美白点滴とは?本当に白くなる効果はある?副作用の心配は?

点滴美容

美白というと、化粧品やサプリメントを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、今、美白点滴というものが急速に広まりつつあります。

それは文字通り、美白のための点滴で、その効果は化粧品やサプリメントの比ではないといわれています。

ですが、点滴となると、病気のときなどに病院でしてもらうものだというイメージもあり、気軽なものではないように感じてしまうかもしれません。

美白点滴とは一体どのようなものなのか、また、期待できる効果や副作用など、美白点滴のすべてをお伝えします。

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美白点滴とは?

点滴

広い意味で美容点滴とも呼ばれる美白点滴とは、ビタミンCやプラセンタなどの美容成分を直接血管に注入する施術です。

点滴なので、それはれっきとした医療行為であり、医師でなければ行うことができません

美白点滴のメカニズム

必要な美容成分を点滴という方法で、血管からじかに体内に送り込みます。経口摂取のサプリメントのように消化器官を経由しないので、成分は高濃度のまま全身に行き渡り、すばやく吸収することが可能です。

したがって、美白化粧品やサプリメントよりも即効性に優れているのです。

美白点滴の種類

含有している主な成分の違いによって、美白点滴にも種類があります。クリニックによっては独自の名称がつけられていることもあり、その成分配合もさまざまです。

しかし、その種類は、大きく3つに分類することができます。

美白・美肌点滴

主な成分はビタミンCで、プラセンタ、アミノ酸などが追加されています。ただし、その他の成分はクリニックごとに違います。

費用は、3,000円~6,000位です。

高濃度ビタミンC点滴

近年、急増した美白点滴で、施術に取り入れている美容クリニックもかなり増えています。

もともとはガンの治療のために使われていましたが、この治療に美白・美肌効果があることが認められて、美容としても使用されるようになりました。

高濃度のビタミンCを点滴することにより、ビタミンCの血中濃度を経口摂取の20~40倍と飛躍的に高めることができます。短時間で体のすみずみまで行き渡らせることができるため、即効性に優れた高い美白効果が期待できます。

費用は、8,000~20,000位です。

グルタチオン点滴

グルタチオン点滴は、最強の美白点滴ともいわれています。

グルタチオンとは、3つのアミノ酸(グルタミン酸、システイン、グリシン)が連なったペプチドで、体内で生成できないビタミンCとは異なり、もともと体内に存在する強い抗酸化作用のあるタンパク質です。

ですが、20代後半から減少し、また、紫外線による活性酸素の増加でも減少してしまうので、美肌のためにはグルタチオンを補うしか方法はありません。

費用は、8,000円~20,000円位です。

受けることができる場所

美白点滴は、美容外科や美容皮膚科で受けることができます。施術時間は20分~30分程度が多く、種類によってはもう少し時間がかかるものもありますが、長くても1時間くらいです。

ただし、エステサロンなど、医師がいないところでは受けることができません。

美白点滴でどのような効果が期待できるの?

肌を触る女性

美白点滴にもっとも期待できる効果は、メラニンの生成を抑えてシミやソバカスの予防と、出来てしまったシミやソバカスを薄くすることです。

また、シミよりもさらに改善が難しいといわれている肝斑(かんぱん)の予防や改善にも有効だとされています。

配合成分による効果

美白点滴に配合されている主な成分の美肌効果を順に見ていきましょう。

ビタミンC

肌の美白

メラニンの生成を抑制するため、高い美白効果が期待できます。シミや肝斑の予防や改善に有効です。

シワやたるみの改善

ビタミンCはコラーゲンの生成を促すため、シワやたるみを改善し、ハリやつやのある美肌に導きます。

肌の保湿

肌を保湿するセラミドの生成を促進し、乾燥肌の改善に役立ちます。

ニキビの予防・改善

ビタミンCには強い抗酸化作用があるため、皮脂の過剰な分泌を抑える働きがあります。それにより、ニキビの予防や改善に効果的です。

エイジングケア

ビタミンCの抗酸化作用は、ガン治療に使用されるほど強いものです。肌老化の原因となる活性酸素から肌を守ってくれます。

グルタチオン

高い抗酸化作用

過剰に発生した活性酸素を除去し、細胞の老化を防ぎます。

美白効果

紫外線によるメラニンの生成を強力に抑制することで、シミやソバカスを防ぎ、白く美しい肌につながります。肝斑などの色素沈着の改善にも有効です。

美肌効果

抗アレルギー作用があり、湿疹、皮膚炎などの肌荒れを改善します。

解毒(デトックス)作用

体内の有害物質を解毒して排泄を促します。

プラセンタ

肌を再生し、シミやくすみの改善に効果的で、高い美白効果があります。

また、コラーゲンの生成促進や抗酸化作用、保湿効果などがあり、アンチエイジングに効果的です。

α-リポ酸

ビタミンC、ビタミンEの約400倍もの強力な抗酸化作用があり、体内の解毒作用もあります。

新陳代謝を促し、体脂肪の増加を抑える働きからダイエットにも効果があるといわれています。

トラネキサム酸

厚生労働省が認めている美白成分で、肝斑の治療では、内服薬として処方される美白効果の高い成分です。

肝斑やシミには内服薬よりも、直接血管に送りこむ点滴の方が効果的だといわれています。

美白点滴の効果持続期間と施術頻度

看護師と患者

美白点滴の効果は、通常3日~1週間位だといわれています。

肌のハリやつやなどコンディションが良くなるという効果はすぐに感じることができ、美白効果も他の方法より即効性に優れていますが、その持続期間は長くはありません。

したがって、より効果を実感するためには継続することが必要です。

体内に美白成分が留まることにより、安定してシミなどができにくい体になるためには、最初は1週間に1回のペースでしばらく行い、その後は2週間に1回のペース、引き続き行う場合には1か月に1回のペースで行うなど、医師と相談しながら行います。

種類によっては、初めから1か月に1回のペースでよいものもあります。

美白点滴がおすすめの人

  • 体全体の美白をしたい
  • シミやソバカス、肝斑を改善したい
  • アトピー性皮膚炎がある
  • 日焼けした肌を早く元に戻したい
  • 肌荒れを治したい
  • アンチエイジングをしたい
  • 喫煙をしている(喫煙は、体内にビタミンCを吸収しても大量に消費してしまうため)

美白点滴に副作用のような心配はあるの?

考える女性

美白点滴には、重篤な副作用は報告されていません

副作用自体もほとんどないといわれていますが、高濃度ビタミンC点滴には、いくつかの事項が副作用として挙げられています。

美白点滴全般の副作用

点滴痛

点滴を注入している針を刺している部分に痛みを感じる場合があります。

この痛みは、点滴の速度が速すぎることが原因で起こるため、速度を調整することで軽減できます。温湿布やマグネシウムの添加なども効果があります。

アレルギー

どんなに安全なものでも、アレルギーが起こる可能性はあります。万が一、何か違和感や異変を感じた場合には、速やかに医師に伝えましょう。

高濃度ビタミンC点滴の副作用

低カルシウム血症

ビタミンCにはカルシウムを尿とともに排泄する働きがあります。

その影響で、筋肉のけいれんやしびれを感じたりすることがありますが、カルシウム製剤を投与することで速やかな改善が見られます。

低血糖

低血糖によるめまい、冷や汗、疲労感などがごく稀に起こることがあります

これは、ビタミンCの構造がブドウ糖と非常に似ているため、高濃度ビタミン点滴によって体内に入ったビタミンCを体が「ブドウ糖が入った」と認識してしまい、血糖を下げるためにインスリンを分泌することが原因です。

見かけ上の誤った高血糖

糖尿病の人は、簡易血糖測定器で血糖を測りますが、高濃度ビタミン点滴を行った後に測定をすると、誤った数値を示すことがあります。

ビタミンCとブドウ糖の化学構造の類似から起こることですので、高血糖を示すその値が正しいと思って慌ててインスリンを投与してしまうと、低血糖に陥ってしまいます。

ビタミンCの点滴をした場合には、その後12時間は血糖値の測定を控えるようにしましょう。

吐き気や頭痛

もし、起こったとしても、点滴の速度を遅くするなどで改善できるほどの軽いものです。

のどの渇き

高濃度ビタミンC点滴には、利尿作用があるため体が水分不足になり、のどが渇くことがあります。ミネラルウォーターやお茶などで水分補給を心がけましょう。

美白点滴を受ける前に確認しておきたい注意点は?

医者

1日でも早く美白点滴を受けたいと思っている人も多いと思いますが、受ける前に必ず確認しておいていただきたいことがあります。

高濃度ビタミンC点滴を受けることができない人

G6PD欠損症という遺伝的疾患の人は、高濃度ビタミンC点滴をすると赤血球を破壊してしまうおそれがあるために受けることができません。

なので、高濃度ビタミンC点滴を受ける際には、初回に必ずG6PD検査を受ける必要があります。

その他にも、下記に該当する人も受けることができません。

  • 腎不全の人、人工透析をしている人
  • 高度の心不全のある人
  • 胸水や腹水が大量にある人
  • 妊娠中の人(クリニックによっては受けられる場合もあります)

献血ができなくなる場合がある

プラセンタが配合されている点滴を行った場合には、献血ができなくなります。日本赤十字社のルールにて、プラセンタなど胎盤エキスを注入したことがある場合は献血ができないことになっています。

どうしても献血をしたい場合には、クリニックにその旨を伝えて、プラセンタを抜いて点滴を行ってもらうことが可能です。

費用は保険適用外

病院

美白点滴など美容点滴は、保険適用外なので、全額自己負担での施術になります。

安定した美白効果のためには継続することが必要になるため、料金がかかることが負担に感じるかもしれません。ですが、多くのクリニックには、回数を重ねると割安になるチケットやパックなどが用意されています。

未成年の人

未成年の施術は、保護者の同意書の提出があれば可能なクリニックが多いですが、未成年の施術を行っていないクリニックもあります。

それぞれのクリニックに問い合わせてみることが必要です。

地黒を白くはできない

美白点滴は、シミやソバカスの予防や改善、日焼け後の肌を早く元に戻すなどの効果には期待できますが、もともとの肌の色を白く変えることはできません。

ただし、くすみなどの改善が可能なので、くすみがなくなれば肌に透明感が出て明るくなり、白くなったと感じることはあります。

まとめ

シミやソバカス、肌のくすみなど女性の悩みは尽きません。

美白化粧品やサプリメントを使ってみても思うような効果を実感できていないのなら、一度、美白点滴を試してみてはいかがでしょうか。

費用面で継続するのが難しい場合には、特別な日にスケジュールを合わせて、美白点滴を受けてみるのもいいかもしれませんね。