乾燥によって脚のすねがかゆくなった時、気づけば白く粉をふいたようになっていることがありますね。クリームで保湿しただけでは改善されないことをご存知でしょうか。
根本的な原因を見直し、すねのかゆみに対策していきましょう。
足のすねが乾燥する原因は?
気づいたら乾燥していることが多い足のすねですが、その原因は体の内側によるものと外部からによるもの、大きく分けて二種類ありました。
内側からの原因
血行不良
冷え性などの血行不良に陥っていると、細胞に必要な栄養や酸素が届かず、正常に機能しなくなってしまいます。その結果、肌を保護する力が働かず保湿機能を失い、乾燥につながるのです。
寒い季節だけでなく夏場でも、できる限り冷たいものは控えたほうがよいですね。
栄養不足
偏った食生活をしていると、血行不良の場合と同じように細胞が弱ってしまい、乾燥しやすい肌になります。本来であれば肌はターンオーバーという仕組みによって、定期的に古い肌から新しい肌へ生まれ変わるようになっています。
しかし栄養が不足していると代謝が悪くなり、ターンオーバーの効果が得られません。食生活を見直すことで、肌質が改善されることもあります。
外部からの原因
空調の影響
生活していく上で欠かせない冷暖房器具ですが、空調を快適に保ってくれるかわりに空気が乾燥してしまうデメリットがあります。
そのまま乾燥した室内で過ごしていると、肌に水分が不足してしまい、結果として乾燥によるトラブルを引き起こします。意識して水分補給を行ったり、加湿器の利用が必要です。
体の洗い方
入浴時、何気なく行ってしまいがちな体の洗い方ですが、洗い方にも乾燥の原因がありました。
ゴシゴシとこするように洗ってしまうと、肌の表面が傷ついてしまい、皮脂汚れだけでなく肌を守るための必要な角質層さえ落としてしまいます。洗い方を変えて肌を保護していきましょう。
足のすねの乾燥を改善させる対策は?
すねの乾燥を改善させる対策は、生活に根付いたものがたくさんあります。これを機に、生活習慣の改善をしてもよいかもしれませんね。
お風呂でできる対策
お湯の温度に気をつける
熱いお湯にゆったり浸かるとすっきりしますが、お湯の温度は38度~40度に設定しましょう。それ以上にしてしまうと、汗をたくさんかいてしまい、必要な水分まで失われることになります。
15分ほどかけてじっくり入ることで体の芯から温まり、体に負担をかけることなく肌を休めることができます。
洗い方を変える
「外部からの原因」の項目でもお伝えしましたが、体をゴシゴシ洗っている方は改善が必要になります。
ネットを使い、たっぷり泡立てて洗うことが肌にとって最もよい洗い方です。ナイロンタオルなどは使わず、手で優しく撫でるように洗いましょう。
ボディーソープ(液体石けん)は使わない
泡立てやすく香りのよいボディーソープですが、泡立てやすくするために界面活性剤が含まれています。界面活性剤は台所用洗剤などにも含まれており、汚れをしっかりと落としてくれる成分です。
しかし強い洗浄力は肌の必要な成分まで洗い流してしまうため、肌の乾燥を招きがち。そのため、界面活性剤が比較的含まれていない固形の石けんがおすすめです。
なお、アルカリ性の石けんではなく、肌を守ってくれる弱酸性のものを使うのがよいでしょう。
カミソリの使い方に注意する
カミソリによってムダ毛の処理をしている場合、シェービング剤を必ず使いましょう。つい体を洗ったついでに泡で処理してしまいがちですが、石けんの泡ではカミソリの刃から肌を保護することはできません。
他にも、下記のような点に気をつけることで、すねの乾燥予防につながります。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]- 毛の流れに沿って剃る
- カミソリの刃を肌に押し付けない
- 処理した後は必ずクリームなどで保湿する
すねは特にカミソリを使いがちな箇所ですので、念入りに注意したいですね。
入浴後はすぐ保湿
入浴はたとえシャワーだけであったとしても、思っているより体の中の水分を失っています。入浴後は、できる限り早くオイルやクリームなどで保湿を行いましょう。
特に、ヒト型や天然もののセラミドが配合されたクリームは、乾燥に対して強い効果があります。乾燥やかゆみが強かったり、クリームのべたつきが気になる場合は、皮膚科での処方をおすすめします。
食事面でできる対策
加工食品はほどほどに
手軽で美味しい加工食品ですが、それにばかり頼っていると、栄養が偏って腸内環境が悪化してしまいます。
定期的に自炊したり、手作りのものを食べるよう意識しましょう。可能であれば一汁三菜を心がけたいですね。
甘いものは摂り過ぎない
幸せな気持ちにしてくれるスウィーツ類ですが、食べる頻度が高いと肌に悪影響を及ぼします。甘いものは肌の代謝を悪くし、ターンオーバーを滞らせます。
とは言え、甘いものをまったく食べないのは無難しいですね。食べる頻度を週に一度に控えたり、おからや豆乳などで作られたデザートにするなど工夫しましょう。
利尿作用の強い飲み物は避ける
カフェインやアルコールといった利尿作用の強い飲み物は、足のすねの乾燥が気になるときは控えましょう。必要以上に水分を輩出してしまうと、ミネラルまで失われてしまいます。
おすすめの飲料はミネラルウォーターや白湯、炭酸水です。水だけでは味気ないと感じたら、スライスしたレモンやミントを入れるのがおすすめ。また、ほうじ茶や黒豆茶などにはカフェインが含まれていないため、常飲に向いています。
おすすめの食べ物
食生活で乾燥を改善したい時、以下の成分を含んだ食品に注目してみましょう。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]- オメガ3系の脂肪酸を含むもの(サーモン、イワシ、サバ、アジなど)
- オメガ6系の油分を含むもの(大豆油やごま油を使った料理、揚げ物など)
- ビタミン類(サラダ、温野菜、フルーツなど)
魚が苦手であれば、くるみやアーモンドなどのナッツ類でもオメガ3系の摂取が可能です。
注意点 [surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]オメガ6系は日常的に摂取できていることがほとんどですので、そこまで意識する必要はありません。普段、揚げ物など油を使った料理をあまり食べない方のみ意識して食べるのがよいでしょう。[/surfing_su_note_ex]衣服での対策
身につけている衣類によっては、乾燥を悪化させることもあることをご存知でしょうか。ポリエステルのタイツなどは静電気を引き起こし乾燥につながります。
すねの乾燥が気になる際は、できる限りタイツの着用は避け、パンツスタイルで過ごすのがよいですね。どうしてもタイツを身につけなければならない場合は、あらかじめクリームなどで保護しておきましょう。靴下などはシルク素材がおすすめです。
足のすねが乾燥してかゆい時の対処法は?
保湿クリームでケア
乾燥してかゆい時におすすめの対処法は、保湿効果だけでなくかゆみ止めの効果もあるクリームでのケアです。クリームにも様々な成分が含まれていますが、特におすすめの成分を紹介します。
抗ヒスタミン薬(ジフェンヒドラミン)
ジフェンヒドラミンはかゆみなどのアレルギー症状を引き起こす原因である、ヒスタミンを抑える効果のある成分です。
ヒスタミンを抑える効果のある成分を、総じて抗ヒスタミンと呼びます。穏やかな効き目で副作用が少ないため、安心して使える成分ですね。
ヘパリン類似物質(ヒルドイド)
50年以上も前から乾燥肌対策として使用されてきたのが、ヘパリン類似物質を含んだクリームです。皮膚科や薬局ではヒルドイドの名前で処方・販売されています。
ヒルドイドに含まれるヘパリン類似物質には、以下のような働きがあります。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]- 高い保湿力
- 血行の促進
- 肌のバリア機能の回復
- 新陳代謝をを促す
- 炎症を抑える
単純に保湿しかゆみを抑えるだけでなく、乾燥によって失った肌の機能を取り戻し、修復してくれます。
優秀なヘパリン類似物質ですが、アトピー性皮膚炎の方が利用した場合、体質によっては悪化することがあります。必ず医師に相談のうえでご使用ください。
ワセリン
多くの保湿クリームに含まれている成分・ワセリンですが、ワセリンは肌に油の膜を張ってくれるような存在です。肌の内側に浸透する力はありませんが、肌の水分を逃がさないようしっかりと蓋をしてくれます。
また、乾燥しすぎて硬くなった皮膚をやわらかくする働きもありますので、ゴワゴワになった肌に効き目抜群です。塗ったあとにべたつくのが難点ですが、ベビーパウダーを塗ったり膝までの靴下を履くなどして対応しましょう。
セラミド
肌が持っている水分を外へ逃がさないよう留める役割を持っており、皮膚における重要な保湿要素です。セラミド配合の基礎化粧品も多く、肌のケアには欠かせない成分ですね。
こちらはかゆみへの直接的な効果はありません。「ヒト型セラミド」と呼ばれる、肌にあるセラミドと同じ構造になっているものがおすすめです。また、ヒアルロン酸やコラーゲンも一緒に含まれているクリームであれば、より肌へのなじみがよくなります。
虫刺されの薬で対処する
かゆみと言えばやはり、虫刺されの薬が効果抜群です。いずれの製品もかゆみを抑える成分が配合されているため、かゆくなった時の対処法のひとつとして常備しておくと安心ですね。
保湿効果は期待できませんので、かゆみが収まったら洗い流すかふき取るなどして、保湿クリームを塗りましょう。
保湿サポーターを使う
保湿サポーターは患部が冷えることで痛みや違和感がある場合に使用しますが、かゆみが収まらない時にも活用できます。
無意識のうちにかきむしってしまうことを防いだり、クリームを塗って保湿サポーターを身につけることでよりよい保湿効果を得られたりと、工夫次第で活躍してくれます。保湿サポーターがなければ着圧サポーターでも代用できます。
まとめ
すねの乾燥やかゆみに関してご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
すねに限らず、乾燥や乾燥によるかゆみを抑えるには日ごろの生活が大切です。規則正しい生活を心がけ、少しでも乾燥やかゆみが改善されるとよいですね。