコーヒーですが、実はカフェインよりもクロロゲン酸の方が、含有量が多いのです。

さらに、インスタントよりもドリップの方が、クロロゲン酸が多く含まれているので、コーヒーを飲む時は、ドリップをおすすめします。

クロロゲン酸を多く含む缶コーヒー

ヘルシアコーヒー(花王)

一般的なコーヒー1杯に含まれる、2.5倍量のクロロゲン酸が含まれています。缶コーヒーなので持ち運びしやすく、手軽に飲めるのでおすすめです。

杜仲茶

健康茶としてブームになった杜仲茶にも、クロロゲン酸が多く含まれています。杜仲茶は、中国原産である杜仲の乾燥葉から作られていて、クロロゲン酸以外にも、杜仲葉配糖体と言う、特定保健用食品に認められている成分を含みます。

大量摂取によって下痢を引き起こすこともあるので、飲みすぎにはくれぐれも注意しましょう。

マテ茶

マテ茶

マテ茶は、南米原産のイェルバ・マテの葉や小枝を乾燥させて作ったお茶です。イェルバ・マテは、パラグアイでは、「活力を与える不思議な木」と言われているくらい、さまざまな栄養成分を含みます。

クロロゲン酸はもちろん、鉄分やカルシウム、ビタミンなどが豊富に含まれていて、「飲むサラダ」と呼ばれる所以となっています。

メーカーが開発したクロロゲン酸含有飲料

飲み物だとクロロゲン酸の摂取を習慣化しやすいので、継続することで健康や美容効果が期待できます。そこで、さまざまなメーカーがクロロゲン酸含有の飲料を発売しているので次にみていきましょう。

ソフィーナiPクロロゲン酸飲料(花王)

化粧品で有名なソフィーナから発売されたクロロゲン酸含有美容ドリンク。ノンカフェインなので、飲む時間帯や量も気にならず、体の中からつくる美肌習慣を持続しやすいです。

あじかん焙煎ごぼう茶(あじかんショップ)

ゴボウには、コーヒーよりも多くクロロゲン酸が含まれていると言われています。料理が苦手な人が、ゴボウ自体からクロロゲン酸を摂取するのは難しいですが、この商品はお茶になっていることで、より摂取しやすくなっています。

クロロゲン酸には副作用の心配はないの?

注意点

コーヒーの飲みすぎに注意

クロロゲン酸による健康を害するほどの副作用は今のところ分かっていません。しかし、クロロゲン酸を気軽に摂取できるということで、コーヒーをに飲みすぎてしまうことがあります。

コーヒーに含まれるカフェインは、摂り過ぎるとイライラや不眠の原因になるため注意が必要です。さらに、ミルクや砂糖を加えて飲むことも、クロロゲン酸による健康効果を台無しにしてしまうので、なるべくブラックで飲むようにしてください。

キレート作用による影響

クロロゲン酸には、いろいろな金属と結合する「キレート作用」があります。代表的な金属は、鉄、銅、アルミニウム、カルシウム、マグネシウムなどで、キレート作用によって、体内の鉄分とビタミンB1の吸収が妨げられてしまいます

クロロゲン酸を含む食品を調理する際には、アルミ製の鍋ではアルミニウムによってキレート作用を引き起こすこともあるので、使わないようにしましょう。

便秘になりやすい

胃が痛む女性

飲み物や食べ物からクロロゲン酸を摂取する分には、摂り過ぎてしまうことはほとんどありません。しかし、サプリメントだと摂り過ぎてしまうため、注意が必要です。

摂り過ぎると便秘を引き起こすこともあるので、サプリメントは、摂取量を守って取り入れるようにしましょう。

まとめ

クロロゲン酸のダイエット効果以外の効果や、コーヒー以外にも、クロロゲン酸を多く含む食品や飲み物があることが分かりました。

美容と健康を保つためには、正しい知識を持って、色々なものからバランスよくクロロゲン酸を取り入れましょう。