カロリーゼロといううたい文句で人気が出た人工甘味料であるアスパルテームは、甘い物が好きな人には夢のような商品です。
しかし最近ではそのアスパルテームの危険性が盛んに叫ばれています。
ここでは実際にアスパルテームは危険なのかどうかをアスパルテームの研究論文の結果などを紹介し、実際のどのような危険性があるのか検証していきたいと思います。
アスパルテームとは
アスパルテームとは、アスパラギン酸とフェニルアラニンというアミノ酸(タンパク質を構成する物質)を基に作られている人工甘味料です。甘さはふつうのお砂糖の200倍以上とも言われてり、少量でかなりの甘みを感じます。
アスパルテームの重要なメリットはこちらです。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]- 栄養として分解されないためカロリー0である
- とても甘いため少量で済む
- 最近では安価で手に入る
とてもいいことばかりのようですが、実際にはどのようなことが心配されているのでしょうか。
アスパルテームで心配されていること
アスパルテームは体に害のある物質として最近では取りだたされています。それは、以下のような理由です。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]- 肝臓や腎臓に負担がかかる
- カロリー0でもインスリンは大量に出てしまうので脂肪が体内に溜まりやすい
- メタノールというアルコール成分が出るため体に害が出る
- 脳腫瘍やがんと密接な関係がある
これらは、盛んにブログで言われていることであり、多くの個人的なブログでもその危険性が叫ばれています。
実際に専門機関ではどういっているのか
それでは、実際に専門機関ではアスパルテームの危険性についてどのように言われているのか見てみましょう。
FDA(米国食品医療品局 Food and Drug Administration )
FDAの見解のなかで、アメリカ医学会のドクターたちは、腎臓疾患や肝臓疾患が実際にアスパルテーム甘味料に密接に関連しているとは言えないとのことです。
また、実際にアスパルテームを摂取した人が肝臓疾患や腎臓疾患になったと言われる根拠がなく実証できなかったと結論付けています。
ただし、フェニルケトン尿症(特定のたんぱく質分解酵素が無い人)は害があるので、取らないほうがいいという見解でした。
(参考文章:http://web.archive.org/web/20070102024642/http://www.fda.gov/fdac/features/1999/699_sugar.html)
フェニルケトン尿症は日本ではかなり稀な病気であり、8万人に1人の割合で生まれています。現在日本では500人ほどいると言われています。
しかし、欧米諸国と比べればかなり少なく、また他の深刻な症状も出るので元々アスパルテームなどは接種する機会が無いです。
[/surfing_su_note_ex](参考文献:難病情報センター http://www.nanbyou.or.jp/entry/4748)
厚生労働省
アスパルテームに関しては毒性試験もパスしてあり、一日接種許容量:4000㎎/㏠を越えなければ人体に害がないという見解をしてしています。
(参考文章:厚生労働省ホームページ http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuten/qa_shohisya.html)
医学研究論文その1
「毒物学と疫学的見地から見たアスパルテームの許容量とその安全性」という論文では、日本の厚生労働省の見解と同じように、一日の摂取許容量を超えなければ健康に害のない物質であるという見解を示しています。
また、最高4000㎎/kgという量までは人体に影響がないという結論まで示してあります。
(参考文章:PubMed(医学論文専用サイト) https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17828671)
医学研究論文その2
「アスパルテームのまとめ」の中で、アスパルテームが分解されたときに出るメタノール(アルコールの1種)は他の食べ物から出るメタノールの量よりも少なく心配することはないと書かれています。
(参考文章:Pubmed(医学論文専用サイト)https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12180494)
Mayo Clinic(アメリカの有名な病院の公式サイト)
ここでは、実際にアスパルテームなどの人工甘味料は健康な人の人体には直接害を与えるものではないと患者さんに言っています。
ただし、だからと言って人工甘味料をいくらとっても良いというわけでもなく、賢く使いましょうとも書いてあります。
人工甘味料のメリットは以下のように示されています。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]糖尿病の人たちは厳しい糖分コントロールが必要であり、その時助けになるのが人工甘味料です。
実際に糖分として体に残らないため血糖値の急上昇を防げるので、糖尿病の発作など急激な体調の変化を防ぐことができます。
(参考文章:Mayoクリニック公式HP http://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/nutrition-and-healthy-eating/in-depth/artificial-sweeteners/art-20046936)
人工甘味料を取ってはいけない人
人工甘味料は健康な人であれば、その使用に対してあまり神経質にならなくても害がないことが分かりました。しかし、以下のような人たちは使用しないようにしてください。
腎臓病の人たち
腎臓病の人たちはタンパク質制限が腎臓病の進行を決めるカギとなります。そのため、アミノ酸が原料となるアスパルテームは腎臓に負担がかかります。
肝臓病の人たち
肝臓は物質の代謝をつかさどる所ですが、アスパルテームは体内で代謝されない物質です。そのため、大量のアスパルテームを摂取すると肝臓に負担がかかってしまいます。
アレルギーがある人
アスパルテームにはアスパラギン酸やフェニルアラニン、メタノールなどが含まれています。それらにアレルギーがある人はアスパルテームを摂取するとアレルギー反応が起こり重篤な症状になりやすいです。
子ども
子どもは成長過程であり、大人より臓器も健康ではありません。また、成長期は糖分が脳の働きのために大変重要な役割を占めます。そのため、害がないとは言われていますが子どもにはアスパルテームは取らせないほうがいいでしょう。
最近、母親や父親が炭水化物ダイエットをするから子どもも一緒に炭水化物を食べないという家庭がありますが、絶対に止めましょう。子どもの脳のエネルギーはブドウ糖であり、炭水化物からしか作り出すことができません。
また、ケトン体というのもエネルギーになりますがかなり腎臓に負担をかけてしまいます。子どもの腎臓は繊細でダメージを受けやすいです。そのため、子どもにはしっかりと炭水化物を食べさせてください。
[/surfing_su_note_ex]妊娠中や授乳中の女性
胎児に害があるかどうか実際の研究結果は未だに出ていません。そのため、心配な人はアスパルテームを取らないほうがいいでしょう。
人工甘味料の代わりのおすすめ甘味料
人工甘味料には害がないと分かりましたが、上記のような理由で取れない人たちはどのような甘味料がいいでしょうか?
Mayoクリニックのサイトには人工甘味料の代わりに使う自然の甘味料をすすめています。それらは以下のようになります。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]- はちみつ
- メープルシロップ(100%)
- アガベシロップ:アガベと言われる南米原産の植物の樹液から取ったシロップ
- フルーツジュース(100%)
- 糖蜜
これらは甘みもあり、植物由来なので吸収も良く体に優しいものばかりです。
結論
アスパルテームは体への害が色々と取りだたされていますが、確証はなく、FDA、WHO、厚生労働省など各国の食べ物を管理する機関でも正式に認められている人工甘味料です。
しかし、まだまだ研究の余地がある物質でもあるので、自分には合わないと思ったら購入をやめ代わりにおすすめの天然甘味料を試してみてください。